虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

幼児教育……親の蒔いた種が芽を出すのはいつ? 6

2010-01-24 17:33:45 | 教育論 読者の方からのQ&A
今日は年長~小1の科学クラブの日。
巨大などんぐりマシーンを作ったり、色水実験で、
色水を使ったサッカーゲームを考案したり、
豆電球で工作したり、小3の算数問題にチャレンジしたりと、
息つく暇なくあれもこれもしたい~と、すごい熱気でした。
(みんな、毎月、科学クラブの日を楽しみにしてくれてありがとうね~♪)
科学クラブの様子は明日にでもアップします。

前回の記事にもう少し続きが書きたくなりました。

娘は一人目の子で、おまけに私から何か教わることがとても好きな子だったので、幼児期から7ヶ国語のテープを聞かせたり、
文字や計算を教えてみたりして、
4歳くらいのときには、フランス語は暗唱するし、作文は書くし、絵の具で上手に絵を描くしで……私はすっかりてんぐになって、
早期教育路線をつっぱしっていた部分があるのです。
といって過激にインプットに走っていたわけでなく、一日のほとんどは
お友だちとの外遊びや自由な創作活動をさせていて、
その合間にちょっと知的な関わりをしていた程度なのですが……。

娘が小学校に入学するころに、私はそうした自分の関わり方に
疑問を感じ、
娘が自分の頭で考えるより、私の教えを請う態度が多いことに悩みはじめました。

私の中には、子どもが生まれたら、
「こんな学校があればいいな~」と自分が見てきた夢を実現するような
教育がしたいという思いがありました。
けれども、わが子がいろいろと技術を習得して、
周囲から驚かれたり褒められたりするようになると、
すっかりそれに気持ちを奪われてしまいました。

そうなると、教育といっても、次はこれ、次はこれ……と、帽子から服からカバンから靴まで、子どもに着飾らせて遊ぶのと同じです。

あれもこれも教えこんで、素早く上手にできる様をただ喜んでいたのです。
「子どもがこんなにも楽しそうに学んでいるんだから、いいんじゃない?」
と自分をごまかしながらも、
何だかしっくりこない気持ちを抱えていました。

でもある時、他の子より、何かが上手にできても、
子どもの学び方の構えが、
自分で考えてみる前から、「大人が教えてくれるから待っていよう」
「お母さんや先生に聞いてみよう」という
受動的なものになってしまったら、
子どもが日常の中で学び取れるものを、すごく狭めてしまうんだ……と思い当たる壁にぶつかりました。

そうして方向転換、軌道修正を繰り返しながら、
わが子たちといっしょに、自分も成長してきました。

もうひとりの大人として向き合う年になったわが子たちを前にして、

私がこの子たちに蒔いた種は、
今どんな風に芽が出て、葉を広げているのかな、
これから、どう花開くのかな……
と考えてみると、

母のときと同じで、私がした幼児教育は、私の意図や願望とはかなりずれている
ところで、
芽がでているんだな~
娘や息子の中で育っているんだな~と感じるのです。

もう少し続きます。
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1 コメント

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続きも楽しみです (ヒロママ)
2010-01-25 00:18:25
心に響いてくるお話で、いろいろと考えさせられます。
自分の子供時代にもそういう事あったな~!と思い出したり、先生の実体験にそうなんだぁ…と考えさせられたり、過去記事で[子供は与えられた環境の中から自分に必要な事を上手に見つけだしてする…親が邪魔したり、環境がすごく偏っていなければ]というようなお話(乱暴な話のまとめ方でしたらごめんなさい!)をされていたのも思い出しながら読ませていただいています。
そして、先生の描く画から、とても優しく神秘的な音楽のようなものを感じた事にすごく納得しました。
できれば原画もみたい!です。
続きのお話も楽しみにしています。
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