脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

捨ててみて、思うこと。

2019年04月21日 14時07分35秒 | 近況
遺産分割の結果、住んでいる実家の家を取り壊さねばならず、生活家財
や本等を毎日捨てているが、虚しさよりも、だんだんとくたびれ飽きて
きた。そこで、廃棄すべき本や衣類の処分を業者に頼むことにした。今
段階では、1.5tトラック一台程度で済みそうである。

ということで、ネットで業者に依頼したら、すぐに返事が来て3日後に
見積もりを出して貰い、金額がOKならすぐに作業に入るという。トラ
ック1台乗せ放題で定額制だが、パソコンやモニターは別料金らしい。
数日前にリネットのパソコン無料回収を利用したが、運賃無料・回収費
無料とうたってるが、データ消去料を1台に付き3千円取るというビジネ
ス・モデルだった。

本を捨てられない私であるが、マンガは「天才バカボン」全巻と昔のつ
げ義春の数冊以外は捨てることにした。一般書籍は厳選100冊を残そ
うと思ったが、まだ絞り切れない。雑誌の特集号ってのも捨てにくいが
数冊残して捨てた。重たい画集も捨てた。詩集は、詩人を厳選して文庫
サイズのもの以外は捨てる。

今迷ってるのは、箱入りの全集本である。古いモノなので古書店でも買
ってくれない。と言って、全集全巻を持っているのは、ポール・ヴァレ
リー全集だけである。60年代発刊の古本である。高田の馬場の古本屋
で30代の頃、7万円位で買った代物である。買ったときに古本屋のオ
ヤジが驚いていた。「エッ、アレ買ってくれるんですか!」って感じだ
った。

それで私は、その全集を読んだのかと言えば、未だ数ページしか読んで
ない。いつでも読めると思うと、読まないで仕舞ってしまう。全集本は
他にも、好みの作家のものを部分的に持っているが、大きくて重たいの
であまり開かない。でもまだ読んでないから、捨てたくない。ヴァレリ
ー全集を地元の図書館へ寄贈したらどうか、と考えたが、古本はダメら
しい。

ビデオはほぼ全部捨てる。DVDも観たものは捨てる。但し、小津とヴ
ィム・ベンダースは少し残す。音楽CDはほぼ全部残す。音楽を録音し
たMDも捨てない。音楽カセット・テープは、高音質カセットは残す。
LPレコードも捨てない。今後ともレコード・プレーヤーで聴きたい。

こうしてみると、自分が何を好み大切にする人間かが見えてくる。文字
より音なのだ。音楽に一番、自分のアイデンティティを感じる。
ゆったりと音楽が聴ける空間、そんな生活のための、住まいを求めるこ
とが、自分の幸せに思える。そんな物件を探せる、というか出会えるの
だろうか。何だか住まい探しは、男女の出会いに似ている。

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