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ブラック・レイン

2009-05-12 06:30:34 | ★★★★★★★☆☆☆
監督 リドリー・スコット
キャスト マイケル・ダグラス、高倉健、アンディ・ガルシア、松田優作、ケイト・キャプショー
1989年 アメリカ
ジャンル:アクション、ドラマ

【あらすじ】
殺人犯・佐藤を日本に護送して来たふたりの刑事は、大阪空港で彼に逃げられてしまい、独自の捜査を開始するが…。

【感想】
日本が舞台となっているハリウッド映画では代表格かと思われます。外人が日本を描くと日本人には非常にチープに感じられることが多いですが、本作にはそれが比較的少ない。(ただしゼロとは言わない)

シナリオ自体はいたって平凡ですが、この映画の特徴、魅力はやはり主演マイケル・ダグラスの存在すら霞んでしまった松田優作の怪演に尽きると思います。マイケル・ダグラスもオスカー俳優ですからそれを圧倒的に上回る存在感というのは凄い役者なのだと思う。

色々な逸話が残っていますが、アドリブの話が特に印象的。空港から逃げ出すときに、両手を合わせてから指でピストルの形を作りマイケル・ダグラスを撃つ真似をするシーンがあります。これは完全なアドリブなのですが、あれをとっさに思いつくというのは普通の役者ではできないと思います。彼のアドリブについては他にも多用されているようで興味があればサイト検索で見つけることができます。
それからもう一つ有名なのはスタントを一切使わなかったことです。最後のバイクシーンはとても本人がやっていたようには思わなかったです。
実はこの頃既に末期癌だったのですが、それだけに並々ならぬ熱意が伝わってくる。この作品を評価され、後にオファーが殺到したそうなので本当に惜しまれます。

映像面では同じくリドリー・スコット作品である「ブレード・ランナー」を思わせる近未来的な街並みが印象的でした。設定は大阪なのですが、人混みの多さなどが香港ぽい気もしてしまいます。ただバブル期真っ最中、まだ活気があった頃の夜の街は雰囲気が出ていたと思う。

残念なのはアメリカ本国での評判があまり芳しくなかったことです。その理由はよくわからないですが、下手糞な英語を話す日本人が面白おかしく見えてしまったのかもしれません。

脇役の高倉健、アンディ・ガルシアも持ち前の個性を十分に発揮しており、全体的にもっと評価されるべき映画かと思います。

お薦め度:★★★★★★★☆☆☆

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