先日(18日)サントリーホールで開かれた広上淳一と京都市交響楽団による「第46回サントリー音楽賞受賞記念コンサート」を聴いてきた。演目は下記の通り。
【演目】
武満徹/フロム・ミー・フローズ・ホワット・ユー・コール・タイム
〜5人の打楽器奏者とオーケストラのための〜
〜 休 憩 〜
ラフマニノフ/交響曲第2番ホ短調
※チャイコフスキー/組曲第4番から 第三曲「祈り」
《18時00分開演、20時30分終演》
1曲目。実はこの曲は5年前にN響で聞いている。その時も指揮は広上淳一だったが、会場がNHKホールということで少し様相が違うし、音の聴こえ方も違っていた。また、前回の聴いた時はやたら祭儀的というか呪術的な音楽の印象を受けたが、今回はいわゆる現代音楽であり、副題にあるよう打楽器奏者だけでなくオーケストラのための演奏でもあった。
2曲目。先日ミューザ川崎で東響のこの「ラフマニノフ/交響曲第2番」の演奏を聴いた時に、知人に「今度京響がやりますよ」と聞かせれて、チケットを買った次第なので、さしたる期待感もなく行ったのである。しかし、深く反省。いや〜、痺れました。泣かされました。これまでにこの曲は何回いや十数回は聞いている。そのなかで文句なしに最高だったのは2010年のパーヴォ・ヤルヴィ&シンシナティ響だが、今回の演奏はそれに勝るとも劣らない素晴らしいもので、日本のオケが演奏したなかでは一番である。
京響を聴くのは久しぶり(4年ぶりぐらい?)だと思うが、弦楽器の懐の深い音色には驚いた。こんな奥行きのある弦の音を出せるオケはそうそうない。京響ということもあるかもしれないが京町屋のうなぎの寝床を連想してしまう涼しげにして爽やか、それでいて奥深い音色を発するのである。ラフマニノフというとどうしてもアンニュイであったりデカタンスな感じになりやすいのだが、広上淳一が弦パートに求める音色はアメリカ的というか開放感に満ちた音色だった。またそうした土壌の上を木管金管陣が素晴らしい演奏を重ねていく。なかでも目立ったのはクラリネットの小谷口直子だったが、私はその彼女を上手く支えたファゴット(中野陽一朗)に耳が点になってしまった。
いまや関西では飛ぶ鳥を落とす勢いでチケットも完売になることが多いという京響だが、意外にも東京での公演は少ない。札幌交響楽団や山形交響楽団は年1回の東京公演を行なっているのだから、京響も毎年1回は公演してはどうだろうか。サントリーもそれぐらい器量のある支援をするべきである。
【演目】
武満徹/フロム・ミー・フローズ・ホワット・ユー・コール・タイム
〜5人の打楽器奏者とオーケストラのための〜
〜 休 憩 〜
ラフマニノフ/交響曲第2番ホ短調
※チャイコフスキー/組曲第4番から 第三曲「祈り」
《18時00分開演、20時30分終演》
1曲目。実はこの曲は5年前にN響で聞いている。その時も指揮は広上淳一だったが、会場がNHKホールということで少し様相が違うし、音の聴こえ方も違っていた。また、前回の聴いた時はやたら祭儀的というか呪術的な音楽の印象を受けたが、今回はいわゆる現代音楽であり、副題にあるよう打楽器奏者だけでなくオーケストラのための演奏でもあった。
2曲目。先日ミューザ川崎で東響のこの「ラフマニノフ/交響曲第2番」の演奏を聴いた時に、知人に「今度京響がやりますよ」と聞かせれて、チケットを買った次第なので、さしたる期待感もなく行ったのである。しかし、深く反省。いや〜、痺れました。泣かされました。これまでにこの曲は何回いや十数回は聞いている。そのなかで文句なしに最高だったのは2010年のパーヴォ・ヤルヴィ&シンシナティ響だが、今回の演奏はそれに勝るとも劣らない素晴らしいもので、日本のオケが演奏したなかでは一番である。
京響を聴くのは久しぶり(4年ぶりぐらい?)だと思うが、弦楽器の懐の深い音色には驚いた。こんな奥行きのある弦の音を出せるオケはそうそうない。京響ということもあるかもしれないが京町屋のうなぎの寝床を連想してしまう涼しげにして爽やか、それでいて奥深い音色を発するのである。ラフマニノフというとどうしてもアンニュイであったりデカタンスな感じになりやすいのだが、広上淳一が弦パートに求める音色はアメリカ的というか開放感に満ちた音色だった。またそうした土壌の上を木管金管陣が素晴らしい演奏を重ねていく。なかでも目立ったのはクラリネットの小谷口直子だったが、私はその彼女を上手く支えたファゴット(中野陽一朗)に耳が点になってしまった。
いまや関西では飛ぶ鳥を落とす勢いでチケットも完売になることが多いという京響だが、意外にも東京での公演は少ない。札幌交響楽団や山形交響楽団は年1回の東京公演を行なっているのだから、京響も毎年1回は公演してはどうだろうか。サントリーもそれぐらい器量のある支援をするべきである。