飛鳥への旅

飛鳥万葉を軸に、
古代から近代へと時空を越えた旅をします。
「リンクメニュー」(分類別目次)機能付。

万葉アルバム(明日香):剣池

2009年05月13日 | 万葉アルバム(明日香)

軽の池の浦廻(うらみ)行き廻る鴨すらに
玉藻の上にひとり寝なくに
    =巻3-390 紀皇女=


軽の池の岸のところを泳ぎ回っているあの鴨さえも、藻の上に独りで寝たりはしないのに、私は独りぼっちで寝なければならない。という意味。

「軽の池」の「軽」は、奈良県橿原市大軽の辺り。現在の剣池がこの池だといわれている。
紀皇女は天武天皇の皇女で、穂積皇子の同母妹。恋多き皇女として知られ、
この歌は、恋人の高安王(たかやすのおおきみ)が伊予に左遷された時に作られたともいわれる。