ミーハーのクラシック音楽鑑賞

ライブ感を交えながら独断と偏見で綴るブログ

フェドセーエフとN響@ミューザ川崎

2017-05-26 11:17:15 | 海外オーケストラ
昨日(25日)ミューザ川崎で開かれた明電舎創業120周年記念「N響 午後のクラシック」を聴いてきた。指揮はウラディーミル・フェドセーエフ。ピアノはボリス・ベレゾフスキー。

【演目】(※はアンコール曲)
ショスタコーヴィチ/祝典序曲
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番変ロ短調
  〜 休 憩 〜
リムスキー・コルサコフ/スペイン奇想曲
チャイコフスキー/幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」
※ハチャトゥリアン/バレエ組曲「ガイーヌ」より「レズギンガ舞曲」
《15時00分開演、17時00分終演》

開演前というか会場に向かう時、川崎からミューザ川崎に行く通路の上でフェドセーエフは和やかに家族と思われる人たちと川崎の町並みを楽しんでいた。84歳の余裕というか、緊張のほぐし方をよく知っているなあと、思わざるをえなかった。

さて、1曲目。ショスタコーヴィチが1954年(私が生まれた年)の革命記念日のために作ったという曲。初めて聞くがいかにも体制賞賛を仰々しくしている音楽だが、聴いていくうちに何か手抜きというかどことなくチープ。ショスタコーヴィチらしさは全くといっていいほどなく、まあ適当に盛り上がる曲を作りましたという感じだった。

2曲目。ボリス・ベレゾフスキーは剛腕な演奏をするピアニストで、時にその凄さに驚かされるが、この日の彼は真逆で粗っぽさだけを露呈する演奏。チャイコフスキー国際コンクールで優勝したのだから、粗さは目立ってももう少し、心に残る何かが欲しかった。

3曲目。スペイン奇想曲は何度か聴いているが、フェドセーエフが指揮をすると音楽がスペインというより中央アジア的に聴こえるのが不思議。コンマス(篠崎史紀)の奏でる哀愁あるメロディも、パープ(客演)の音色もどことなく情熱的というより牧歌的。

4曲目。「フランチェスカ・ダ・リミニ」はおそらく初めて聴く。チャイコフスキーというと6つの交響曲と3つのバレエ音楽のイメージがあるが、これはそれらとは全くことなる音楽。幻想曲と題しているだけあって、ファンタジックかつドラマティックでとても興味深い。チャイコフキー自身はこの曲について「迫力のないつまらない作品」と評しているようだが、なかなか味わいのいい音楽で、もっともっと演奏されていいのではないだろうか。

そして、この日の白眉はアンコールの「レズギンガ舞曲」。スネアドラムを叩かせたら日本一と思う竹島悟史がフェドセーエフとアイコンタクトしながら激しい音色を場内に轟かせ、それに合わせてオケがワイワイと演奏してみんなで音楽を楽しんでいる。聴いていて羨ましくなる時間だった。演奏後、フェドセーエフは竹島を指揮台近くまで連れてきて、2人して聴衆および楽団員の拍手喝采を浴びていた。

フェドセーエフは残念なことに次のシーズン(2017~2018)にN響を振る予定はないが、もしその次シーズンに来れるようなら、今度は「レズギンガ舞曲」だけでなく『ガイーヌ』組曲を取り上げてもらいたい。
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