ローズマリー 第16話

■第16話　今は嘘でも

自分がいないと何もできない夫が心配で、
自分が死んだ後に代わりになってくれる女性を探しているというジョンヨン。
「お姉さんの身代わりなんてできるわけがない！」と怒るギョンス。
するとジョンヨンは「今の私の願いは、彼が私のことを忘れさせてくれるような女性に出会ってくれること。確かに、今は（その願いは）嘘だけど、天国へ行けば本物の願いになるわ。私だって、あなたにこんなこと頼むのは非常識だと分かってる！でも、お願い。最初から"できない"と決め付けないで、もう一度考えてみて・・・」と言うのでした。
「私、お姉さんが怖い・・・」ギョンスはジョンヨンに帰ってもらうのでした・・・

家に帰ったジョンヨンは、倒れてしまいました・・・
診察にやって来たジソプは
「思ったより進行が早いな。患者の命というのは、患者の意志と神のみぞ知ることだ」と言うのでした・・・

「僕は君を愛してる。気持ちだけで、今まで何もしてあげられなかったけど、僕には君しかいないんだ。他の女性なんて考えられない！今、何をして欲しい？どうしたら笑顔を見せてくれる？」とヨンド。
「今、私がして欲しいことは、あなたに抱きしめられること・・・あなたに抱きしめられて、キスをすることが私の望みよ・・・」と心の中で
思いながらも、ジョンヨンは口に出すことはできませんでした。

その夜、ギョンスは家に帰って来た父親を
「会いたくないの。頭がおかしくなりそうだから1人にして！」と
家に入れませんでした。
「話があるんだ・・・」と必死に呼びかける父でしたが、
ギョンスは無視し続けました。
数分後、やっぱり気になってドアを開けたギョンスでしたが、
既に父親の姿はありませんでした・・・

ジュノはヨンドを呼び出し、
「ギョンスのことを女性として意識したことはありますか？」と尋ねました。
「今は、他人のことまで考える余裕はない。正直迷惑だ。」と答えたヨンド。
「だったら、既にギョンスは傷ついているんですね？いつもこうだ。人を好きになるたびに傷ついてばかり・・・」と言うジュノ。
「まるで、シン・ギョンスさんの実の兄と話しているみたいだ」とヨンド。

子供たちへのメッセージを録音するジョンヨン。
なるべく元気で明るい声を残したいと思っているようですが、
なかなかうまくいきません・・・
そんな中、ヨンド母と義姉が家政婦さんを連れて訪ねて来ました。
ヨンドが母親に頼んでいたようです。

ミレソフトを退職したギョンスは、近所のガソリンスタンドで働くことにしました。
ギョンスが不在のあいだに家に帰って来た父親でしたが、
ギョンスがいないことを知って帰って行きました・・・
お酒を飲んでフラフラになりながら歩くギョンス父。
通りの反対側に若い女性を見かけると、
「ギョンス！」
と名前を呼びながら、大通りに飛び出してしまいました
そして、車に轢かれてしまったのです

ギョンス父がギョンスの名刺を持っていたことで、
ミレソフトに連絡が入りました！
でも、ギョンスとは連絡がとれず・・・

ギョンスを捜し出したヨンドは、ギョンス父が搬送された病院へ連れて行きました。
父親が何かやらかしたのでは？と気にするギョンスでしたが、
ヨンドは何も話しませんでした・・・
病院に着いたギョンス。
ジュノに連れられて父親のもとへ行くのですが・・・
父親は既に死亡していました
警察から身元の確認をお願いされたギョンスでしたが
数日前に訪ねて来た父を拒んでしまったことに責任を感じて
父親の顔を見ることができません・・・

自分を責めて泣くギョンスに
「お父さんが悪いんだ。先に逝く方が悪いんだ。残される方の身にもなって欲しいよ」とヨンド。
ヨンドがギョンスを慰める姿を、ジュノはただ見つめることしかできませんでした・・・

ヨンドは、ジョンヨンの録音機に気付き、
録音した内容を確認していました。
ジョンヨンもまた、ヨンドが録音機に気付いたことを知りました・・・

ギョンス父が安置室に搬送されることを見届け、
ヨンドは家に帰りました。
「白い布に包まれたギョンスのお父さんを見ることができなかった・・・」
と話すヨンド。
それを聞いたジョンヨンは、「死んでいく姿を見せたくないから、アメリカの家族のところへ行こうか？"私がいなくなっても平気"という言葉をあなたから聞きたい・・・」と言い出しました。
「"お前がいなくても大丈夫だ"と言ったら、抱きしめてくれるのか？」とヨンドが言うと、
ジョンヨンはヨンドを抱きしめるのでした・・・

そんなところで、第16話終了です