このブログをご覧いただいた人
08/27-09/23 の間 1、432 人 7、831 ベージビュー でした ありがとうございました
スポーツクラブ 14回 絵画教室 4回 読書 2冊(「姥ざかり花の旅笠」「虹の鳥」)
その他 2(食事会、農林公園)
特記事項 22日から風邪を引いてしまって病院通いだった
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スポーツクラブ 14回 絵画教室 4回 読書 2冊(「姥ざかり花の旅笠」「虹の鳥」)
その他 2(食事会、農林公園)
特記事項 22日から風邪を引いてしまって病院通いだった
新装版とあるように初出は2004年(単行本は2006年)である。最初、皮相的な読み方きり出来なかったので、単なるバイオレンス小説か…と、がっかりした。
ところが、読書メーターというホームページで、金七生氏がカツヤ(比嘉に絶対服従で女を管理して売春させ,証拠写真を撮り脅しの材料提供)を日本、比嘉(カツヤの上級生で暴力団の構成員、学生たちを喝上げ・暴力を振るう)をアメリカ、マユ(薬漬けでカツヤに預けられ売春に従事)を沖縄になぞらえて「怒りと告発の書」と断じている。成る程と腑に落ちる物があった。
毎日新聞書評欄(8月13日池澤夏樹氏)も「現代の沖縄を描いた傑作」と書いているのを見て、読んでみたもの。
副題にある「東路日記」の著者(筑前底井野-現福岡県中間市の商家の主婦53歳)は、和歌を通じての友人でもある桑原久子(商家の主婦51歳)と天保12年(明治維新の27年前に当たる1841年)正月16日に供3人を連れ伊勢に向け出立した。
下の写真3枚目の絵図のコースを5ヶ月間(144日-800里というから3000㎞余ということになる)見聞して無事帰郷し、日記を10年後に発刊した。同行の久子さんも「二荒詣日記」を3年後に著している。因みに旅行費用は試算によると1人126万3600円という(321ページ)。
本書はこの日記を翻案したものといえる。先に亡くなった俳優の高倉健氏が知人に「先祖(高倉氏の5代前)が書き残した日記があるが読みやすく出来ないだろうか」というのが発端で、田辺氏が本作を著すことになったという。
初出は1998年雑誌「すばる」である。本書は長い間書棚で積ん読だった(2001年6月初版)のが悔やまれる。当時の世相がいきいきと書かれ、著者の博学も随所で見られとても楽しい時間を過ごすことが出来た。
下の写真は本書からのコピーである。