前回の記事で紹介した2歳5ヶ月の★くんのお母さんにダメ出しをした
というお話を書きました。
といって誰が見ても何の問題もないようなお母さんです。
叱りすぎることもなく、甘すぎてしつけを忘れることもなく、子どもを拒絶しているわけでもなく
保護しすぎるわけでもありません。
でもどうしてわたしが気の毒なほどダメ出しをしたのかというと、
「その言葉かけはタイミングが悪すぎる」と感じるシーンが
頻繁にあったからなのです。
★くんはお腹が空きだすと、何を話しかけても聞く耳持たなくなる食いしん坊な一面がある
ようでしたが、他の場面では比較的、聞き分けがよくて物分りのいい子でもありました。
確かに同年代の子同士で力と力のぶつけあえば、
気迫だけで勝っちゃうような体格のがっちりした子です。
でも衝動性がそれほど激しくないので、大人が怪我のないように仲裁に入る隙が十分ありましたし、
気持ちを受け止めて、面白そうな提案をすると、「はいっ」といいお返事で
あきらめることもできていました。
そこで★くんのお母さんにどんなダメ出しをしたのかというと、
次のような子どもへの接し方の習慣についてです。
★くんのお母さんは、
★くんが機嫌よく落ち着いて遊んでいて、
聞き分けも物分りもいい時に限って、見守っていいようなささいなことにも口出しをして
後々、ダダをこねたり、乱暴をしたりする行為に発展しないように
くどくどと脅すように言い聞かせる癖がありました。
ところがいったん★くんが駄々をこねて
聞き分けがなくなったとたん、★くんがそれ以上大騒ぎしないように気を使ってか、
まるでご機嫌でもうかがうようように
接していました。
夫婦の会話では、相手が落ち着いて自分の話に耳を傾けてくれている
タイミングで、
「こんなことはしないでよ」「あんなこともしないでよ」
とまだ起こってもいない先の安全を確保するために
厳しく相手に釘をさしておくのも有効な場合がありますよね。
でも2歳児相手だと、
聞き分けがいい物分りがいい時に、グズグズと未来について脅されたら
大人の話を真剣に聞こうとしなくなるのが
オチなのです。
おりこうにしていると、
不快な接し方をされて、
かんしゃくを爆発させると機嫌を取るように大事に扱われる経験値が蓄積してくると、
当然のように聞き分けがいい物分りがいい態度が減って、
わがまま放題の暴君のような振る舞いを増やしていきます。
次回に続きます。