数年前、「読書」「読み聞かせ」について、小林竜哉先生(福音館書店絵本研究室)の話を伺った。読書の効用等について、大変参考になる話でしたので紹介する。
1 読書の効用
○ 想像力、集中力、追求力などがつく
○テレビとは違い、画面がない、画面が動かないというところから、話の筋や登場人物等の表情を想像する力がつく。
○じっと考え込んだリ、予想したりして楽しむことができるので集中力がつく。
○学習吸収力が高まるので、教科学習に大いに役立つ。
これらの効用は、子どもの心や頭の中のありようであるので、目に見えにくいし、点数化できないものである。しかし、とても大切なことある。
2 本の選び方
本を選ぶには大人が選ぶこと。選び方には、下記の4点が大切である。
① 絵本の場合は、しっかりした絵で描かれている。
地味でもリアリティのある絵、あまり漫画化されているものはよくない。
② しっかりした日本語で書かれているものや訳されているのものがよい。
ガ~ン、イテテ、ビュヒャー、バキ~ンなど漫画に出てくるような言葉が多いものはよくない。
③ 表紙、作者名、本の歴史があるもの
④ 図書館のガイドブックを利用する。
3 本の与え方
○ 毎日10分でよい。「読み聞かせ」を続けること
イギリスで1992年から1998年の6年間、本を読んでやった子どもと読んでやらなかった子どもの能力テストをした。すると、すべてのジャンル、例えば、言語能力だけでなく、計算能力においても、本を読んでやった子どものほうが、ずっと優ったという結果が出ている。
※ 子どもたちは夏休みである。大いに読書させたり、読み聞かせをしてやりたい。