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 ― 音楽について、そして全ての芸術について ―

NHK交響楽団第1670回定期@NHKホール

2010-04-11 23:41:22 | CD・コンサートレヴュー
マーラー:交響曲 第9番 ニ長調

指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット

この指揮者の実演に接するのもずいぶん久し振りである。
以前聴いたのは「英雄」。前プロは覚えていないが、とにかくこの英雄はよかった、という印象がある。録音のいくつかも聴いているが、どれも水準は高い。
ということで、好きな指揮者の一人ではあるのだが、その後なかなか実演を聴くことができなかった。
今回、マーラーの9番ということで、正直、この指揮者のイメージにマーラーというのはなかったのだが、プログラム的にも期待して足を運んだ。

記憶にある限りでは、マーラーの9番の実演は2度目。1度目は小澤征爾指揮サイトウキネンだった。このときは弦楽器のうねるような熱気が強烈に印象に残った。

今回の9番。情念のドロドロとか咆哮する金管群、うねる弦、というありがちな表現は影を潜め、シンプルで均整のとれた音楽が表現されていた。響きも濁ることなく、隅々まで指揮者の意図が浸透した演奏、という雰囲気。
「復活」や5番だと少し無理のある解釈かもと感じたが、9番ではこうしたアプローチも効果的だった。

ブロシュテット自身の人気か、それともこの日の演奏が受け入れられたのかはわからないが、終演後の客席は大いに盛り上がっていた。今後、ブロムシュテットの実演は極力逃さず聴きに行きたい。

(文中、敬称略させていただきました。)

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