ログアウトは両替前で ーある巫女の記録ー 

信長の野望オンラインでの体験を小説風に綴っていきます。
無印からの体験です。

乙女心

2017-07-29 10:10:41 | 冥神真琴
数秒経ってふっと我に返る。

貴石屋も宝飾屋もそっぽを向いたまま
見ないふりをしている。

「ちょっと…、どうしてこんな事…」

私は恐る恐る問いかけた。


「しっ!静かに!」

柳さんはそっと後ろを振り返る。


「何?一体どうしたの??」

私は小声で聞きながら柳さんを見た。



苦笑いしながら彼もそっと私を見る。


「…追われてる…w」

「は!?」



追われてるって誰に?
それとこの行動と何の意味があるの…?


「小谷に来てる…wごめんw」

「誰が?」

「くのいちw」

「???」

意味がさっぱりわからなかった。



「少し優しく話聞いてたらなんか勘違いされた…w」


!!!


その言葉で全てを理解した。


全くこの人は…。
私は柳さんの腕を振りほどく。



貴石屋の前で立ち止まり一目散に去っていく忍者様。
可愛らしい忍者様だ。
乙女心をもて遊んだのか、この方は。


「可愛いね~^^とか言ったんじゃないの?」

「言ってないw」

「好き とかは?」

「言ってないってw」

私はため息をつく。



わかってる。
彼のご兄弟はみんな優しい方。
面倒見も良くて下心無しで優しい。
だからこそこんな誤解もされてしまう。
本人はわかって無いんだろうなぁ…。



はっ!
私が抱きしめられた理由は!?


「彼女のほとぼり冷めるまで俺の恋人の振りしてくれないかな…。」

そういう事だったのか…。
あれはわざと忍者様に見せつける為に…。


「嫌です^^」


「頼むよ~。」


「面倒事に巻き込まれるのはごめんです^^」


「お願いっ!!」

柳さんは悲痛な表情で私を見る。



「あんまり女の子泣かせちゃ駄目だよ?」

「まこは俺の事嫌い?」

「え!?」


さっきまでの慌て顔はどこへやら
柳さんは穏やかな表情に変わる。


「俺はまこの事好きだぞ^^」

「…。」



そういう言い方が誤解を生むのに…。
なんでさらっと言うかな…。




私達は友達だ。
出来る限りの協力はしてあげたいけど
こういう問題はあまり首を突っ込みたくない…。


「長引かせないでよ?恨まれたくないし…。」


「わかってる!迷惑はかけないから。ありがとな^^」



友達 友達。
彼の言っている事をいちいち真に受けてたら大変だ。


私は自分に言い聞かせる。


私は何もされてない。
2人で小谷で石を打っていただけ。


ただそれだけだ と。


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