日朝協会「京都府連合会」です。韓国・朝鮮との友好を進める、日本人の団体です。1カ月¥500 841-4316福谷気付

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蓮池透氏は、非常に理性的な人、友好的な対話で解決

2009-07-11 | イベント案内
7月10日(金)午後6時30分より、キャンパスプラザ京都第3会
議室で制裁より対話を・・拉致問題・・植民地支配の反省に立った
新しい展開をと題して、蓮池透講演会が開かれました。

 主催は蓮池透講演会実行委員会、協賛は、かもがわグループ 。日朝協会京都府連は、ブックセンター「本の風」と共に事務局を担当しました。  蓮池氏は本年五月・・・・「拉致」左右の垣根を超えたたたかいへ・・・・という本を出版され、その内容に沿った講演となりました。
 170人の定員は満員となり、整理券を持たずに来られた人もあり、超満員となりました。

 奥村一彦弁護士の開会挨拶で講演会は始まりました。

蓮池透氏は、同氏に対して、政府関係者や一部拉致関係者が悪罵をあびせかけていることに抗議するかたちで、ジョークをまじえて
「北に組する裏切り者の蓮池でございます」と話しを始められました。

 いま日本の世相は、北朝鮮に関して幅広くものが言えない、多様性のあるものが言えない、この北朝鮮タブーを少しでも変えられればよい。こんな考えで毎日過ごしております。

 私は数年前まで、北朝鮮による拉致被害者家族連絡会の事務局長として、被害者を救うために全力をあげてきました。
ところが拉致問題に対するNHKをはじめマスコミの多くは、本当に拉致問題を解決しようと考えているのかと、疑問を持つことが多くありました。
 NHKは、北朝鮮の核実験の報道に横田さんを出して、制裁は当然だと放送する。拉致と核は、本来関係のないものです。利用されていると思います。

 家族会の運動については、1997年、一家族一万円づつ出して出来た素人集団です。その後、支援するという人が集まり「救う会」が出来ました。ところがしばらくして、「救う会」そのもののやること、言うことがおかしくなってきました。
 それは、「現代コリア研究所」という支援集団に「洗脳」されてしまったからでした。現代コリア研究所は、救う会を利用して北朝鮮打倒を目的に活動していることが見え隠れするようになってきました。
 そうして北朝鮮けしからん、打倒だ!という世論がつくられていきました。彼らは、北は来年はつぶれる、来年はつぶれると言って、もう10年以上経ちました。

  家族会が行う被害者の運動は、弱者の運動なのに、政府関係者の意向も加わって、強者の運動に変えられてしまったのです。しかし解決は遠くなるばかりです。あの空色のバッチは、当初純粋な気持ちで作られたものが、いま右翼のバッチになっている。票を集めるバッチになっている、本心をよく見る必要があります。

 北朝鮮から5人が帰国されたときの問題にも触れ、弟は空港の裏口からほおかむりをして出ていくつもりだったのです。しかし空港はカメラの放列で歓迎ムードが演出されました。歓迎の人は涙を流しておられましたが、帰国者は誰も涙を流さなかったのです。
 今回は、一時帰国であること、次回は家族全員連れてくる約束になっていると中山さん(中山恭子内閣官房参与・当時)から説明されていました。
 しかし、自分は弟を二度と北には返すまいと心に決めていたのです。       
  マスコミは、安倍さん、中山さんが5人を引き留めたように報じていましたが、お二人は、引き留める努力どころか、北と一時帰国の約束をしてきた人です。

 蓮池氏は、弟を説得したいきさつを話され、本人たちが帰らないと決意していると、安倍氏に伝えたところ、それならどうすればよいかということで、滞在期間を延ばすということになったのです。中山さんは、見かけによらず、私に「あいつは、けしからん」と「あいつ」と言うのですよ。ほんとうに!!

 北朝鮮は、金 正日氏の健康状態が悪く、テレビに映った姿は、うちのバーちゃんのようでした。北朝鮮の核問題を早く、正しく解決しなければ、暴発すれば大変です。米大統領オバマさんも努力してほしいと思います。

  国連の経済制裁も、北朝鮮が核を放棄する結果になるのか疑わしいものです。「制裁」は、戦争と平和の間にあるもので、正しい解決策にはなりません。
  制裁すれば、どういうシュミレーションで、拉致が解決するのかを示
して頂き、説明して頂く必要があります。
それを示さなければ、「制裁」しても得るものはありません。核をなくそうとして戦争になることだけは避けなければなりません。     

 もし今後、米朝協議が成立すれば、拉致はどうなるか、ふっとんでしまうのではないかと心配します。
もし、金 正日氏が亡くなり、国中が何日間も喪に服すことになれば、拉致はどうなるか、心配です。

 核と拉致は別問題です。 拉致は日朝間の個別問題であり、早く解決しないと、あちこちでかわしてきた約束が守られないのではないか。六者協議の場でも解決の努力がされていますが、北朝鮮は参加しないと言い出しています。

 日本の外務省は、北朝鮮をどう動かすか、考えを持っていません。いま外務省は動かない、その証拠に韓国語の通訳は配置されているが、北朝鮮語の言葉を厳密に通訳出来る人がいないのです。

 このような中で、私はこれからの運動をどのように進めればよいのかを考えるとき、「制裁」は、相手の顔も見えず決定しやすいかもしれないが、解決に向けての効果はないと思います。
また制裁は、在日コリアンに悪影響を及ぼしています。大変なことです。
 日朝平壌宣言の履行しか接点はない、と思います。

日本は正義・北は悪という設定、憎悪と憎悪ではなにも生まれません。
  「制裁からは、なにも生まれません。」「行動対行動」そうして「対話での解決」に、いま舵を切らなければ新しい解決の道はありません。コミュニケーションこそが大切だと考えています。
「これが私の考えた結論です。」と締めくくられ大きな拍手に包まれました。

休憩後30分間の質疑応答があり
   日朝協会代表理事、大橋満氏の閉会挨拶で講演会は終わり、その後、蓮池透氏も参加されて懇親会(20名)が行われました。


                    


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