ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

2017-11-24 04:19:08 | 短歌





なにもせず ちとせくらしし おのが身の 闇を悔いずて 月を恨みき





*人間は平凡に暮らせることを幸せと言い、時に何も努力しない自分の逃げ道に使いますが、それはいいことではありません。平々凡々と生き、自分に無理をさせないで、いいことはほとんど何もしない人間は、暇にあかして人を馬鹿にすることばかりやるからです。

小人閑居して不善をなすというのは真実だ。結局何もしないということは、人の努力に頼るということなのです。政治の腐敗を嘆きながら自分は何もせず、結局はお上に頼る愚民というのはこれだ。

全部ひとのせいにして生きている。

平凡な人の心の中には、何もしなかった時間にやってきた、あらゆる愚かなことの闇がある。人の悪口ばかり言ってきた。悪口を言うくらいのことは罪ではないと思ってもらってはこまる。人に同調して、気に入らないやつの悪口をいうだけで、その人の風評を作り、その人を苦しめてしまう。その人が世のためにいい仕事をしている場合は、その人の活動を邪魔することによって、世間に害を与えてしまうのです。口で簡単に言うくらいのことで、非常にいやなことになる。何もしていないだけで、悪いことが起こる。

故に何もしない人というのは、どんどんぼんくらな顔になっていく。醜いというより馬鹿みたいな顔になっていくのです。それがつらいものだから、努力して美しくなった人に嫉妬する。

そしてあらゆる邪魔をするのです。

何もしないということほど、じつは深い闇はないのです。簡単でずるいことばかりして、大勢の闇に解けて、あらゆるいやなことをするからです。

これを無明の闇という。全然なにもしない人の心の闇なのです。

こういうものが、人間をずっと苦しめてきたのです。

人は努力しなくてはいけません。時には自分に無理をさせて、自分の殻を破るようなことをせねばならない。それでなければ、自分の中にある力を、あまりに愚かな方向に流し、ついには世界を破滅に導いてしまうことにもなる。

何もしないことが、最も愚かな罪なのです。







この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« をさなの日 | トップ | ほんとの強さ »
最新の画像もっと見る

短歌」カテゴリの最新記事