to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

恋と愛の測り方

2012-05-16 23:36:30 | the cinema (カ行)

原題 LAST NIGHT
製作年度 2011年
製作国・地域 アメリカ/フランス
上映時間 92分
監督・脚本 マッシー・タジェディン
出演 キーラ・ナイトレイ/サム・ワーシントン/エヴァ・メンデス/ギョーム・カネ

結婚3年目にして、擦れ違いが生じるようになってしまった夫婦の行く末を、洒脱なムードたっぷりに描いていく。
ニューヨークに住む結婚三年目の若い夫婦。ある晩、夫のマイケルは日頃から惹かれている同僚ローラとの出張に行くことに。妻のジョアンナは、夫が同僚のローラに惹かれているという疑いを以前から持っており、夫にそれとなく問いかけるが釈然としないまま、二人は離ればなれに。マイケルが誘惑と必死に闘う一方、ジョアンナは、偶然、元カレのアレックスに出会ってしまい食事をすることに……。

成就しなかった恋、お互いに仕事を持つ夫婦、妻よりも長い時間を過ごす同僚…―
どんな夫婦にも、とは言わないけれど、
きっとココで展開されるお話は、さほど珍しい事ではないだけに、
たった一夜の心の揺れが丁寧に描きだされ、メインの4人それぞれの姿に感じるものはありました。

すれ違っていても、自分の大切な場所は解っている。だから、嫉妬し疑うジョアンナ。
そんな時には、秘密の引き出しの中の、大切な忘れえぬ恋の相手を想い出し、っていうのはそんなに責められない事だと思う。
しかし、相手はまだ未婚で、その恋を引き摺っていたら…

ジョアンナは以前の恋人ととのデートに心弾ませるが、
夫、マイケルの相手は、毎日顔を合わせる同僚!!これはいかんでしょう~!
しかも、彼らの場合、惹かれる=即浮気のサイン。
それに、マイケルの相手に対してジョアンナが"美人"だというくだりがあるのだけれど、
「どこが?」と思ってしまったほど、ローラが魅力的に映らなかったのは、これも男女の差なのでしょうか?

既婚者と知っていながら誘う彼女に、ちょっと浅ましさも切なさも感じてしまったし、
ビジュアル的にも、マイケルと合うのはこの同僚ローラで、
ジョアンナ(キーラ)にはアレックス(ギョーム・カネ)がお似合いだと思ったので、
浮気したらもう帰ってくんなよ~とか思った私は悪魔?(笑)

だって、たった結婚2年で、ちゃんと妻の顔をみて話さない序盤のマイケルに、
こんな調子では、この先の長い結婚生活が思いやられるって気がしたんだもの。
でも、、多いんだろうな~、こんな男性。

そして――、
トクベツな人との、大都会での偶然の出会い―は、そうそうないのだと、
その偶然は、恋するどちらかが努力して実った結果なのだと、大人になった今は解る。(爆)


幸せを求めて別れ、
幸せを掴みたくて結婚したはず

でもその時、どんな答えを書いても、正解の答案用紙は返ってこない。
ただ、生きてる限り、事ある毎に私たちは試され、答え、それを積み上げていくのだろう。

お話は単純ですが、それだけに役者の演技、演出がものをいう作品。
ちょっと切ない目の大人の恋愛事情もあって、
特別な盛り上がりには欠けるけど、そのリアルさも良かった
で、この邦題は、ちょっと野暮。ヘンに親切過ぎ。
原題そのままの方が、深い