(2日目)
真っ暗な、5時出発。
男女ペア(30代ぐらい)、まだお休み中。
私と同じで縦走らしいのに、遅い出発やね。
私のラッセル頼り?・・・軟弱なペアや、けっ!
久しぶりに聞く、きしむアイゼンの音に、胸キュン、キューン!
昨夜の降雪で、時にはスネまで埋まりながら、グングン。
木々の隙間から、オレンジ色に輝いていた富士山。
空が開けた所に達した頃には、お日様も、おぼろ姿。
へんやな。今日は天気が良くなるはずなのに。
これから向かう、森林限界方向。 天気、う~ん。
ボーコン沢の頭。
座ってないと、体を振られて撮れまへん。 びゅー。
北岳とご対面のはず。 とほほほっ、雲の中。
後ろは、おおっ、富士山と海や~
右の鳳凰山は、何とか晴れてるみたい。
左は、間ノ岳・・・びゅー!!
うううっ、涙、出そう。
つ、つ、ついに、 バババ、バットレス~
日が射したり、隠れたり。
北岳の上空が、天気の変わり目みたい。
山頂に着く頃、晴れてや~
やっと全身を見せてくれました♪
八本歯も雪がフカフカだと、ロープも出て問題なく通過。
氷だと、嫌らしいね。
薄日も射して、うっしっし。
山頂、ロックオン!
で、
が!
ハシゴを越える辺りから
後ろから、びゅぅぅぅーーーっ ・・・おしり、さぶーーっ!
ヒョウだか、氷の粒だか、混じって吹き荒れてる、風。
眼鏡が凍って、ホワイトアウト・・・
斜面を駆け下りて来る、爆風。
少し前を歩いていた、2人+単独、の足跡はもちろん
ピッケルの刺した跡すら、見失なっちまった・・・
バーチ、バチバチー!! フードを叩く、氷の混じった烈風。
ボワッ!! 斜面から引き剥がされそうになる、狂った風。
や、や、や、やばい・・・
台風の中、家の壁に必死にくっ付いた、カマキリ状態。
でもカマキリの方が、足が2本多いか。
私は、ブッ刺したピッケルと
数㌢ 蹴り込んだアイゼンに、支えられてるだけ・・・
ド ドーン!! 山が下から突き上げて、動いた感覚も数回。
う、う、う、動けん・・・
頭に、これって、そーなん中 の文字。
怖わっ!
杭に沿って上がってきたのに、トラバースルートへ迷い込んだみたい・・・
眼鏡の隙間から上に見える人工物は、山荘の何かかな?
うをぉーーー!!
諦めちゃ、なんねぇーーー!!
到着!
どわっ! 稜線は、ヘリがホバリング中、真下にいるような
今まで以上の、風と音。
吊尾根分岐の案内標識にしがみ付いて
これまた、動けまへん。
ら!
☆キラリ~ン☆
青ジャケと、黄ジャケの神様が降りてきた。
2人組、「頂上も、もの凄い風ですよ。」
私、「○=△+□÷★-*◎×≒」
あたたっ? 口が凍って、周ってない。
2人組、「ルートは間違ってません。山荘はアッチへ、まだ稜線を40分です。」
私、「い、い、いっ、一緒に降りさせて下さい。」
カン! カン! カン!
吊尾根分岐で、小春号、ノックアウト。
「勝者、北岳!」
おまけ・・・1
私達が降りていると、小屋で一緒だった男女ペアが登場。
引き止めもおかまいなく、「行くだけ、行ってみますわー」
私の後ろに北岳が見えるはずなのに
こんな真っ白の中、突っ込んで行きました。
私はヘロヘロになって、小屋へ戻って食事をむさぼっていたら
女性は疲労感のある顔で
ペア、「風が強かったけど登れました。
時間で弱くなってたのでしょうね。
水、作るの面倒なんで、登山口の水場まで降りますわ。」
もう暗くなるのに・・・
今晩は一人(寂し~い)
おまけ・・・2
次の日、新雪の足跡がなかったから
そのまま12㌔先の駐車場まで戻ったようです。
つつつ、強えー!! 私・・・しょぼ~ん(涙
北岳さんに「おまえなんぞ、正月の縦走なんか止めとけ!」
“渇”を言われたような山行でした。
次はピストンで挑戦してみようかな。
今度は夜叉神側から。
凍った路面を雪が隠し、スッテーンと転ぶこと数回。
林道歩きは帰りも・・・とほほほほ。
池山小屋(5:00)-ボーコン沢頭(9:10)-八本歯のコル(10:50)
-吊尾根分岐(不明)-池山小屋(不明)
(3日目) →
池山小屋-あるき沢・・・1時間30分ぐらい
あるき沢-駐車場・・・2時間45分ぐらい
歩行距離
1日目 14.5kmぐらい
2日目 9.6kmぐらい
3日目 14.5kmぐらい
水・トイレ・・・奈良田温泉が最終
駐車場・・・ゲート前(変電所職員以外はダメ?)
携帯 ドコモ・・・森林限界以上は繋がるところもあり
おしまい
こればかりは運もありますから
また次行けばいいですよ!
それでも凄い!
僕なんか天気が悪いの理由に
早々にテントで宴会でしたもんね
小春号さんのブログ見て反省です・・・
進まなくて正解!だと思います0--0
八本歯・・・我らの時は、アイスミックスで
めっちゃ嫌な感じでした0--0
それと、北岳の最後の登りも凍ってて~
アイゼンの前爪2本だけで蹴りいれて・・・
フカフカだなんて、想像できな~~い??
もし、北岳に登れても、その先の稜線は
も~~っと風が強いでっす><
無事、引き返した小春号さんに拍手~
無事に戻ってこそ・・・です^^v
定番・・・お山は逃げません・・・^-^
しかし、そんな強風の中、登る強者って
いるんですね~
・・・って、縦走組は今年はなし!かな?
我らが行った時、同行した方は、ほんまもんの
クライマーですが、この年越、鹿島槍敗退でした~0--0
どうされたかと気になっておりました。
聖のニュースもラジオで聞いていましたしね
無事に戻られて幸いな事です
かめは燕山荘という巨大な甲羅に守られて
正月をぬくぬくと過ごしておりました。
ある情報を信じて
信じる者は掬われる ちゃう 救われるです
最後は良い思いして下山できました
今年も宜しくお願い致します
次ですか?う~ん、かなり手強いですね。
去年の雪の少なかったレポばかりを参考にしてましたし・・・
森林限界にテントでピストンが安全ですね。
その上から稜線は一変。カチカチでなくて良かったです。
天気には本当に騙されて痛めつけられました。
登山届けは皆さん縦走となってましたけど
間ノ岳は一度も姿を見せませんでしたよ。
突っ込んでいたら、怖いですね。
私と降りた2人組みは会に所属されてて
かめふーさんと同じく、沢ヤさんのようで
それはそれは強そうでしたよ。
私は家に電話するまでニュースは知りませんでしたよ。
1日早く連絡したら「どうしたの?」なんて言われ
トットト帰ってきました。
山荘にぬくぬくですか?
サイフが遭難しそうです(笑
小春号さんのホントの力を十分に知りました^^。
夏になったらまた南アルプス、楽しみます~(^0^)。
ほんとによく無事で帰ってきてくれましたね!
南アルプスで・・ってニュースが流れたときは一瞬固まってしまいました(汗
冬季には八ツとかで強風に合ったコトあるけど
たぶんそれとは比べものにならない雰囲気(怖
凍った斜面も怖い~(先日の立山でちと恐怖症・汗)
山頂は残念だったけど単独でそこまで行く精神力はやっぱりさすがです
そしてそこで引き返した勇気もそれ以上にすごい!
いろいろあったけど今年もいい山初めとなりましたね☆
横浜の男性(単独)が、まだ帰ってなく
捜索願が出されたようです><
ホント、無事で何より~^^
思った以上に、遭難が続々と・・・(--:)
ほんま冬山は、いっぺん牙をむくと
こわっ~~~~><
・・・弱風にかぎるのだ~
で、街に下りてきたらピーカン晴れ。
北、中、南とアルプスだけが荒れてたようで
富士山も綺麗に見ながら帰りましたもん(涙