mitumine 夢幻庵日記

夢うつつで過ごしている日々、趣味の絵・旅行・写真・ハイキング・読書などを写真を交えて気ままに記しています。

10月に読んだ本 「おっさんの掟」-大阪のおばちゃんが見た日本ラグビー協会「失敗の本質」 谷口真由美 小学館新書

2022-10-29 13:01:42 | 読書

 「おっさんの掟」-大阪のおばちゃんが見た日本ラグビー協会「失敗の本質」 谷口真由美

 著者は幼少期、花園ラグビー場のメインスタンドの下にあった近鉄ラグビー部の合宿所で育ち、「花園ラグビー場の娘」と呼ばれていた、という(180頁)。請われて、2019年6月日本ラグビー協会理事に他の女性二人と共に就任した。専門は法学者(大阪芸術大学客員准教授)で、ラジオのコメンテーターとしても活躍中だった。

 2020年1月にラグビー新リーグ法人準備室長に就任、その後新リーグ審査委員長も兼任、2021年2月に法人準備室長を退任、6月に協会理事、新リーグ審査委員長も退任という経過をたどる。

 新リーグ立ち上げに、いわゆる「おっさんの壁」に立ち向かうが、最後はその壁を突破かなわず寂しく敗退の憂き目に遭う。一連の孤軍奮闘ぶりを実名を明かして本書が完成した。

 これを読むと、日本のたて社会の構造を変える困難さ、特に女性の地位向上も、おっさんたちの口先だけという情けない状況に唖然とする。一読をお勧めする。 

 

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反省-知らずとは言え、当ブログで著作権法違反行為をしていました

2022-10-07 08:50:10 | 読書

 その行為とは、著作権者に断りなく書物の表紙写真や新聞記事を掲載したことです。

ふとしたことから疑問に思いネットで調べたら、このことは明確に違法行為に当たるということが分かりました。訴訟を起こされれば、有罪ということです。

 そこで、掲載分はどうするのか、というのが問題です。一つ一つ削除というのも膨大な作業になり現実的でなく、殆ど不可能に近い感です。

ならば、閉鎖するのか或いは今まで訴えられなかったので、甘えて反省の上存続かということになります。

 

 ここで読者の方にお詫び申し上げ、今後は違反行為の無いように注意して続けていきたいと思います。ご了承いただければ幸いです。

 取り敢えず、以下とおり”読書”と“毎年の月間まとめ”にある「書籍表紙」「新聞切り抜き」の違法な画像を削除して、その暁には著作権の消滅の画像のみを掲載いたします。

10月12日追記 画像削除について

 大量の画像を簡便な方法で一括削除する方法を、当ブログ事務局のご指導を戴きやってみました。

その結果は、未だ一部削除できない画像が残り、それを事務局に相談中ですのでご了承ください。

 

10月16日 再追記 著作権の消滅している書物などの扱い

 出来る範囲で調べて再度画像を掲載したいと思います。手始めに2年ほど前掲載の谷崎潤一郎氏の著書を、次に掲載いたしました。

今後は著作権消滅を確認の上、掲載年のページに再度掲載するつもりでおります。ご理解いただきますようお願いいたします。

 

10月20日 また追記

 カテゴリー ”読書” と ”毎年の月間まとめ” 頁に掲載してあった、書籍表紙と新聞画像の削除が終了いたしました。ご心配いただき有り難うございました。今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

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7月に読んだ本、文藝春秋社 現代日本文学館18 谷崎潤一郎 から3編「蓼食う虫」「吉野葛」「少将慈幹の母」 

2022-10-06 10:50:48 | 読書

 著作権の消滅を確認したので、図版を入れて再掲したもの

現代日本文学館18 谷崎潤一郎 は53年も前に発刊、積ん読だったもの

「蓼食う虫」
 

 昭和3年から新聞連載(大阪毎日と東京日日)された長編で、小学4年生の息子がいる要と美佐子は夫婦仲が悪く、美佐子は恋人との逢い引き、要はなじみの娼婦(ルイズ)通いで明け暮れている。離婚の話はなかなか進すんでいない。要には義父から芝居見物(文楽・浄瑠璃)に誘われ良く出かける。
 この芝居見物の様子が面白い。義父は久子(妾)に酒とお重を持たせて出かけて、ゆったりと芝居見物。左の芝居小屋の絵は小田楢重氏が描いたもの。

 義父は讃岐の芝居見物から帰ってきたら、2人の離婚話を聞かされ驚き美佐子をさそって食事に行ったところで終わっている。

 何れ離婚をと2人とも考えているが日常は息子の手前もあってか、取り立て事件も起きず淡々と過ぎていく様子が、この頃の世相と違う感じで面白い。

「吉野葛」
 

    巻末解説で井上靖氏は、作者の中期の傑作であり代表的短編といわれている、といっている。
 
 本書の出だしは、南北朝の和議成立した1392年(北朝の明徳3年/南朝の元中9年)まで南朝は57年、その後楠二郎正秀が三種の神器のうちの神璽と、親王万寿寺宮の御子お二方を奉じ奥吉野に立て籠り年号を天靖と改元し以後65年も続いた。併せて122年も続いたことになる。

 本書は、私という一人称で物語っていく体裁(巻末解説)をとっている。その私は、南朝の秘史に興味を感じ歴史小説を書いてみたいというところから始まり、私の一高時代の友人津村から親戚が吉野の国栖にあることから同行を誘われる。

 吉野は歴史のある所だけに文楽「妹背山女庭訓」の舞台となっている妹山、脊山、その先には、静御前の初音の鼓を宝物として所蔵している家があり、拝見することになる。その後、津村の母方の叔母の家を訪ね、早世した母の形見の琴を見せてもらうことになる。

 短編だが内容が濃くて読みどころ満載、時間がたつのを忘れるほどで面白かった。挿絵は三輪晃勢氏による、吉野風景か。


「少将慈幹の母」
 

    題名の少将慈幹は平安初期、大納言藤原國経が高齢になって美しい妻との間に設けた子のことで、本作では最後に登場するのみ。その美しい妻は時の権力者で甥でもある左大臣藤原時平に奪われて、慈幹は父のもとに残されたので母とは会うことがなかなか叶わない。

 左の挿絵は小倉遊亀氏によるもので。幼い慈幹が母に忍びあう時があり、とっさに平中(時平の友人)が取次の女童の腕に和歌をしたためているところ。

 略奪事件の4・5年後延喜九年四月四日、時平卒去する。このころ菅公の怨霊の祟りと言われ関係者が多数亡くなった。

 出典は「今昔物語」らしいが、当時の風俗が興味深い。谷崎文学の傑作と言われているが頷ける。



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8月に読んだ本  文藝春秋社版 現代日本文学館 17 谷崎潤一郎 Ⅱ 「細雪」

2022-10-06 10:16:16 | 読書

 この本は2021年10月に読了したものを著作権の消滅を確認したので、改めて図を転載して再掲

 現代日本文学館 17 谷崎潤一郎 Ⅱ 「細雪」 下の図は著作権の消滅を確認したので転載した


  大阪船場で父親の代まで資産家だった4人姉妹を中心とした物語。本書での時代は昭和11年から16年の戦争の時代だが、その影響は殆ど出てこない。
 本家は長女の鶴子夫妻が継ぎ、中途から夫の転任で東京渋谷へ転居。次女幸子夫妻は芦屋住まい。独身の下の2人はなんやかやと理由を付けては本家を敬遠、分家の芦屋に住むことが多い。

 大きな事件も無く花見、芝居見物、蛍狩など一家で出かけて楽しむ様子がいかにも上流社会。祥子夫妻の隣家はドイツ人ご夫妻でお子さん2人を含め家族との交流が楽しいが、ヨーロッパも風雲を告げ急遽横浜から帰宅することに、この見送り風景も珍しい。妙子は船場のぼんぼんの求愛を断り、恋人との子を死産の不運。
 雪子は数回のお見合いも断り続け、やっと子爵の後裔と成就、めでたしと幕。

 文中「ご寮人さん」-娘または若い妻のこと、「こいさん」-お嬢さんのこと、「お春どん」-女中お春のこと、が、関東人には新鮮だ・・・そして、巻末に20頁に亘って注解があるのがとても参考になった。

 本書が初めて「中央公論」に出たのは昭和十八年の新年号であったが、それから三月号に載り、次いで七月号に掲載される筈のところがゲラ刷りになったままついに日の目を見るに至らなかった。陸軍省報道部将校の忌諱に触れたためであって「時局に沿わぬ」と言うのがその理由であった。巻末の解説(井上靖)によると「『細雪』回顧」の中で作者は語っている、という。

 著者の松子夫人は本書付録の(二)で、「私の家族がモデルといわれておりますが、それはもう私や妹たち雰囲気-性格は申すに及ばず、小さな癖や言葉使いまで、じつにあますところなく写しとられていると思います」と書かれている。想像だが二女幸子のモデル?

 久し振りに良質な小説に出会って、毎日堪能した。長編では「カラマーゾフの兄弟」「ドンキホーテ」「夜明け前」以来か。

 

 
 ↑14-15頁 挿絵 
右から 鶴子(長女)秋野不矩 画  幸子(次女)堀 文子 画 
    雪子(三女)広田多津 画  妙子(四女)朝倉 攝 画


 
  ↑巻末解説(井上 靖)547頁から
  谷崎潤一郎 歌 棟方志功版画
 「細雪に題す 姉妹が袖打ちかけし欄干に緋鯉真鯉にけふもつどい来」




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10月に読んだ本 谷崎潤一郎 近代日本文学館 16から 「春琴抄」「刺青」2編

2022-10-06 09:43:13 | 読書

この本は2021年10月に読了したものを著作権の消滅を確認したので改めて再掲した

 谷崎潤一郎 近代日本文学館 16から 「春琴抄」
   下の写真は、著作権が消滅しているので、本から転載した

 
  伊東深水 挿画  左 佐助に手を引かれ、お花見する春琴
          右 盲人になろうと目をつぶす佐助


 春琴、ほんとうの名は鵙屋琴、大阪道修町薬種商の生まれで没年は明治十九年十月十四日、墓は・・・で始まる短編。 
 美人の誉れ高い琴は、9歳の時失明し58歳で亡くなるまで、3歳年下の丁稚の佐助が生涯支えつづける。サディスティックな春琴とマゾの佐助との関係は「瘋癲老人日記」と同様の構成。
 
 春琴17歳の時妊娠、出産したが相手は佐助と疑われたが2人とも否認し続け、里子に出すことに。後年、夫婦同然の生活になるも2人の関係に変化なし。つまり我が儘なご主人様に仕える家来。
 美人を妬まれたか、夜中に侵入した賊に熱湯を浴びさせられて顔面を負傷、以来ずきんで顔を隠す生活になる。負傷した春琴の顔を佐助に見られたくない、というのを知り自ら目をつぶして盲人になってまで尽くす姿に驚く。

 文体が独特で読みにくい。句読点の打ち方、改行がごくわずかで、余白が殆ど無い。


 谷崎潤一郎 近代日本文学館 16から「刺青」

  
  鏑木清方 挿画

江戸後期、清吉という若い刺青師は奇警な構図と妖艶な線とで名を知られていた。彼は予てから念願の宿願を抱えていた。それは、光輝ある美女の肌を得て、それへ己の魂を刺し込むことであった(345頁)。しかし望みの女性に出会えずやっと4年半も過ぎた頃、深川の料理屋平清でそれらしい女性を見かけたが籠に乗って走り去ってしまった。

清吉の憧れごこちが、激しき恋に代わって、その年も暮れ-中略-見慣れぬ小娘が入ってきた。それは清吉が馴染みの辰巳の藝妓から寄こされた使いの者であった。中略-「ちょうどこれで足かけ五年、己はお前を待っていた」(345-6頁)。この出会いを得て、彼は望の刺青を彫ることが出来た。

7頁の掌編小説でした。鏑木清方の挿画とは、何とも贅沢なことかと驚いた、春琴抄の伊東深水も同様、流石文芸春秋社。


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9月の纏め

2022-10-01 13:17:43 | 毎年の月間まとめ

1、863人 ご来訪  2、175頁  ご覧戴きました、ありがとうございました

 1 読書 「予告された殺人の記録」G・ガルシア=マルケス 野谷文昭 訳 新潮文庫
 2 美容院1回、病院2回(泌尿器、外科)、車の定期点検、

 3 24日 拙宅で近所の人5人と残暑払い

 4 28日 庭の山茶花に巣箱設置(写真)

      

 5  カメラ-今までのは全て下取りに出して入れ替え(中古2,新品1-下の写真3番目)

  

  

  

 6 その他 

  ① 18日 エリザベス英連邦女王死去96歳、在位70年 

   27日 安倍元首相、異論も多くデモも行われるなか国葬儀挙行、政府発表で4200人参列

   元首相の銃撃の元となった、旧統一教会と政党との関わりが問題となる

  ③ 新型コロナウィルスはやや落ち着き、全県全数把握は県の判断となる(9月20日)

   県民割りの旅行も10月10日まで延長し、11日から12月下旬頃まで政府の全国旅行支援事業になる見通し

  ④ ロシアとウクライナ情勢

   10月1日プーチン大統領は、ウクライナのウクライナ東部のドネツク州とルハンシク州、南東部ザポリージャ州、南部ヘルソン州の4つの州lの併合を発表

   それに先立つ数日前には30万人の「部分的動員」を発表し、反対のデモや隣国への逃亡の行列などで混乱する。

 

 

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