未熟者武道記

空手徒然。
二つの戈を止める武を核とし、諸諸と調和して溶け込んで。(いけたらいいな)

基本稽古前半の流れ

2019-07-11 23:57:28 | 基本稽古
最近一般部、少年部共通でしている説明を簡潔に。


【正拳中段突き】で立ち方、体重移動等を含む基礎的な動きを身に付けます。

【正拳上段突き】で手の上下関係なく足腰の安定が出来るようにします。反らないように。体が『手』にならないようにします。

【正拳顎打ち】では正拳突きで練られた腰を試します。90度の回転で養った腰を45度の回転で力を生み出せるかどうかです。

【裏拳正面打ち】では打撃の質を変えます。顎打ちが鑓なら裏拳打ちは鞭。しっかり伸ばしてしならせます。

【裏拳左右打ち】から左右の打撃に変わります。腰を反対に45度捻りそこから打つ方向に90度切り返して左右に打ちます。初めは大きく。後々細かく。手だけにならないようにします。

【裏拳脾臓打ち】では腰を45度引きながら打ちます。これも左右打ちでの練りが試されます。回し方としては顎打ちと同じですが引いた方で打つ分難度は高め。顎打ちと脾臓打ちで前の回転、後ろの回転で力を出せるようになります。腰を反らせてしまう人多し。

【裏拳回し打ち】は体を縦に割ります。打つ半身は脱力、守る半身は固めます。守る側も脱力している場合が多いのですが意識して分けましょう。


ここまでが出来ていないと蹴りの稽古に移ると片足になる訳ですから蹴る前から結果は見えてしまいます。チェックしてもらいながらしっかり練りましょう。
何処をどう打とうと守ろうと大元は安定しています。それが出来れば最終的には技の形など何だって構わないのです。




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【基本】上段揚げ受け【稽古】

2018-05-14 15:41:33 | 基本稽古
《立ち方》
内八字


《防御箇所》
頭部及び顔面


《留意点》
基本的に頭を守ると考えて下さい。腕が頭より低いと守れませんので腕の角度を鈍角に調整しましょう。順序としては

① 一度上に上げた手を体の前に下ろします。
② その上に引き手を重ねます。
③ ②の腕を上げて受けます。

慣れてくると①と②は同時に行います。更に慣れてくると①〜③が一挙動となるように。分割を意識しすぎると上級帯でも動きが止まって二挙動の受けになっている人も多く居ますので流れるような受けを。相手の攻撃は途中で止まりません。

初心の頃は手刀を受けるイメージで。しかし実際手刀で襲われるシーンは考え辛いので中級以降は武器や顔面への突きを想定した受けを。武器を腕で受けると当然腕は負けますので得物を持つ腕を制するイメージが大事ですね。立ち方が硬いとその腕を抑える一歩が踏み出せませんから足の状態にも十分気をつけます。




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【基本】肘打【稽古】

2018-05-14 15:19:38 | 基本稽古
《立ち方》
騎馬立


《照準》
顎部


《留意点》
狙いは顎ですが肘は正中線上では止めず約45°振り抜いた辺りで止めます。引き手から直接顎に持っていかず、一旦引き手の肘を肩ぐらいの高さまで挙げて(丁度ボールを投げるような格好)から打つ動作に移ります。軌道は横一直線と考えてもらって構いません。
打たない方の手は直接引き手に行くのではなく、前方に牽制の動作を入れながら引き手に持っていきます。この動作は掛け手になったり受けになったりする動作です。肘打ち非常に近距離打撃ゆえ無防備で打てる事はないと考え、この動作を疎かにしないようにしてください。また、肘打ちの時に引き手の形が崩れる人がよく居ますので注意しましょう。




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【基本】下突き【稽古】

2018-05-06 21:05:20 | 基本稽古
《立ち方》
騎馬立


《照準》
水月


《留意点》
近距離で如何に力を発揮するかを念頭に置いて突きます。その要は「引き」です。突いた後に腕を戻してきますがコレは槍等で貫通力を出す用法と同じで、最後に引きを入れる事で貫通力を得ます。単に伸ばして引くのではなく押し込みながら引く感覚を身に付けるまで繰り返してみましょう。打つ際に肩が下がらないよう両肩の高さは揃え、肩・腰・地面が平行であるようにするのも大事なポイントです。

ダンボールなどに鉛筆やボールペンを当て貫通させられればそれが引きの要領です。




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【基本】裏拳回し打ち【稽古】

2018-04-24 00:34:06 | 基本稽古
《立ち方》
内八字立ち


《照準》
後頭部乃至側頭部


《留意点》
上段揚げ受けの拳が額の高さまで降りてきた形で構えます。打つ動作へ入る際、上の手を正中線上に立てて顎から水月を守ります。同時に引き手を下げ(脱力)、腰の回転を持って手を引き上げます。自身の手が描ける最大の円を描きながら額の前方まで振りインパクト時にしっかりと体を締めます。
遠ければ側頭部。近ければ後頭部と捉えておくとイメージしやすいかと思います。手を回さずに上げるだけの動作になっている人が居ます。脱力からの締めを得る為に大きく回すよう心掛けましょう。正中線の守りが甘い姿もよく見受けられますので此処もしっかりと。守る手は硬く、攻める手は緩く体を割っている状態ですので全部が固まらないように。




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