虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

感覚型の子とブロック

2009-12-05 07:17:44 | 子どもの個性と学習タイプ
内向、外向かかわらず、感覚型の子、感覚寄りの子というのは、
かっちりした完成度の高いブロック作品を作るな~
と思います。

写真のトーマスの車庫……5回は作り直しました。
色がきっちり中に入る機関車の色に合ってなきゃ嫌だし、
サイズがトーマスの長さより長くも短くもない……
きっちり~!!でなきゃ嫌だし……
で、壊しては組み、壊しては組み……
根気もとてもあって、何度も作り直していても
弱音ひとつ吐かずに、最後まで作り上げていきます。

感覚型の子、感覚寄りの子には、こうしたブロック製作、
積み木、
パターンブロックやビーズ製作が
絶対必要だなと感じています。

というのも作品を適当に「完成!」とできないのと同様に、
自分自身の能力が未完成の状態で
テストされたり、評価されることを
極端に嫌がるところがあるからです。

直感型、思考型の子は、チャレンジ自体を面白がって
ペーパーテストもけっこう喜びますし
感情型の子は、親子で問題を出し合って楽しんだり、お友達とクイズをするように
楽しむなら喜びます。

けれども感覚がすぐれた子たちは、
激しくIQテストや小学校受験問題のようなものに
取り組むのを拒絶することがあるのです。
私はそうした強い拒絶にぶつかったときは、ブロック遊びや工作といった
感覚の優れた子たちが喜ぶ世界でたっぷり遊びます。
感覚の優れた子たちは、
もともと線対称、美的センスや数学的な感性を感じさせる
美しいものをたくさん作ります。

前回のラッタくんも、今回の☆くんも、
感覚が優れた子たちなので、テスト的な試みを嫌がることが
よくあったので、問題にはあまり触れさせず、
年間を通して創造的な遊びをしてきました。

が、5歳、6歳を過ぎて、「問題をしたい」と言いたがる様になりました。
そこで、小学校受験の問題を解かせてみると、
レベルとしては最も難しいものもきちんと解けるのです。
こうしたとき、感覚型の子たちが
手作業を通して、自分自身の能力を高めていける力に驚きます。
自分で「モンテッソーリの教具」を次々あみ出して
物作りするような性質があるのです。
自分のしたいように遊びながら、IQ問題をしていると同じような
脳の使い方をしているのですから。

子どもにブロック遊びをさせるとき、親がどのような意識で
どのように接するかは、その子の能力を引き出し高めていく上で
とても重要です。
ブロックの教室や工作教室に通わせて、何かが人より作れるようになる
ことが大事なのではないのです。ブロック製作を通して、(他の何であっても)
機械的推理能力、問題解決能力、立体把握力、計算力、推理力、熟考力、
発想力、表現力といったものが、
どのような遊びと働きかけによって
しっかり伸びていくのか、関わる大人の頭の中に
きちんと整理してあることが、とても重要だなと感じています。


にほんブログ村 教育ブログ 幼児教育へ



web拍手を送る

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
今、まさに・・・ (まつ)
2009-12-07 12:32:14
先生のタイプ別の接し方を読ませて頂いて
自分も勉強中です。

実は、下の子(4歳)が、感覚型らしく
金曜日の幼稚園でも保育時間に
先生の話を聞いていないと叱られて帰ってきました。
本人は聞いているようなのですが
理解できていない!?ようで
心配になってブログを再度、読ませて頂きました。

1歳前後に骨髄移植をしたために、
その後遺症で発育・発達に影響があるかも
しれません、と言われているので
余計、心配になります。

自分が直感型ということもあり
息子の行動がもどかしい事が多々あります。
ゆっくり待っていられる、心のゆとりが必要ですね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。