土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

十楽寺、甲賀三大佛の三、阿弥陀如来坐像が凄い!

2015年07月18日 | 滋賀の古寺巡り



(2015.07.11訪問)


擽野寺から15分ほど、国道1号線沿いに十楽寺はあります。ナビがないと確実に通り過ぎてしまうほど小さなお寺です。
思ったイメージとこれほど差のあるお寺も珍しいと云ったら失礼だろうか。
山門を潜ると正面に本堂、手前に鐘楼があるあるだけのごく小さな境内で、本当に日本最大級の丈六阿弥陀さんがおら
れるのか ?がよぎりましたが……。


▼いらっしゃるんです、この方が甲賀三大佛その三の本尊阿弥陀如来坐像。





[ 十楽寺 ]
●山号 清浄山 (せいじょうざん)
●院号 二尊院 (にそんいん)
●寺号 十楽寺 (じゅうらくじ)
●宗派 浄土宗 (じょうどしゅう)
●開基 寂照法師 (じゃくしょうほうし)
●創建 文明十八年 (1486年)
●充実 寛文年間 (1661年~) 広誉可厭大和尚 (こうよかえんだいおしょう)
●本尊 阿弥陀如来坐像 (甲賀三大仏)
 本尊 阿弥陀如来坐像 (重文)

▲拝観料 500円 御朱印300円。
▲拝観時間 不詳
▲滋賀県甲賀市土山町山中351 電話 0748-68-0364
▲http://jodo.jp/28-279/ (浄土宗公式サイト/清浄山十楽寺)
▲ JR関西本線(亀山~加茂) 加太駅から6.2km



        ▼立派な寺号石柱が目印です。





十楽寺縁起 (十楽寺パンフから抄出)
文明十八年 (1661年~) 天台宗寂照法師により創建。天正年間信長より兵火焼失、その後寛文年間(1661~)巡化
僧広誉可厭大和尚、専修念仏浄土を念願し広く万人講を勧募し本堂、庫裏、茶所を完成し,清浄山二尊院十楽寺と名称
し念仏道場と定め、浄土宗総本山知恩院の直轄末寺となり今日に及ぶ。本尊は日本最大級の丈六阿弥陀如来座像、ほか
十一面千手観音、救世観音坐像、摩耶夫人立像などの仏像安置がされている。



▼街中寺の典型的佇まいの山門。スグ右に国道1号線が通ってます。





▼鐘楼。





▼本堂。正面戸口に「拝観の方は庫裏玄関までお越し下さい」の張り紙。さっそく行ってベルをブーです。



ジャストモーメン! 
高校生くらいのスラリ抜群プロポのベッピンお嬢ちゃんが顔を出してくれました。確実にこのおっさんより背が高い。
「すみません、今、両親は外出しています」とのことは、お寺のことや丈六阿弥陀さんのことは聞けないのでしょう。
「拝観できます?」「ハイどうぞ今本堂開けますので」
早速入堂させていただくと丈六阿弥陀さんが目の前に……、



▼この方が甲賀三大仏のお一人、とにかく丈六はデカイ、凄い、素晴らしい阿弥陀さん。像歴は浅いが少し華奢な体型
 はその分像姿が洗練されています。非常に男前の阿弥陀さんだ。 
 本尊阿弥陀如来坐像。像高278cm、木造、江戸前期、作者不詳。





▼こんな男前です。





▼須弥壇を下から見上げてみました。



写真ココで終了、バッテリー切れとスペア忘れのお粗末でした。



▼御朱印です。(朱印写真は我が家で撮りました)





甲賀三大佛最後のその三、十楽寺阿弥陀如来坐像は、土山の小さなお寺の本堂にお坐りでした。どういう経緯でこのお
寺にこられたかは判りませんが、馬子唄に「坂は~照る照~る鈴鹿は曇る~あいの土山~雨が降~る」と唄われたよう
に、旧東海道土山宿は本宿、鈴鹿峠越えの人々で相当賑わったことでしょう。人の集まるところ大寺ありで、今でこそ
極小さなお寺の十楽寺も往時の繁栄振りは、この本尊阿弥陀如さんを見ても、数ある重文仏を見てもそれが偲ばれます。
須弥壇横と後ろにもうお一人の本尊阿弥陀さんや重文の十一面さん、摩耶夫人像など素晴らしい諸仏が並んでいます。

甲賀三大佛巡り、単に大きな仏三体を訪ねると云うことだけでなく、釈迦如来(大池寺)は過去を、薬師如来(櫟野寺)は現
在を、阿弥陀如来(十楽寺)は未来をと三世の平安安穏を願おうというストリーが込められた甲賀三大佛巡り。
いい諸仏に会えたことに感謝。

せっかくお嬢ちゃんに撮影了解もらったのに、情けない結末。
皆さんくれぐれもバッテリー切れのためのスペア持つことお忘れなく!
だいたいここに来るまでにたくさん撮り過ぎやろ。ハイ!




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