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白バラの祈り/ゾフィー・ショル、最期の日々

2013-03-23 22:58:52 | ★★★★★★★☆☆☆
監督 マルク・ローテムント
キャスト ユリア・イェンチ、ファビアン・ヒンリヒス、ジェラルド・アレクサンダー・ヘルト、ヨハンナ・ガストドロフ、アンドレ・ヘンニック
2005年 ドイツ
ジャンル:戦争、実話

【あらすじ】
1943年2月のドイツ、ミュンヘンでヒトラーの政策に反対し戦争終結を訴える非暴力的レジスタンス“白バラ”の紅一点ゾフィー・ショル(ユリア・イェンチ)は、兄ハンス(ファビアン・ヒンリヒス)と共に大学でビラを撒いた罪で、ゲシュタポに捕らえられてしまう。ベテラン尋問官モーア(アレクサンダー・ヘルト)に対し、彼女は冷静を装い、自分の無実を主張するが…。

【感想】
日本では彼女に近い人物の存在を全く聞かないですね。もちろん終戦後に戦争は絶対にしてはいけないという考えを持った人ならいくらでもいますけど。

戦時中にヒトラーの独裁政権を批判し、処刑された女子学生ゾフィー・ショルの最期の5日間を描いた作品。90年代に東ドイツで発見された尋問記録を元に再現した作品だそうです。これがなければ闇に葬られていたかもしれないと考えると恐ろしくなる。

反ナチス運動を一切許さない当時の社会において大学内にヒトラーを非難するビラを撒くという無謀な行為に非常にハラハラさせられました。あっさりと捕まってしまった時には彼女たちに対して以降、どんな仕打ちがあるのか怖かった。

しかし逮捕後はしばらくの間、尋問が続きます。裁かれる彼女たちの主張が一方的に正しく、裁く側が間違っていた思想を押し付ける。このやり取りが繰り返される。ドラマ性の高いスリリングな展開ではないので少々飽きがくる面もあったのですが、彼女の思想や勇気を掘り下がるという面で作りとしては正しかったと思います。ただナチスを批判した彼女たちはユダヤ人のような扱いが待っているのかと思ったら、意外と人権が保障されていたのには想像していたものとは違いました。

また彼女を尋問した人物が死刑確定後に駆け付けたことに「救い」を見出せたのはよかった。洗脳で支配する社会に対してビラを撒いても結局期待したようなデモなんて起こらなかった。それでもこのシーンのおかげで完全な無駄死にではなかったと思います。

スリルという点に関していえば、尻すぼみになってしまった感がありますが、当時の社会に立ち向かった正義感はしっかりと伝わってきました。

お薦め度:★★★★★★★☆☆☆

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TCエンタテインメント


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