虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

幼児教育って本当に必要なの?

2008-09-05 08:39:00 | 幼児教育の基本
算数脳を作るためには外遊びが一番♪
子どもの教育は「待つ」ことが大切!

そんな情報を耳にするにつけ、
幼児教育って本当に必要なの?
いろいろやったけど子どもを疲れさせただけだった~
と混乱してしまっている方もいる方もおられることと思います。

今の時代、
幼児教育の役割というのは、
「子どもに何かさせること」を促進するよりも、
「親が何かしてしまうこと」に注意を促すことだったりします。
身近な子育てを見たこともない状態で成長し、
自然から離れて暮らしている親の多くは、
知らず知らずにまちがった働きかけをしてしまいがちだからです。

子どもが遺伝子にセットされたプログラムにそって
自らはじめようとする自分を最も成長させる活動を
つい知識がないために止めさせてしまったり、叱ったり、心配したり、
親の都合で忙しい生活に振り回したりして邪魔してしまうのです。

ですから、
親が幼児教育の知識を学ぶことは、
子どもの個性を尊重し、
親のさせたいことをいったん引いて、「待つ」ことの大切さを学ぶこと
でもあるのです。

ただ、幼児の教育産業の中には不自然に競争や
子どもを実験材料にするような教育法を推奨しているところもあります。

そうした無理な教育をすることは、
子どもを幼いうちから工場労働に就かせるようなものです。
そうしたひとつの仕事を教え込み、速度を上げさせ、競争させると、
短期間に、「とてもたくさんのしんどい仕事をした、多く覚えた」という
実感を得られます。しかし工場で働く方々は、
全体を把握せず、いくらしんどい仕事を続けていても、
仕事を通して、「クリエイティブで知的な個」を育てるのは難しいと感じているはずです。

外からあれこれ指示されて、全体像をつかまずに、
速度やスキルをあげることにだけ
集中する習慣がついてついてしまうからです。

ますます幼児教育がわからない…
という方もいますよね。

昔なら「子どもは放っておけば育った」と言っても、
昔の幼児には姉や兄という小さな先生、愛情やしつけを補ってくれる祖父母
安全な自然環境、脳を刺激する伝統遊びの数々、等
周囲のすべてが幼児の教育環境として最適な状態に整っていたのです。

幼児教育で大切なのは、
現在の暮らしのゆがみを、そうした自然な形に近づけること。
わが子を信じること。
の2点です。
そのために、親が世界中のすばらしい教育思想家たちの言葉に耳を傾け、
その洗練されたエッセンスを育児に取り入れることは、
子どもへのかけがえのない贈り物となるはずですね

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (みっきーまま)
2008-09-05 10:43:59
いつも楽しく読ませていただいております。最近は読み聞かせ時間に次男がピタゴラスイッチをしてから絵本読もう、などといったり、うちの読み聞かせの時間も広がってました。ありがとうございます。
私も、子育てで何より一番大事なことは子どもを信じることだと思います。それと、先生が言われている、自然に近づける・・・これは本当に思います。「わら一本の革命」という本で自然農業の重要性を書かれているのですが、私も祖父がしているだけで、農業において何も知りませんが、考え方として子育ても同じだなと思いました。除草剤をまく、肥料をやる・・・いいことをしていると思い込んでいるだけなのかもしれません・・・よく考えなければならないなと思います。
返信する
Unknown (幼児教育)
2008-10-03 11:13:11
幼児教育の情報サイトを運営しているHIROと申します。

幼児教育や子育てには様々な考え方や感じ方がありますが、内容が芯を付いているようで大変勉強になります。

また勉強させていただきたいと思います。
返信する

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