日高義樹 『米中石油戦争がはじまる』 (p.172)
台湾での世論調査が示されています。
台湾独立の是非を考える資料になります。
この傾向が、近年著しい、中国の経済発展によって、どのように変わっているのか、あるいは変わっていないのかが、気になります。
台湾での世論調査が示されています。
台湾の人口の八四パーセントは、もともと台湾にいた人々ではなく、中国からやってきた人々だといわれている。だが二〇〇四年に台湾の名門、国立政治大学が行なった世論調査によると、四一パーセントの人が自分は台湾人だと答えている。一九九三年、十二年前の調査では台湾人だと答えた人は一七パーセントだったから、この十年あまりで大きく増えたわけである。
一方、中国人だと思っている人は、一九九三年の調査では、二〇パーセント以上だったが、今回の調査では一〇パーセント以下に減ってしまっている。
台湾独立の是非を考える資料になります。
この傾向が、近年著しい、中国の経済発展によって、どのように変わっているのか、あるいは変わっていないのかが、気になります。
例えば、
①私は中国人であるが、台湾人“でも”ある。
②私は台湾人であるが、中国人“でも”ある。
というのもあるのです。
さらに、台湾人によれば、①と②は相当異なる(むしろ正反対に近い)感覚なのだそうです。
おそらく、馬総統は①だと思います。
この感覚は、日本人には、なかなか理解できません。私も含めて。
したがって、
> ①私は中国人であるが、台湾人“でも”ある。
> ②私は台湾人であるが、中国人“でも”ある。
「中国人かつ台湾人」というときの「中国人」とは「華人」(華僑、中華民族)という意味だと思います。
このように解釈すれば、「中国人であり、かつ、台湾人でもある」「台湾人であり、かつ、中国人でもある」という表現は、理解可能です。
問題は、①②の違いです。これは私には、まったくわかりません。しかしおそらく、「重心がどちらにあるのか」が違うのではないかと推測されます。
①は気持ちの重心が華人にあり、台湾人は付随的、②は気持ちの重心が台湾人にあり、華人は付随的、ということなのではないかと思います。
正確には、「聰明」(あなたは賢いね)という返事が返ってきたと記憶していますが、話の流れからみて、「そうです」と肯定していました。