2012年 フランス
原題 Comme un Chef
若きシェフ、ジャッキー・ボノ(ミカエル・ユーン)は、有名シェフのレシピを完璧に記憶しており天才的な舌を持っているにも関わらず、自分の考えを曲げない頑固なところから、どのレストランに勤めても長続きせず次々クビにされていた
臨月を迎えた恋人ベアトリス(ラファエル・アゴゲ)のため安定した仕事を求めて老人ホームのペンキ塗りを始めるが、窓から見えたホームの厨房に口を出す始末
一方、超高級三ツ星フレンチレストランのベテランシェフ、アレクサンドル・ラガルド(ジャン・レノ)はスランプに陥り、新作メニューを作りだせずにいた
彼の作る料理は若き社長の経営方針とも合わず、次の審査会で星を落としたら店を辞めるよう言われている
困り果てたアレクサンドルは友人でもある先代の社長に会いに老人ホームを訪れ、自らがかつて生み出したレシピを再現したスープに出会う
それはアレクサンドルを尊敬して止まないジャッキーの手によるものだった
アレクサンドルにスカウトされたジャッキーは数か月は無給で彼の助手として働くことになる
勿論、生活が不安定になることを嫌うベアトリスには内緒で
しかし、ペンキ塗りを止めたことがバレてベアトリスは200km離れた実家に戻ってしまう
改めて結婚を申し込むジャッキーだったが、けんもほろろに断られる
さらに審査会当日には、食材の仕入れを阻止されたり、有名シェフのモノマネしかできない、と社長に罵倒されるジャッキー
さて、彼は由緒あるレストランの三ツ星を守ることができるのか
愛するベアトリスは彼の元に戻ってくれるのか
アレクサンドルを追い出そうとするライバルシェフの店を偵察するため、変装するのがサムライ(アレクサンドル)とゲイシャ(ジャッキー)
サムライはまだしも、白塗りのゲイシャは「あぁ…、いくらなんでもそれはないでしょう…」
ま、正体はバレず、「分子料理」なる窒素やら化学反応やらを応用して作られた料理を味見し、こっそり持ち帰る二人なのでした
結局は、人の舌を満足させられるのは従来のフランス料理なのです
日本料理に置き換えてみても、変な調理法の料理など食べたくありませんね
気軽に、気分よく楽しめるフレンチ・コメディです
それにしても、ジャン・レノの垂れ下がりつつあるお腹はイケません
これぞ、ドラえもん化現象ですね。
私は3つ星などに縁がなくても、老人ホームの厨房で、老人たちを幸せな気持ちにする美味しい料理を作る調理人のほうがいいいなあ・・・と思ったりします。
おせち調理はすぐに飽きて、3日めにはカレーライスを作ったりしましたからねえ・・・。
格式より、楽しく美味しいものが食べられたらハッピーですよね。
我が家など、お節は元旦のお昼でお終いです。
伝統の維持に意味はあっても美味しいかどうかは、ねぇ。