脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

官邸ドローン事件。

2015年04月25日 21時45分18秒 | 社会時評
首相官邸の屋上にドローンという小型無人飛行機が墜落していた事件
があった。ドローンにはプラスチック容器が取り付けられていて微量
だが放射線が検出されたという。

この事件は、軽い既視感を伴いつつ久しぶりにアンテナに引っ掛かっ
た出来事である。何の既視感かというと、昔のオウム真理教の一連の
テロである。確かオウムもラジコンヘリにサリンを積んで皇居にバラ
まく計画があったとか‥。

最初は、首相官邸に空から無人機が放射能をバラまくという、国家を
相手にしたテロ行為なのかとか、今回の出来事はほんの予行練習だか
警告で、大規模なテロ計画が未知の集団によって密かに画策されてで
もいるのだろうかと、私は危うい想像を膨らませていた。

この事件は昨日(4/24)、福井県在住の男性Y氏(40)が、官邸にドロー
ンを飛ばしたことで出頭し一挙に急展開した。現時点での報道では、
Y氏に政治的な背後がどれだけあるのか不明だが、動機は反原発を訴
えたかったこと、放射線反応があった容器には、福島の土が入ってい
たということである。

政治的な主張もあるようだが、いち個人が福井県から上京して官邸上
空にドローンを飛ばしてみたら、制御不能に陥ったのでドローンの回
収を諦めて帰ったというようである。政府と警察は騒いでいるが、私
は、Y氏がやったことがそんなに悪質だとは思わない。

彼は「威力業務妨害」の容疑だというが、「威力」と「妨害」が何処
に存在したのだろうか。むしろお粗末だったのは官邸警備の方であり、
この犯人を厳罰化しないと世間に格好が付かないのだろう。

官邸警備の盲点が突かれ、警備当局が面目を失ったことで、悪者作り
で過剰に騒いでいるのだろう。ドローンも空から墜落して人や物にぶ
つかる危険性やプライバシー問題等、官邸の治安がどうの以前に、
本筋は国民一般のために、規制すべきは当然に規制すべきである。

しかし、時に最新技術というものは、地方に住む市井のいち個人でさ
えお手軽にテロまがいの事が出来るという、使い勝手によっては由々
しき事態を招来することはあり得る。思想・宗教等の集団でなくとも、
個人でも情報や技術を駆使すれば、単独テロが起こし易い社会環境に
なっているとは思う。

今回のドローン事件は、テロ問題というより、革新技術機器と社会生
活及びその規制の問題であるが、それだけではないのかもしれない。

例えば、官邸上空に「脱原発」と大書した凧を揚げたら、どういう法
律で裁かれるのだろうか? やはり「威力業務妨害」なのだろうか? 
凧の「威力」とは? この場合の「業務」とは何のことか?「妨害」
とは何を妨げ害することなのか? 行き着く先は手前ミソな新法を作
り、官邸及び周辺秩序の確保法とか、政治風紀紊乱でも定めて処罰化
するのかな? 









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