福島第1地上タンク せき雨水50トン漏出
東京電力は、福島第1原発の地上タンク群を囲むコンクリート製のせきから、微量の放射性物質を含む雨水約50トンが漏出したと発表した。
東電によると、せきは敷地最南端に造成中のG4南エリア。12日午前、前日までに深さ7センチまでたまった雨水の水位が3センチに下がっているのが見つか り、漏水が判明した。基礎の隙間を埋める止水剤を工事中に誤って剥がしたのが原因とみている。漏れた水は全て地中に染み込んだという。
水に含まれる放射性物質の濃度はストロンチウム90が1リットル当たり5.9ベクレル(暫定排出基準10ベクレル)で、セシウムが検出限界値未満だった。
現場では仮設のせきを撤去中で、止水剤が浮き上がった状態で発見された。せきが囲むタンクの一部には汚染水が貯蔵されているが、タンクからの漏水は確認されていない。
昨年12月には、別のせきから汚染雨水約225トンが漏れるトラブルが起きている。