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ミーハーのクラシック音楽鑑賞

ライブ感を交えながら独断と偏見で綴るブログ

都響の珍しいプログラムだったが

2015-12-19 23:09:41 | 都響
先日(15日)サントリーホールで開かれた東京都交響楽団の第799回定期演奏会Bシリーズを聴きに行ってきた。指揮はマルク・ミンコフスキ 。

【演目】
ルーセル/バレエ音楽「バッカスとアリアーヌ」
     第1組曲  第2組曲
  〜休 憩〜
ブルックナー/交響曲第0番ニ短調(ノヴァーク版)
《19時00分開演、21時00分終演》

面白いプログラムである。前半の曲も後半の曲も滅多に演奏される機会がなく、私もどちらとも初めて聴く。しかし、世間的には親しみのないプログラムということもなりP席の約4分の1が空席。これはいくらなんでも問題だろう。以前N響のB定期会員に対して「B定期には来るように」という趣旨の手紙が来たが、都響も同じような注意をした方がいいのではないだろうか。

1曲目。ルーセルはフランスの作曲家だが、同世代作曲家のショスタコーヴィチやストラヴィンスキーの影響を受けたというか対抗意識のある旋律が見え隠れする。しかしながら、最初から最後まで弦と木管金管がハーモニーするという、いたって単調な音楽。これだから、あまり演奏されることがないのかもしれない。その上、弦16型の配置だったが、弦の纏まりが不安定で、弦んと木管金管のバランスが良くない。終演後観客の拍手もどことなく醒めていた。

2曲目。滅多に演奏されないこと、そして1曲目に比べて引き締まった演奏だったことからか、終演後はいわゆるブルオタの皆さんはブラボーを連発して、最後は指揮者を引き出す“一般参賀”まで行う。しかし、私は滅茶苦茶に醒めてしまった。そもそもブルックナー自身が封印した曲なので完成度は非常に低い。言葉は悪いが、出来の悪い学生がブルックナーを模倣して作ったような曲で、ブルックナーが持つ本来の荘厳さがかなり欠落している。だから、彼も演奏されて欲しくなかったのだろう。まあ、そういう意味では覗き趣味的な演奏会に私も足を運んでしまったと反省するとともに、ブルックナー好きな私としてはこの曲は二度聴くことはないだろう。


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