苦手な人がいた
以前、山間の小さな町に引っ越した時。心細かった私達を暖かく迎えてくれた年配の御夫婦だった。
金子みすずさんが好きで(私もとても好きなのです)。都会からの移住者で。御主人は芸術家。家も自分で建て、半自給自足の生活。
初めは、ちょっと憧れていた・・・けど。
一緒に過ごしていくうちに、ボロボロといろんな事が見えてきた。
キツイ仕事があると、率先して避ける。
集まれば人の悪口を言う。
成功した人がいたら、妬む。
自論の環境保護を唱え、それに沿わない意見の人には猛反発する。
常に「私たちは正義だ。私たちを認めなさい。」とアピールされてた気がする。
私が、この御夫婦の事が苦手なのは。
そんな姿に、自分を見たからかもしれない。
ライフスタイルと人格は別問題だ。
あたりまえのことだけど。
そんな御夫婦に勧められて観た「地球交響曲 ガイアシンフォニー 第二番」。
佐藤初女さんとの初めての出会いだった。
その時は、なんだか「まったりした生活をしている宗教家の御夫人」という印象しかもてなかった。御夫婦に対して、ある種の「うさんくささ」を感じていた頃だったので、そんなヨコシマな感情しか、もてなかったのかもしれない。
私から、この本を紹介された方々にも、そんな印象を与えてしまったら申し訳ないなあ・・・とか思いつつ。
「おむすびの祈り <いのち>と<癒し>の歳時記 佐藤初女 著 PHP研究所 1600円+税
初女さんは、ろうけつ染めの指導をしながら、憩いと安らぎの場として自宅を開放した。岩木山の麓に「森のイスキア」を開設し、全国から、精神的に疲れ訪れた人達と共に過ごしている。初女さんのする事は、その季節に土地で採れた新鮮な材料を使って、おいしいものを作り、食べさせてあげ、黙って傍らに座っている。心を病んだ人、苦しみを抱えた人達が、集い、出会い、癒され、また力を得て自分の生活に戻っていく・・・そんな場所を提供している。
初女さん自身も、身体が弱く、たくさんの人に支えられえきた経験と。
「私「面倒くさい」っていうのが一番いやなんです。ある線までは誰でもやること。そこを一歩越えるか越えないかで、人の心に響いたり響かなかったりすると思うので、このへんでいいだろうというところを一歩、もう一歩越えて。」
そう言い切れる「強さ」が、周りの人々へ、「やすらぎ」を与えるのだろうな。
もてなす気持ちを料理に込めて。・・・といっても、豪勢なモノではなく。
手を抜かず、その人の為に作られた、「あなたのことが大切」「あなたが幸せ(平穏)であって欲しい」という祈りが、そこにあるのだな。「わかちあう」という姿勢。
その「祈り」は偽善や、正義感や、頑張ってある「想い」ではなく。
彼女の中に、滔々と流れる信念から、自然に湧き出ているからこそ、人はひきつけられるのだろうな。
「本物」の強さを感じられる一冊です。

以前、山間の小さな町に引っ越した時。心細かった私達を暖かく迎えてくれた年配の御夫婦だった。
金子みすずさんが好きで(私もとても好きなのです)。都会からの移住者で。御主人は芸術家。家も自分で建て、半自給自足の生活。
初めは、ちょっと憧れていた・・・けど。
一緒に過ごしていくうちに、ボロボロといろんな事が見えてきた。
キツイ仕事があると、率先して避ける。
集まれば人の悪口を言う。
成功した人がいたら、妬む。
自論の環境保護を唱え、それに沿わない意見の人には猛反発する。
常に「私たちは正義だ。私たちを認めなさい。」とアピールされてた気がする。
私が、この御夫婦の事が苦手なのは。
そんな姿に、自分を見たからかもしれない。
ライフスタイルと人格は別問題だ。
あたりまえのことだけど。
そんな御夫婦に勧められて観た「地球交響曲 ガイアシンフォニー 第二番」。
佐藤初女さんとの初めての出会いだった。
その時は、なんだか「まったりした生活をしている宗教家の御夫人」という印象しかもてなかった。御夫婦に対して、ある種の「うさんくささ」を感じていた頃だったので、そんなヨコシマな感情しか、もてなかったのかもしれない。
私から、この本を紹介された方々にも、そんな印象を与えてしまったら申し訳ないなあ・・・とか思いつつ。
「おむすびの祈り <いのち>と<癒し>の歳時記 佐藤初女 著 PHP研究所 1600円+税
初女さんは、ろうけつ染めの指導をしながら、憩いと安らぎの場として自宅を開放した。岩木山の麓に「森のイスキア」を開設し、全国から、精神的に疲れ訪れた人達と共に過ごしている。初女さんのする事は、その季節に土地で採れた新鮮な材料を使って、おいしいものを作り、食べさせてあげ、黙って傍らに座っている。心を病んだ人、苦しみを抱えた人達が、集い、出会い、癒され、また力を得て自分の生活に戻っていく・・・そんな場所を提供している。
初女さん自身も、身体が弱く、たくさんの人に支えられえきた経験と。
「私「面倒くさい」っていうのが一番いやなんです。ある線までは誰でもやること。そこを一歩越えるか越えないかで、人の心に響いたり響かなかったりすると思うので、このへんでいいだろうというところを一歩、もう一歩越えて。」
そう言い切れる「強さ」が、周りの人々へ、「やすらぎ」を与えるのだろうな。
もてなす気持ちを料理に込めて。・・・といっても、豪勢なモノではなく。
手を抜かず、その人の為に作られた、「あなたのことが大切」「あなたが幸せ(平穏)であって欲しい」という祈りが、そこにあるのだな。「わかちあう」という姿勢。
その「祈り」は偽善や、正義感や、頑張ってある「想い」ではなく。
彼女の中に、滔々と流れる信念から、自然に湧き出ているからこそ、人はひきつけられるのだろうな。
「本物」の強さを感じられる一冊です。
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