虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

勉強が好きになるまでのプロセス 1

2016-11-29 10:14:08 | 教育論 読者の方からのQ&A

 熊本の遊びのアトリエさんのところにお邪魔してきました。写真は、連れて行っていただいた素敵なカフェです。

「九州に行く際は必ず寄りたい!」と感じた素敵なお店でした。

 

熊本の子どもたちと工作や算数を通して、わくわくする時間をたくさん過ごしてきました。

 

虹色教室で人気の「高さ(長さ)と重さ」のバトルカードは、熊本の子どもたちにも大好評でした。

バトルカードの裏には、ポケモンの体重と身長が書いてあります。(ポケモン以外に、身長(長さ)と体重がわかれば、どんなものも参加しているカードです。船舶や人間の子どもなども参加中。)

 

<遊び方> 

順番に、高さで勝負するか重さで勝負するかを宣言し、カードを出しあいます。

基本は、一番大きい数値のカードを出した人が勝ちですが、逆転勝ちのチャンスもあります。

体重の勝負で 負けてくやしいから逆転勝ちしたい場合、「勝ったカードの体重が、自分のカードの体重の何倍か」近い数字を当てられたら逆転できます。

正しいかどうかは、電卓で出します。

(勝ったカードの体重÷負けたカードの体重)

 

↑すごく上手に描いたカードとイラストをおみやげにもらいました。ありがとう!

 

学校で習ったりワークを解いたりする前に こうした学習ゲームで遊んでおくと、苦手感が薄れて意欲的に学習に取り組めるという声をいただいています。

AはBの□倍か?といった問題は、4、5年生が、

「どっちからどっちを割ればいいんだったかな?」と首を傾げたり、「難しい!無理!」と突っぱねたりする部分です。

でも、電卓を使ってでも、こうした遊びで触れていると、「何倍か?」という問いにどう対応すればいいか、すぐにピンとくるようになります。

 

熊本で算数のレッスンをしていると、見慣れないものを目にするたびに、よく見もしないで……また、数秒、考えてみることもしないで、即座に、「習ってない!そんなのわからん!」と突っぱねる子……(「習ってない!くんタイプ」とします。) と、

やる気まんまんで、積極的に参加しているんだけど、考えていく手立てが身についていなくて、答えを間違ってばかりいる子……(「やる気がからぶりくんタイプ」とします。)の2タイプの子たちがいました。

 

「習ってない!くんタイプ」と「やる気がからぶりくんタイプ」が、能力もできていることも同じくらいだったとすると、これから先の伸びとか可能性という面では、「やる気がからぶりくんタイプ」の方が利があるのです。

「習ってない!くんタイプ」は、チャレンジする前から、耳をふざいで、目を閉じて、心にシャッターをおろしちゃってますから。

でも、「やる気がからぶりくんタイプ」の方は、夢中になって関わっているうちに、体感が身についていったり、気づきが生まれたり、的確に指導することで、理解に至ったりするでしょうから。

 

ここで書きたいのは、だから、こんな口癖の子はダメだとか、この子の態度は丸でこの子はバツといったことではありません。

 

そうではなくて、子どもが「習ってない!くんタイプ」だった場合、次にとおるべきプロセスは、間違っていてもいいからやる気があふれだしている状態で、

それを存分にやりつくしてから、次の

「理解した上で答えを導きだす」

「慎重に忍耐強く考え抜いていく」

「考えるための技能を身につけて解く」

というプロセスへと移っていくといいのかな……と考えています。

 

途中ですが、続きは次回に書きますね。



最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
とっても楽しくて実りある時間でした! (はぴ)
2016-11-30 11:01:46
先生こんにちは!熊本ではありがとうございました。到着されてから深夜2時近くまで、全力で子どもやママとレッスンされて、すごいパワー!
こんな先生、なかなかいない!圧倒されました。
相変わらず子どもを見る眼差しは暖かく、しかし深く。背筋が凍るほどの眼力、凄すぎました。
ウチはまったくの「習ってない子ちゃん」でしたが、レッスン後に、自分がなおみ先生になりきって、指で算数ごっこをやってました!楽しかったんでしょうね。私がびっくりしました。
ありがとうございました。ヒントいっぱいの2日間!感謝しています。
また、ぜひぜひお会いしたいです。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。