清治邦章の日記

産業医、訪問診療を行っている清治邦章の日記です。
コメント、感想、苦言、苦情、
何でもどーぞ(^^)

2015年4月23 日の日記

2015-04-24 07:19:41 | 日記
今日は産業医と保健師が集まっての勉強会。

テーマはストレスチェック。
様々な企業の現状や、これからが発表され、今年12月に始まる制度に向けての検討が行われた。

最後に質問した。

「ストレスチェック制度の目的の一つが、精神疾患の一次予防とされているが、導入直後は精神疾患のあぶり出しにつながり、一時的には増加するのではないか」

多くの参加者が「そうなるだろう」と答えた。

ストレスチェックをして、自分のストレスに気付いても、セルフケアができなければ何の意味もない。結局、仕事に支障が出始め、医療機関の受診につながる危険性がある。

医療機関の受診を否定するわけではないが、セルフケアを身に付けていれば、受診に至らないケースも出てくるだろうか。


ストレスチェックの導入に向けて、セルフケア習得の為に、年1回のメンタルヘルスセミナーも、多くの企業で導入されるべきであろう。

2015年4月17 日の日記

2015-04-19 14:57:04 | 日記
今日は産業保健総合支援センターで、産業医研修会の講師を行った。

仙台の産業医の先生方に、有益な情報提供が行いたい。そんな思いで話した。

テーマは「安全配慮と就業制限」

産業医の仕事の中で「就業制限」という言葉はよく知られた言葉だが、実際に行っている産業医は多くないのかもしれない。

研修会の中でも産業医契約を持っている先生は15人くらいだが、これまで就業制限をかけたことのある先生は、4人くらいだった。

実地研修だったので、いくつか事例を提示しながら、報告書や意見書の書き方まで行った。

先生方が、適切に就業制限をできるようになればいいと思う。

2015年4月15 日の日記

2015-04-19 06:57:33 | 日記
今日はある事業所から問い合わせがあった。

遅刻の多い社員への対応についてである。

産業医は診断できるのか、診断書を書けるのか、できない場合はメンタルの専門の先生に紹介してもらえるのか、との問い合わせだった。

時々、この手の相談が来る。

企業にメンタルヘルス対策と安全配慮が求められ、様子がおかしな社員は「とりあえず、精神科か、心療内科に受診させとけ」的な考えである。

本当にそれでいいのだろうか?

恐らく企業は「病気なら病気、そうでないならそうではないと、言ってもらえたらいい」という意図でこのようなことを進めようとするのだろう。

しかし私の信頼する精神科の先生は「《この人は病気ではありません》という診断をするのは、とても難しい」と仰っていた。

企業は「そうは言っても、病気のあるなしで、対応を変えなければならないのではないか?」と言う。

「遅刻の対応について、病気のあるなしで対応を変えなければならない。」

よりわかりやすく言うと、「病気がないなら通常通り、始末書や処分などの労務管理を行うが、病気の場合は配慮が必要なので、処分は行えない」

このような《誤解》がメンタルヘルス対策と安全配慮が求められたことによる、大きな弊害となっていると思う。

《誤解》を正せばこうなる。
「病気があってもなくても、パワハラと言われない程度の配慮は全ての従業員に対して必要である。また、就業規則に準じた労務管理も同様に、全ての従業員に適応される」

「疾病利得」の問題について議論されることがあるが、私は疾病利得は疾患のある方の問題ではなく、《誤解》している企業の問題だと考えている。

企業の《誤解》が少しでも解けることを願っている。

また、産業医として《誤解》が解けるような仕事をしていけたらと思う。

2015年4月14 日の日記

2015-04-16 22:42:22 | 日記
今日は仕事の後、産業医、コンサルタント、精神科の先生が参加する会議に参加した。

その中で、気になる話が精神科の先生からあった、

最近、仙台の事業所の社員についての問い合わせで、東京の産業医から連絡が来ることが増えたという。

仙台の産業医の数や質の問題と、東京で産業医が飽和状態になってきたことの両方の要因が影響していると思われるが、仙台の事業所の産業医を、東京の産業医が行うのは、やはり無理がある。

常々、思うことだが、何でも気軽に相談できることが、産業医の価値だ。

基本的な訪問は月に1回だが、メンタル的に問題がありそうだ、とか、時間外労働が多い社員がいる、とか、そういう緊急で面談が必要な場面が出てくる。

そんな時に対応してくれる産業医は事業所からみて頼れるし、心強い。

私からみても、事業所からリアルタイムで連絡を頂けるのはありがたい。

職場で起こっていることをなるべく早く知りたいし、早い対応が必要なこともある。

知らないうちに休職していたり、復職していたり、「もう少し早く連絡もらえてたらなぁ」と思うことは、これまでもあった。

仙台の多くの企業が「やはり近くの、フットワークの軽い産業医がいい」と思って、その思いに仙台の産業医が答えられるようになればいいと思う。

2015年4月4 日の日記

2015-04-10 07:04:08 | 日記
日本銀行が異次元の金融緩和を行って2年が経ったそうだ。

市場に大量のお金が流入したため、株価は上昇したが、思うように物価が上がらない。

理由に関しては、石油の値段が下がっていることや、消費増税による消費の冷え込みなどが上げられているが、物価が上がらないことはいいことだ。

実際には色々なものの値上げが4月からも行われていて、本当に物価が上がってないのか、とも思うが、そもそも物価が上がりにくい真の理由は、石油の値段や消費増税だけではないと思う。

未だに日本の物価は高い。そして中国、インド、インドネシアなど、日本より物価が安い国々の人口はとても多いのだ。

今後、もう少し円安が進み、物価が上がっていくのだろう。