飽きっぽい子、我慢が苦手な子に根気をつける方法 1~6までの記事の補足です。
まず、思考が優れている子について、次のような質問をいただいているので、
そのお返事から書かせていただきますね。
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息子は思考型のようで、本当に考えることが大好きです。息子は考えたことを話してくれます。私は息子の話を聞き、わからないことは、ときどき質問します。話すことも大好きです。
>自分自身で、「自分のすることはつまらない」と決め付けてしまうことがあるので、親御さんがフォローして励ましていかなければ
自分の良いところを伸ばさずに放置してしまうことがあります。<
どのようにフォローして励ましていけばいいのでしょうか?具体的に教えていただけるとありがたいです。
>「目で見て、評価できないものの中にも
とても価値があるものがあること」や、
「思考が優れている子たちの考え出すアイデアは、論理的で広い学術的な世界につながっていること」を、親御さんが伝えてあげることが大切でしょう。<
この文章を読んでもあまりピンとこず……すいません。
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幼稚園や習い事の場で子どもが何かするとき、
親御さんの多くは、
「目で見て、評価できるもの」に注目して、子どもを格付けしがちです。
絵を描いているのでしたら、どの子が上手だとか、
いっしょに活動しているのでしたら、どの子が先生の話をよく聞いているとか、お友だちと仲良く楽しそうに過せているかとか。
思考が優れている子たちは、そうした場では、地味に映る場合がよくあるのです。
「思考」を使うということは、
手先が器用なのとも、
社交的なのとも、従順なのとも少し異なるからです。
絵はパッとしない出来栄えでも、思考が優勢な子は、
「油性の画材と水性の画材はどのような違いがあるのか」といった点に興味を抱いて、
夢中になって考えている場合があります。
先生の話にずっと集中できなかったのは、
途中で、自分が疑問に感じたことを一生懸命、考えだしたからかもしれません。
「目で見て、評価できないものの中にも
とても価値があるものがあること」とは、
そうした思考が優勢な子の
「考え」そのものの価値を認めて、
しっかり受け止めてあげることです。
思考が優れている子たちの考えは、
直観型の子のように「ひらめき」重視ではなく、
感情型に子のように「自分の気持ち」による判断でもありません。
感覚型の子のように「目で見た知識」の蓄積によるものでもありません。
思考が優れている子たちは、
原因と結果について考察するのが好きで、自分の目にしているものを
論理的に分析することが好きです。
あてずっぽうではなく、分析に基づいて仮説を立てることを好みます。
でも、子ども時代は、そうした思考型の子の態度は、
「時間がないんだから、そんなことにこだわらないの。
ぐずぐず言わずに、覚えてしまえばいいのよ」という大人の態度で
押さえ込まれがちです。
基礎計算や漢字の練習で怠けがちな思考型の子は、
周囲の人々の無理解によって、頭が悪いと信じ込まされている場合もよくあります。
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「思考」「感情」「直観」「感覚」のどれが優越機能かといった捉え方は、
ユングのタイプ論の分け方を参考にしています。
前回の文章では、思考が優れている子とひとくくりで表現していますが、
子どもの頃からとても考えることが好きな子は、
次の8タイプに分けられます。
実際、子どもたちと接していると、似ているようでもそれぞれの違いははっきりしていて、意欲を育むための対応も異なります。
<思考が優れている子たち>
外向的思考の感覚寄り
内向的思考の感覚寄り
外向的思考の直観寄り
内向的思考の直観寄り
外向的感覚の思考寄り
内向的感覚の思考寄り
外向的直観の思考寄り
内向的直観の思考寄り
自分の子がどのタイプか大まかにでも捉えておくと、
親が自分の判断を押し付けて、
子どもの良い部分を潰してしまいそうになるときの
ブレーキになります。
ただ、「うちの子はこのタイプだ」と決め付けずに、子どもへの理解を深めるためのひとつの指針程度に考えておくのが良いと思います。
一時期は、「絶対、このタイプ」と思われていた子が、
成長するにつれて、別の一面がたくさん表れてきて、
別のタイプであることがわかるケースもよくあります。
親が、「思考」「感情」「直観」「感覚」のどれに価値を置いているかで、
子どものタイプを見分けるときに、自分の願望や偏見が混じって、正しく判断できない場合があります。
うちの子は、娘は内向的感情の直感寄りで、息子は内向的直観の思考寄りだと
思われます。
ちょうど思考が優れている子についての話の途中だったので、
息子を「内向的直観の思考寄り」だろうと判断した経緯について説明しますね。
幼いときから、息子は考えることが好きで、どんなおもちゃも息子にかかると思考実験の道具と化していました。
同じもので遊んでいても、娘は誰かを喜ばせることや、共感しあうこと、他人の思いを察して、その気持ちが遊びの場で生かされていくことに気持ちを割いていました。
息子が幼稚園時代、一番良く遊んだおもちゃはサイコロとチップで、これは100円ショップに連れて行って、
「どれかひとつだけ好きなおもちゃを選んでいいよ」というと、毎回、息子が購入していたものです。
毎度、毎度、同じようなものを買いたがり、
家に帰ればサイコロばかり振っているので、いい加減うんざりした記憶があります。
サイコロでどのように遊ぶのかというと、
転がして出た目の数を書き出していって、
「何十回振ったら、何回6の目が出るか」といったことを調べたり、
サイコロの展開図を描いたり、
サイコロとチップを使ったオリジナルゲームを何種類も考え出したりしていました。
それらは、どれも私が「こんなことしてみたら?」とアイデアを出した
ものではなくて、
息子が自分で考えた遊び方でした。
というのも、息子の興味はいつも、
「白紙の状態から自分で考えを生み出す」という一点に
絞られていましたから。
知育玩具や頭脳パズルのようなものも、
自分が創造的に関われるものでないと
ちょっと遊んでマスターすると、すぐ飽きていました。
そうした息子の頭の使い方は、「思考」が優越機能にある子ではなく、
「直観」が優越機能にあって、思考を得意としている子なんだろう
と思われました。
小学生のときは、ゲームの攻略本を読みながら、その数値の変化だけを頼りに、習ったことのない関数の公式を自分で見つけ出したり、
当時、私が家庭教師をしていた息子より4つ年上の子のレッスンについてきて、
その子に出している算数の文章題を、公式を使わず、
自分の知識と考える力だけで解いていました。
そんな風に、しょっちゅう「思考」を使っている姿が見られましたから、
「『思考』が優越機能なのでは?」
と思われるときもありました。
それでも、私が、「この子は、直観が優越機能だろう」と考えているのは、
息子が一番苦手とする機能が、「感覚」で、
「感情」ではないからです。
何が得意かより、何が苦手か、からの方が、優越機能はわかりやすいときがあるのです。
同じように思考するのが得意でも、
思考が優越機能にある子と、
直観が優越機能にある子では、対応の仕方はずいぶん異なります。
また、外向型か内向型かでも、ずいぶん違ってくると思います。
どのような対応の仕方がベストなのか、
タイプを決めて、それにピッタリの対応を学んでその通りするというより、
「目の前のわが子が発するものを
しっかり受け止めて、
親の願望や考えを無理やり押し付けない」ことが
基本なのだと思います。
うちの息子にしても、頭を使うのが好きな割りに、今、市販されているような
「頭がよくなる○○」といった商品は、
どれも目新しい間だけやりたがって、数時間も経たない間に飽きて放り出していたことと思います。
習い事はイヤ、将棋もルールさえ理解すれば後は興味なし、ワークやプリントもしたくない……
私が息子のそうした頑固ともワガママとも取れる面と
戦うのではなく、
直観を優越機能とする子がどのように思考を発展させていくのか、
興味を持って見守っていったことは、今となると
とてもよかったことと思っています。
成長するにつれて、勉強がとても好きな子に育っていきましたから。
娘にしても、得意な部分を十分伸ばした後で、
自分の夢を手に入れるために、努力して学ぶことは苦にならない様子です。
次回は、感覚が優れている子と感情が優れている子の
補足記事を書きますね。
まず、思考が優れている子について、次のような質問をいただいているので、
そのお返事から書かせていただきますね。
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息子は思考型のようで、本当に考えることが大好きです。息子は考えたことを話してくれます。私は息子の話を聞き、わからないことは、ときどき質問します。話すことも大好きです。
>自分自身で、「自分のすることはつまらない」と決め付けてしまうことがあるので、親御さんがフォローして励ましていかなければ
自分の良いところを伸ばさずに放置してしまうことがあります。<
どのようにフォローして励ましていけばいいのでしょうか?具体的に教えていただけるとありがたいです。
>「目で見て、評価できないものの中にも
とても価値があるものがあること」や、
「思考が優れている子たちの考え出すアイデアは、論理的で広い学術的な世界につながっていること」を、親御さんが伝えてあげることが大切でしょう。<
この文章を読んでもあまりピンとこず……すいません。
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幼稚園や習い事の場で子どもが何かするとき、
親御さんの多くは、
「目で見て、評価できるもの」に注目して、子どもを格付けしがちです。
絵を描いているのでしたら、どの子が上手だとか、
いっしょに活動しているのでしたら、どの子が先生の話をよく聞いているとか、お友だちと仲良く楽しそうに過せているかとか。
思考が優れている子たちは、そうした場では、地味に映る場合がよくあるのです。
「思考」を使うということは、
手先が器用なのとも、
社交的なのとも、従順なのとも少し異なるからです。
絵はパッとしない出来栄えでも、思考が優勢な子は、
「油性の画材と水性の画材はどのような違いがあるのか」といった点に興味を抱いて、
夢中になって考えている場合があります。
先生の話にずっと集中できなかったのは、
途中で、自分が疑問に感じたことを一生懸命、考えだしたからかもしれません。
「目で見て、評価できないものの中にも
とても価値があるものがあること」とは、
そうした思考が優勢な子の
「考え」そのものの価値を認めて、
しっかり受け止めてあげることです。
思考が優れている子たちの考えは、
直観型の子のように「ひらめき」重視ではなく、
感情型に子のように「自分の気持ち」による判断でもありません。
感覚型の子のように「目で見た知識」の蓄積によるものでもありません。
思考が優れている子たちは、
原因と結果について考察するのが好きで、自分の目にしているものを
論理的に分析することが好きです。
あてずっぽうではなく、分析に基づいて仮説を立てることを好みます。
でも、子ども時代は、そうした思考型の子の態度は、
「時間がないんだから、そんなことにこだわらないの。
ぐずぐず言わずに、覚えてしまえばいいのよ」という大人の態度で
押さえ込まれがちです。
基礎計算や漢字の練習で怠けがちな思考型の子は、
周囲の人々の無理解によって、頭が悪いと信じ込まされている場合もよくあります。
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「思考」「感情」「直観」「感覚」のどれが優越機能かといった捉え方は、
ユングのタイプ論の分け方を参考にしています。
前回の文章では、思考が優れている子とひとくくりで表現していますが、
子どもの頃からとても考えることが好きな子は、
次の8タイプに分けられます。
実際、子どもたちと接していると、似ているようでもそれぞれの違いははっきりしていて、意欲を育むための対応も異なります。
<思考が優れている子たち>
外向的思考の感覚寄り
内向的思考の感覚寄り
外向的思考の直観寄り
内向的思考の直観寄り
外向的感覚の思考寄り
内向的感覚の思考寄り
外向的直観の思考寄り
内向的直観の思考寄り
自分の子がどのタイプか大まかにでも捉えておくと、
親が自分の判断を押し付けて、
子どもの良い部分を潰してしまいそうになるときの
ブレーキになります。
ただ、「うちの子はこのタイプだ」と決め付けずに、子どもへの理解を深めるためのひとつの指針程度に考えておくのが良いと思います。
一時期は、「絶対、このタイプ」と思われていた子が、
成長するにつれて、別の一面がたくさん表れてきて、
別のタイプであることがわかるケースもよくあります。
親が、「思考」「感情」「直観」「感覚」のどれに価値を置いているかで、
子どものタイプを見分けるときに、自分の願望や偏見が混じって、正しく判断できない場合があります。
うちの子は、娘は内向的感情の直感寄りで、息子は内向的直観の思考寄りだと
思われます。
ちょうど思考が優れている子についての話の途中だったので、
息子を「内向的直観の思考寄り」だろうと判断した経緯について説明しますね。
幼いときから、息子は考えることが好きで、どんなおもちゃも息子にかかると思考実験の道具と化していました。
同じもので遊んでいても、娘は誰かを喜ばせることや、共感しあうこと、他人の思いを察して、その気持ちが遊びの場で生かされていくことに気持ちを割いていました。
息子が幼稚園時代、一番良く遊んだおもちゃはサイコロとチップで、これは100円ショップに連れて行って、
「どれかひとつだけ好きなおもちゃを選んでいいよ」というと、毎回、息子が購入していたものです。
毎度、毎度、同じようなものを買いたがり、
家に帰ればサイコロばかり振っているので、いい加減うんざりした記憶があります。
サイコロでどのように遊ぶのかというと、
転がして出た目の数を書き出していって、
「何十回振ったら、何回6の目が出るか」といったことを調べたり、
サイコロの展開図を描いたり、
サイコロとチップを使ったオリジナルゲームを何種類も考え出したりしていました。
それらは、どれも私が「こんなことしてみたら?」とアイデアを出した
ものではなくて、
息子が自分で考えた遊び方でした。
というのも、息子の興味はいつも、
「白紙の状態から自分で考えを生み出す」という一点に
絞られていましたから。
知育玩具や頭脳パズルのようなものも、
自分が創造的に関われるものでないと
ちょっと遊んでマスターすると、すぐ飽きていました。
そうした息子の頭の使い方は、「思考」が優越機能にある子ではなく、
「直観」が優越機能にあって、思考を得意としている子なんだろう
と思われました。
小学生のときは、ゲームの攻略本を読みながら、その数値の変化だけを頼りに、習ったことのない関数の公式を自分で見つけ出したり、
当時、私が家庭教師をしていた息子より4つ年上の子のレッスンについてきて、
その子に出している算数の文章題を、公式を使わず、
自分の知識と考える力だけで解いていました。
そんな風に、しょっちゅう「思考」を使っている姿が見られましたから、
「『思考』が優越機能なのでは?」
と思われるときもありました。
それでも、私が、「この子は、直観が優越機能だろう」と考えているのは、
息子が一番苦手とする機能が、「感覚」で、
「感情」ではないからです。
何が得意かより、何が苦手か、からの方が、優越機能はわかりやすいときがあるのです。
同じように思考するのが得意でも、
思考が優越機能にある子と、
直観が優越機能にある子では、対応の仕方はずいぶん異なります。
また、外向型か内向型かでも、ずいぶん違ってくると思います。
どのような対応の仕方がベストなのか、
タイプを決めて、それにピッタリの対応を学んでその通りするというより、
「目の前のわが子が発するものを
しっかり受け止めて、
親の願望や考えを無理やり押し付けない」ことが
基本なのだと思います。
うちの息子にしても、頭を使うのが好きな割りに、今、市販されているような
「頭がよくなる○○」といった商品は、
どれも目新しい間だけやりたがって、数時間も経たない間に飽きて放り出していたことと思います。
習い事はイヤ、将棋もルールさえ理解すれば後は興味なし、ワークやプリントもしたくない……
私が息子のそうした頑固ともワガママとも取れる面と
戦うのではなく、
直観を優越機能とする子がどのように思考を発展させていくのか、
興味を持って見守っていったことは、今となると
とてもよかったことと思っています。
成長するにつれて、勉強がとても好きな子に育っていきましたから。
娘にしても、得意な部分を十分伸ばした後で、
自分の夢を手に入れるために、努力して学ぶことは苦にならない様子です。
次回は、感覚が優れている子と感情が優れている子の
補足記事を書きますね。
子どもの性格や行動を理解したり、
特に自分自身(親)の行動の見直しに役立つな~と思いました。
うちは親子で外向直感型タイプと思われますが、直感型に思考寄りがあるってことは、感情寄りもあるんですか?
思考寄りタイプではないな~と思いながら読んでいました。