「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

日本と世界のリアル状況確認と僕の思索を書き留めるブログ。
重要なことはメルマガで展開していますので、ご購読下さい。

宮城農家より寄せられた悲痛な手紙と僕から皆様への提案

2011-05-14 01:07:42 | 福島第一原発と放射能

 きょうドイツ人ジャーナリストと意見交換をしました。実は、このブログを立ち上げて以来、中身についてきちんとした見解をたずねてきた、ジャーナリストは(知人友人でなく)、このドイツ人がはじめてです。僕の話をごく当然と聞いていました。日本のメディアよりも、ドイツ人ジャーナリストが、普通にやってきて尋ねる感覚が逆に凄いとおもいました。日本で起きていることなのに、きのうメルトダウンという状況まではっきりしたのに、何の問題もないように語り続けている日本の日々。 自分がどこの国の住民なのか、分からない中で、生きつづけている感じがまた強くなりました。このブログやフェイスブックのやりとりを見て、感激したり、勇気づけられたりします。しかし、日本の現実社会にどうしていくか、考え続けています。

そこで一つ提案ですが、

この福島原発の事で直接いろんな方とお話をしたいとおもいます。この危険について、僕が知りうる知見をお話いたしますし、それよりも懸念を抱かれている皆さんと、色々話したいです。全国に伺います。

ミニ集会でも、トークセッションでも、講演会スタイルでも構いません。

条件1 参加者は主催する方が集めていただく事(何人でもかまいません)。場所の設営、部屋の使用料がある場合は主催者が考えて下さい。

条件2 交通費実費のみいただきます(すいません経費のゆとりはありません)。謝礼は不要。

お問い合わせはnagaikenji20070927@yahoo.co.jp

 

ブログに頂いた書き込みの中で、宮城県南部の汚染状況を伝え、良心的にぎりぎりの対応をされている農家のお手紙を記載されたものがありました。書き込みなので、読み落とすとおもいましたので、重要な情報も多くあるので、是非読んでください。

=====================================================

宮城県南部の放射線量 (光鼠)
2011-05-13 14:03:55
私がずっとお野菜をいただいている方から野菜と一緒にお手紙が届きました。

宮城県では、検査をしません。
大丈夫!基準値以下ですと言い張っています。

皆様にご覧頂ければ幸いです。

以下原文のまま・・・・

 みなさまへ

地震以来ごれんらくもせずに長い間お休みをつづけ大変申し訳ありませんでした。
また心配してくださった皆様から、とても暖かいお便りもいただき本当にありがとうございました。
当初はライフラインも整わず、また原発事故の様子もつかめなかったため、
2カ月くらいお休みをいただく予定でおりました。
ところが原発のことを勉強し情報をあつめるにしたがって
事態の重大さがわかり見通しがつかなくなりました。
「本当にこの地で農業を続けられるのか、
続けるとしたら、どういう方法があるのか」を自問自答する日々が続きました。
そこで同じ不安を抱える仙南地区の農家仲間と勉強会を始めました。
仙南は福島の北西ラインにありながら、ほとんど検査をしていません。
まずは田畑の土壌や農作物の状態を具体的に知る必要があるとわかり、
関係諸機関(宮城 国の農政局 大河原農政局)に検査をお願いにいきました。
でも思う様な回答はいたたけませんでした。
それで自分たちで計測し、自分たちで判断するしかないと思い
土壌調査を民間の測定会社にお願いしました。
またガイガーカウンターも借りて、仙南地区の空間線量や枯れ草群の
線量を調べ土壌汚染図も作ってみました。
その結果仙南地区は、福島北西方向の延長図をきれいに描いている事がわかりました。
また5月7日の朝日新聞に公開された土壌汚染蓄積量の地図と、
チェルノブイリの汚染図と比べ、本当に驚きました。
桁を間違えたのかと思い、いろいろな方に確認をとりましたが本当にその通りでした。
つまり宮城県南部の地区はチェルノブイリの管理ゾーンから一部は希望移住ゾーンに入る可能性もみえてきまし た。
数値計算からの類雑なので確定はできませんが、
やはりこのことをきちんと確かめ、
野菜についても検査を受けなければいけないのではないかという見解に達しました。
この原発事故の「真実」を知りたいというのが今の一番大きな課題です。
今後は、仙南の方々とつながりを持ちながら、継続的な検査体勢を整え、
この汚染の「真の姿」を知り伝える努力をしたいと考えています。
そのような体制が整いましたら改めてみなさまに御知らせしたいと思います。
ただそれがいつになるかは見通しがつかないため、
もし他のルートで野菜を入手できるかたは、どうぞそちらを優先してくださいますようにお願いいたします

平成23年5月9日

====================================================


宮城南部で5キュリー以上、チェルノブイリの希望避難地域相当が出始めているとしたら、かなり悲痛な話です。千葉の土壌調査でも、1キュリーを超える放射能管理区域相当が出ている情報もでまわっていますし、東京も千葉と同様の管理区域水準という見方でてきています。

このブログの関係者で、首都圏でかなりの地点数をガイガーで測っている人によると、高さ1メートルで都内の平均は0.2マイクロシーベルトといいます。高いエリアでは0.5マイクロシーベルト。さらにアスファルト地面の直接は、大概、1マイクロシーベルト。幼児の高さだと、平均0.35マイクロシーベルト。

 都内も一定程度は、あきらかに被爆しているという現実です。しかし、これを見ない人々という存在もまたしても明らかで、政府や官僚、マスコミに多いことは間違いありません。これも日本の現実です。この現実に立ち向かう方法を探す日々が続いています。このブログを見ている皆さんの力しか、実はないとおもいます。

二千人が参加しました。

 Facebookの公開グループ「福島第一原発を考えます」は大変活発な論議が始まっています。行動する皆さんの参加を期待します。

 

 Facebookにまず僕は、自分の名前「木下黄太」アルファベット表記が「Kinosita Kouta」という形で登録してありますが、さらに「福島第一原発を考えます」という公開グループを立ち上げました。http://www.facebook.com/home.php?sk=group_163985373661863このブログの読者や福島第一原発の問題を考えていきたい皆さんが、議論し、交流し、何かを創り上げていく場になれば、ありがたいです。イベントの立ち上げ連絡も含めてです。行動する事につながればと思っています。公開グループの説明文です。

「We think about Fukushima Daiichi.

 東京電力の福島第一原発について、この事故の事態に直面し、考え、対話し、
さらに行動するためのグループです。」

 できる限りみなさんが、このFacebookにご登録していただき、この公開グループに参加していただければと思います。参加リクエストに気がついたらすぐに承認します。この問題に関心のある方は、勿論、全て承認いたしますので、よろしくお願いします。いろんな動きが出てくれば、ムーブメントになると思います。インターネットでのやりとりにとどまらず、今後、現実の動きとなることを想定しています。いろんなことを覚悟しながら、僕は動いているつもりです。このブログをよくご覧いただいている全ての皆さんに、是非入っていただき、何かのきっかけになればと切に願っています。尚、私への友達リクエストも構わないですが、先にこの公開グループへの参加リクエストを直接してからにしてください。そのほうが早いです。宜しくお願いします。 

 

 


最新の画像もっと見る

55 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
WSPEEDI情報一部公開 (KAT)
2011-05-14 02:04:58
中鬼と大鬼のふたりごとにWSPEEDI情報一部公開について解説があったので
紹介しておきます。


文科省ようやくWSPEEDI予測値(広域汚染状況)の一部を公表:東京もチェルノブイリ第三区分入りが濃厚に

<セシウム137>
東京(奥多摩以外の大部分):77,000Bq/m2(MBq/km2)=2.1Ci/km2
茨城(北茨城・日立除く):125,000Bq/m2(MBq/km2)=3.4Ci/km2
福島市中心地:500,000Bq/m2(MBq/km2)=13.5Ci/km2
※Ci(キュリー)=37000MBq(MBqは百万ベクレル)

福島市中心地の13.5Ci/km2とは、自主移住が進められたチェルノブイリの第二汚染区分(5-15Ci/km2)に匹敵する。東京の2.1Ci/km2はチェルノブイリの第三汚染区分(1-5Ci/km2)に匹敵する。この記事ですでに千葉市が第三区分に含まれると書いたが、WSPEEDIの情報から東京の大部分も第三区分に含まれる可能性が濃厚になった。この第三汚染区分は、チェルノブイリ災害から10年から20年の間に、その地域で呼吸しその地域の食品を食べていた人々(成人含む)の中でガンや白血病が増加したエリアである。

http://onihutari.blog60.fc2.com/blog-entry-49.html

こういう情報が出てきました。
福島の雨のCsグラフも、ここ数日、相変わらず飛びぬけています。

東日本一帯が、汚染されてます。
首相はこの事を、東日本が・・・と言っていたんだと思います。
返信する
マスクについて! (製造業)
2011-05-14 02:44:56
木下さん、貴重な情報発信をありがとうございます。

本文とは関係ないことですが、マスクについて職業柄、気づいたことがありますので投稿させて頂きます。

さて、万が一の事態(すでにそうゆう状況かもしれませんが)に備えて、マスクを準備されている方も多いと思います。

しかし、ドラッグストアなどで売られている普通のカゼや花粉症用のマスクでは、隙間が多く効果が低いように思います。

私は普段、粉塵のたくさん舞っている環境で作業をしているのですが、普通のカゼ用のマスクだと半日もしないうちに、鼻をかむとティッシュが真っ黒になります。

粉塵に本当に気をつけて備えておくのならば、ホームセンターなどで購入できる防塵マスクをおすすめします。

「3M社製 8210 N95」などは、 アマゾンでも購入でき安いです。

皆さんの参考になれば、幸いです。
返信する
Unknown (あさたかし)
2011-05-14 02:48:42
木下さん

いよいよ動き始めますね。語ってください。新しいメディアとしてー

分かる人は分かります。雨の被災地で濡れながら考えました。このままでは沢山の被害者が出る。

あの雨にどれだけの人が濡れたのだろう。

日本人は太平の夢から覚めていないのです。自分の身に危険は来ないと信じている。実はすでに危機的状態なのに。

しかし、今は当時と違う。正しい情報が発信できる。きっと伝わる。

頑張りましょう。一人でも多く救うのです。情報という武器で。

返信する
柏近辺の続報です。 (KAT)
2011-05-14 03:31:48
〔資料〕共産党市議団によるホットスポット柏市内10カ所の測定結果

174 名前:名無しさん@お腹いっぱい。(関東・甲信越)[]
投稿日:2011/05/13(金) 08:12:44.35 ID:CMC+j60VO
共産党柏市議団が5/10に市内10箇所で測定した結果を北柏駅北口で配布していた。
地上1メートルで0.279(沼南庁舎)~0.5(柏の葉公園)とのこと。
松葉町~柏の葉が極大とのこれまでの報告とほぼ一致。
市長には校庭の土壌入れ替えなどの要望を行ったとのこと。



180 名前:名無しさん@お腹いっぱい。(catv?)[sage]
投稿日:2011/05/13(金) 10:05:30.38 ID:IMzsJnkK0
共産党市議団による柏市内10カ所の測定結果
http://www2.plala.or.jp/kazuko-tanpopo/index.html


181 名前:名無しさん@お腹いっぱい。(dion軍)[sage]
投稿日:2011/05/13(金) 10:21:33.61 ID:JGVggSvw0
画像だけ
http://www2.plala.or.jp/kazuko-tanpopo/11_05_10housyanousokuteisuuti.jpg

http://alcyone.seesaa.net/article/200792153.html


ogawabfp(茨城県つくば市)
ttp://twitter.com/#!/ogawabfp/status/68814684354134016
常陽新聞(茨城県南地方新聞)「取手・守谷で高い空間線量率 県 北茨城や高萩を上回る」 PDF新聞の1面 →
ttp://twitdoc.com/7N9
返信する
これが現在の横浜・鶴見です (KAT)
2011-05-14 03:42:14
598 名前:名無しさん@お腹いっぱい。(dion軍)[sage]
投稿日:2011/05/13(金) 18:04:54.19 ID:EvKuvzcm0

横浜市だよ
http://www.ustream.tv/channel/hajime4567

公表されている近場の数値から0.07前後かと思っていたが
実際はその2~3倍なんだね。
しかも屋内で。


599 名前:名無しさん@お腹いっぱい。(神奈川県)[]
投稿日:2011/05/13(金) 18:15:47.04 ID:9Zt0/it50 [6/7]
うげ・・・0.135とかwwww鶴見区たけぇ・・・・・・オワタ・・・・・・
栄区は0.30~0.50だったりするし、ハァ・・・・・・

http://alcyone.seesaa.net/article/200878927.html

USTで現在の値を流されています。

年間1mSvを基準にすると、0.19μSv/hが、ずっと続くと年間1mSvです。
返信する
何を語ればいいのか (横浜小三母)
2011-05-14 03:43:18
木下さんのブログはいつも拝見していますが、コメントは初めてです。今日の問いかけには心を動かされました。
Facebookも登録して何回かコメントし、海外ともつながれる可能性を感じましたが、実際にオフ会(死語?)がないと総評論家バトルになって終わってしまいますね。
現在7月頃からの移住を計画中ですが、できれば避けたいですし、具体的な活動が動き始めれば自衛の選択肢も生まれるのではと思います。
遅きに失してあきらめたくはないです。でも、そのために木下さんと具体的に何が語り合えるのかは、まだ思いつき段階です。例えば、「移住」と「自衛」のバランスというのはいかがでしょうか。詳細はDMで。
返信する
やっぱり (栃木から)
2011-05-14 05:32:36
宮城県は、色々な情報を出していないこと
不思議に思っていましたが
まだ計っていなかったのですね。

他の地域も数値を高い場所で計ったり
あやしげでしたが・・・
何もしないのは、もっと怖いです。

マスコミの不誠実は、朝の文化放送を聴くようになり、テレビ、新聞で言わない、知らないことを昨年の夏からすごく強く感じ始め
今回のことで目が飛び出るほど驚いています。

昨年の件は、政治でしたが、今回の件は原発は命にかかわることなので・・

それでも木下さんとこうして出会えたこと
とても大きな励みになります。

マスコミにいらした方でも良心のある方が
いらっしゃることわかり

そしてその危機を共有するかたがいらっしゃるのわかり

私自身は、事情があり一人で活動できませんが、現実を見ない夫を説得する為
近県で集会あったら是非参加したいです。
ヨロシクお願い致します。



返信する
海外との大きな温度差 (栃木県のママ)
2011-05-14 07:03:11
今回のドイツ人ジャーナリストからの取材からもわかるように、やはり危機感強いのは日本人より海外の方なんですよね。
実は私も(来月、栃木→九州へ)、シンガポール人の知人に事故後すぐ、移住を強くすすめられた経緯があります。私と子どものことを凄く心配してくれています。

日本人は「事実」よりも、その場の空気とか和を重視しますから。「へえ。でもテレビじゃそんなこと言ってなかったね。それより6億強奪事件のことだけどさ…」
自分らと考えの違う、少数の異端者はまさに「KY」として排除しておきたいようです。
いくら目をそらしても、事実は変わらないのに。

ちなみに、とある防災専門家によると、危険が迫っていると分かっていながら人はなぜ逃げ遅れるか、というと、「自分だけは死なない」と無条件で信じているからだそうです。
だから政府さん、事実を発表してもきっとパニックにはなりませんよ。。
レベル7やメルトダウン発表後も、みんな落ち着き払って普段通りのおりこうさん。というかこれっていわゆる無気力無感動というやつでしょうか。。

木下さんのトークセッション、参加したいなあ。
稚拙ながら親としての正直な気持ちを、私も発表してみたいです。
返信する
newsweekの紙面に思う (さかなくん)
2011-05-14 09:37:10
もし もう一度 なにかあればクーデターがおきてもいいと思います。長年私が海外のnewsを見過ぎですか?? それだけの大事と捉えています。それだけ日本人はおおらかというだけの事でしょうか 経済問題か人権問題か環境問題か、はたまた一体全体なんなのか よくよく考えたい。しかし目くじらばかりたててもしょうがありません。
返信する
上映会 (ai)
2011-05-14 10:19:39
木下さん、毎日の情報発信ありがとうございます。

さて、5月20日~26日、森の映画社が
『福島の子どもを守れ~福島キャンペーン上映』
を計画されてます。

転載します。


★福島原発の事故発生当初から、日本政府は事故を小さくみせる努力を続けているように見えます。
でも、放射能の影響は、本当は、どこまで広がっているのでしょうか?
福島の子どもたちは、大丈夫なのでしょうか?


★上映作品
  A.「福島原発で何がおこっているのか そ の3」
-福島の子どもたちへ-小出裕章先生


  B.「チェルノブイリと福島」 今中哲二先生

  C.「被曝とは② -子どもの被曝.労働者の被曝-」 村田三郎先生


なお、同じ内容のDVDの購入もできるそうです。
上映スケジュールと合わせて、詳しいことは下記をご覧ください。

http://america-banzai.blogspot.com/


返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。