映画を見ながら株式投資

今の時代に起きていることを正しく認識し、自分なりの先見の明を持つ。

4分間のピアニスト

2010-04-29 00:34:48 | ★★★★★★★☆☆☆
監督 クリス・クラウス
キャスト ヤスミン・タバタバイ、ヴァディム・グロウナ、ナディヤ・ウール
2006年 ドイツ
ジャンル:ドラマ、音楽

【あらすじ】
無実の罪で囚われた天才ピアニスト・ジェニーと、残りの人生を賭けて彼女を指導する老ピアノ教師・クリューガーとの激しくも暖かい魂のぶつかり合い。

【感想】
ハリウッドにはないインパクトのある映画を見たい人はぜひ。

何かに対して飛びぬけた才能を持っている人というのは、いくら拒否したとしてのその特技から逃れることはできない。それどころか他の生き方は許されない。というのが作品から受けた第一印象ですね。ただ人によって飛び込んでくるものは違うと思う。

大きなインパクトを残す原因となったのはラストシーン。これについてはピアノ演奏会という場で、最後の彼女の演奏を聞かされた観客は誰も拍手するわけがないだろう。あんなものを見せられたら絶対にどん引きするって。かなり過剰な演出であったが、確かにこれくらいの方が記憶には残る。

感情をむき出しにした演奏の意味を考えてしまう。そこには主人公に救いはあったのか、なかったのかという話と結びつくと思う。私には悲痛な叫び声のように聞こえた。

救われた部分としては最後に自分自身のありのままの感情をピアノを通じて思い切りさらけ出すことができたという点。一方でクラシックとは程遠い、むしろ先生が低俗だと非難していたのと近いタイプの曲を演奏したこと、父親との亀裂は最後まで埋まることはなく、修復不能な状況に陥っている点では救いはないといえる。また映画の中では触れられていないが、再び逮捕された後に刑務所で彼女が受けるであろう仕打ちを想像するに明るい未来を思い描くことは到底できませんでした。

どうあがいても救われることのない中で、4分間という一瞬の時間のみピアニストとして輝くことができたと解釈しました。

賛否両論ありそうだが、絶賛している人も多いようです。

お薦め度:★★★★★★★☆☆☆

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ギャガ・コミュニケーションズ

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