茜(あかね)さす紫野行き標野(しめの)行き
野守(のもり)は見ずや君が袖振る
=巻1-20 額田王=
茜色に輝く紫草が栽培されている天智天皇御領地の野で、あなたが私に袖を振っているのを、野の番人たちに見られてしまうではありませんか、という意味。
額田王の有名な歌だ。これに答えた天武天皇の歌とセットでの相聞歌である。
詳細は、万葉アルバム(滋賀、蒲生野の船岡山にある万葉歌碑)を参照
大阪吹田の千里南公園の中に千里石ぶみの丘があり、ここに芭蕉や与謝野晶子がうたった俳句や短歌、万葉集などの句碑・歌碑が18基建っている。
この万葉歌碑は、その中のひとつで、船岡山万葉歌碑と同様、万葉歌原文で記されている。
(原文)
茜草指 武良前野逝 標野行 野守者不見哉 君之袖布流
千里南公園は私の大阪転勤時代の思い出の地で、自宅があった緑地公園から近かったので自転車で度々散策した公園だった。