虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

今頃、水遊び? と、やっぱり遠回り 2

2009-09-17 09:00:32 | 教育論 読者の方からのQ&A
四苦八苦してできあがった水遊びのおもちゃ。
「さぁ、どんどん水を持ってきてよ~」とお声がかかりましたが、
ちゃんとパッキンがはめられているのか心配で、
ペットボトル1本分の水を「まず、少しずつ試してね。お願い!お願い!」と渡しました。

案の定、「漏れてるぞ~!!」の声。
3人とも、何箇所か水が漏れている場所に集まって、あれこれ意見しています。
「きちっと、カチッて音がするところまで
はめてないやつがあるから、漏れたんだ。」とTくん。「じゃあ、1つ1つチェックしていこう」とYくん。
「これ、よ~し。これ、よ~し」とSくん。

私は……ぞうきん持って、拭くのに忙しい……。レジャーシート敷いているとはいえ、水漏れで床に浸透しないかヒヤヒヤです。
子どもたちに自分でさせるからには、こういう覚悟いりますよね。
問題が起こったとき、私がすぐすぐ子どもの中に入って
解決してしまうと、
子供同士、知恵を出し合って解決しあう、友だちを尊重しあう、問題を解決できたとき心底、達成感を味わうことができなくなるのです。
だから、散らかるとか、汚れるとか、多少の怪我とか、
子どもたちのミスとか、今回は水漏れですけど……
そうしたトラブルは、自分たちで解決させています。
結果にあまりとやかく言いません。

このおもちゃの組み立ては年長さん三人にとっては
自分たちの限界に挑戦するものだったので、
できあがったときの喜びよう
水遊びの楽しさは格別だったみたいです。
はしゃいで、はしゃいで、大喜びしていました。

頭脳でも体力でも
子どもは自分で選んで、決意して、自分の限界ギリギリまで
それに自分を投げ出していくことが大好きです。
そうして達成したときには、
別人になったような自信に満ちた態度で
さまざまなことにチャレンジし始めます。

この日も、水遊びのあとで、

数独ナンプレにチャレンジしたときに、これまでにない
強気ながんばりを見せてくれました。
最初からかなり難しいレベルにチャレンジしたがり、
途中でわけがわからなくなったとき、
「絶対正しいものを残して、あっているかわからないものを
取り出してそこからやりなおそうよ」Tくん。
「まず、一回、おいてみて、全部ね。それから間違ってたら
次のを試せばいいんだよ」とYくん。
「これはさ~よく考えて!
縦列と横列ともうひとつとよ~くよ~く見て、見ていて、おくところを考えるんだよ」とSくん。
「それはわかっているけどさ、
でもあっているかどうかわかんないのを、もうおいちゃってるわけ。
だから、それが原因でまちがってくんだ」とTくん。
「そうそう!じゃ、これを横にどけるんだね」とSくん。

この子たちの会話のおませっぷりに、うちの子たちが家にいるときは、
いつもちょっと吹きだすか、苦笑いしています。

でも、こうした言葉、
水遊びのおもちゃを作ってみたとき、これまでもそうやって
楽しい遊びに全力投球したとき
ちょっとずつわかってきたこの子たちの心の底からでている言葉でもあるのです。
体感が言葉のうしろにちゃんとあるのです。

それにしても意見がそれぞれちがったわりには
上手に協力し合って、難問も解ききりました。

勉強ができる子になるためには、遠回りなようでも
夢中になっていることを
とことんさせてみる

それが最善の方法だな……と実感しました。

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ノンママ)
2009-09-17 10:07:24
我が家に友達が来て
3人でブロックパズルをして遊んでいた時と似ています。
とっても真剣で楽しそうでした~!
小学2年生なんですけどね。

先生が言われる、

遠回りなようでも
夢中になっていることを
とことんさせてみる

これは年齢に関係なく必要なことなんでしょうか?
それともある程度の年齢まで~なんでしょうか。
あまり気にしたくないことなんですが
もう小学生になった子供を見ていると
こうしてのんびりと見守っていていいのか、
たまに焦る気持ちも出てきてしまいます。

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