虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

ピタゴラスイッチ研究部 と フロー

2014-04-05 19:14:45 | 積み木  ピタゴラスイッチ

過去記事です。

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もう3年も前のことになりますが、

虹色教室では『ピタゴラスイッチ研究部』というクラブを作って、

自分で考えたアイデアを競いあうことをしていました。

競いあうといってもそれぞれの子の自分のアイデアですから、

その子の個性が強く出て、

電気やモーターを使った仕掛けに熱中する子、

音の出る仕掛けばかり作る子、ゴールに凝る子と興味の方向が異なります。

優劣決めがたい互いに切磋琢磨する面白い研究報告になりました。

私は基本的に、材料の調達と、『フロー状態』が起きやすいような

環境を作ること以外はあまり手を出さないようにしていました。

「そんなものを使うの?」という子どもならではの変なアイデアが、

すごい動きを生み出すこともよくありましたから。

また、そうした遊びの興奮のあるうちに、レッスンの後半は算数や

数学の学習に集中させるようにしていました。

「たくさん学んで、もっと高度なことができるようになりたい」

という気持を引き出したかったからです。

フローとは、人が時間も忘れて無我夢中になって何かに没頭しているとき

の精神状態をいいます、

心理学者のミハイ・チクセントミハイによって提唱されました。

やってることにのめりこみすぎて、行為と意識が溶けあうような感覚です。

子どもにフロー状態を体験させるには、管理しすぎず、

成果を求めず、それぞれの子が自然な状態で自分に自信が持てるよう

支えることが大事です。

また、友だちと協力しあって同じ目標に向かって努力するときも、

それぞれひとりひとりの子が、

自分自身の好奇心や探究心に突き動かされて取り組めるよう

支援します。



この当時、5歳だったピタゴラスイッチの研究部員さんたちは、

今小1生。

最も難しいレベルの小学2、3年生の文章題や4年生~の数学検定の

問題を難なく解きます。

この子たちは、勉強中もフローの状態を作り出すことができるように

成長してきています。

この研究部は、アイデアマンの主力メンバーが受験に突入したことと、

幼い子たちが『化学実験』ばかりやりたがる時期が続いたので、

半休部状態のまま今に至っています。

それが最近になって子どもたちの間に、

「面白い崩れ方をするドミノが作りたい」という気持ちが生まれて

きたので、ピタゴラスイッチ研究部、復活しそうな気配です。

ピタゴラスイッチ研究部の報告 無事にライトがつきました!

ピタゴラスイッチ研究部の報告 無事にライトがつきました!2

ピタゴラスイッチ研究部の報告 運動の向きを変える 1

ピタゴラスイッチ研究部の報告  運動の向きを変える 2

ピタゴラスイッチ研究部の報告 ビー球スライダー 1

ピタゴラスイッチ研究部の報告 ビー球スライダー 2

ピタゴラスイッチ研究部の報告 ゴール地点の工夫 3

ピタゴラスイッチ研究部の報告  ビー球がよくすべる波の形 

ピタゴラスイッチ研究部♪ 音の出る仕組み

ピタゴラスイッチのスタート部分♪

科学クラブでのピタゴラスイッチ研究 1

科学クラブでのピタゴラスイッチ研究 2

ピタゴラスイッチ作品のアイデアは、

これ以外にも面白いものがたくさんできたのですが、

きりがないのでこれくらいで……。




これは昨日の小1生たちがドミノで遊んでいる様子です。

最初に円の上にドミノを並べてみて面白かったので、

もうひとつ作って、8の字を一筆で書くように倒れるように

したいと思いました。

が、台にしている円形の板は周りが丸まっていて、

思うように交差しておくことができません。

そこで、8の交差する部分にあたるドミノを吊り下げる作戦に出ました。



よいアイデアではあったんだけど、これは失敗。

すると、ひとりの子が、この吊り下げたドミノを使ったゲームを

思いつきました。下にドミノを重ねておき、ひもをつけたドミノを

上から落としていくつドミノが崩れるか競うゲームです。

改良を加えて棒を1本足すと、カーブを描いてドミノが降りて来て

積んだドミノをはじくゲームが完成しました。

子どもたちが次々にアイデアを出しながら、

自分たちで工夫しながら遊ぶようにするには、

子どもたちのひとりひとりが『フロー状態』に入っていけるように

環境や大人と子どもの関係を整えることが大切です。



おまけ
100円グッズで、ピタゴラスイッチ作り♪ 
ピタゴラスイッチ研究部♪ 透明ホースの中を走る
ピタゴラスイッチ研究部員さんたちの研究発表です♪

 

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