ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

ドイツ運 @愛知県一宮市

2018年09月19日 | 愛知県(尾張)

嫁と豚児が映画を見にわざわざ自宅から遠く離れたショッピングモール内のシネコンに行くと言う。何でそんな場所へ?と問うと、地元では”顔がさす(知り合いに会ってしまう)”からだという。そうか、親と一緒はまずい年頃だナ(←金が目当てなのは分かっているゾ)。じゃ、行きましょうということで、前回に味を占めた”自分だけ降ろしてもらう作戦”を再度敢行。尾張一宮駅近くで降ろしてもらいハシゴの旅に。うれしいナ。

夜に一宮を歩くのは初めてかな。ピークは過ぎたといってもまだまだ暑い最中(訪問8月後半)。でも夕方になると気温が下がる日も増えてきた。まずはビールでしょ、と以前から気になっていた煉瓦外壁のドイツビールの店「ドイツ運」へ。何が気になっていたかって”店名”(だって変…)。店に入るとビア・パブらしいクラシックな落ち着いた雰囲気。でも店員(男性3名)は皆ピンク色のポロシャツで軽い居酒屋ノリ。カウンター席に座り、メニューを眺め、この辺りで生樽を置いているのは珍しいという「ERDINGER Weissbier(エルディンガーヴァイス)」というのをお願いする。

背の高い専用グラスで運ばれた「エルディンガーバイス」はスルッと喉を通るライトな吞み口。泡もきめ細かく1杯めにはぴったり。お通しはビーフジャーキー。このまま何も食べずに呑んでいたらすぐ酔っぱらっちゃうナと「ドイツ運ポテトオリジナル(Mサイズ)」を注文。どんなものか分からずに頼んだが、茹でたポテトを平べったく潰して焼いてあり、その上から網目のようにマヨネーズがかけてある。もちろんビールには合うがマヨネーズは反則だよなァ…(笑)。次はサッポロの「生ハーフ」をグラスで追加。自分のすぐ近くの席に座っていた年増女性2人がずーと大きな声で別れ話の愚痴を延々と開陳している。こっちは1人なのでどうしても耳に入ってしまうが…、人の愚痴を聞きながら酒を呑むのは嫌なのでこの辺で。(勘定は¥2,900程)

 


 

↓ 事あるごとに立ち寄っている(といっても涼む為と中を眺めるだけだが)鈴木禎次設計の「オリナス一宮(旧・名古屋銀行一宮支店)」(大正13年・1924・建造、改修)。いつもガランとしている割に受付には何人もの女性が常駐しているので、お願いして写真を撮らせてもらう。

 

 

 

 

 


 

BEER HOUSE ドイツ運

愛知県一宮市本町2-6-10

 

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大脇屋 @愛知県一宮市

2017年07月18日 | 愛知県(尾張)

一宮市の大衆食堂「大脇屋」へ。こちらは本店で、駅に近い”ソース後がけ焼そば”の「大脇」は親戚関係にあるようだ。創業して60年程経っているそうで、麺類は自家製麺だとか。街に根付いた食堂で、この日も土間のテーブル席5つはほぼ満席の人気ぶり。店内に掲げられた黒い木札に白い文字の数多い品書きの中から、一番内容が気になった「開花丼」を注文してみた。カウンターの上には清酒「ねのひ」の小瓶があったりして一杯やってみたくなるが我慢。ちらっと厨房の様子を見ていると、丁寧な物腰の主人は仕事も丁寧で、配膳前の麺類のスープもしっかりと味見してチェックを入れている。

しばらくして登場した「開花丼」は、見ため親子丼そっくりに玉子でとじられている。ザクザクと大振りに切られた玉葱と長葱が使ってあるのもそう変わらない。違っているのは肉。鶏肉ではなく豚肉が使ってある。いわゆる「他人丼」と同じだ(一説によると関東の方では「開花丼」と呼ぶことが多いのだそうだ)。自分は文明開化の象徴である牛肉かなと思っていた(字は”化”→”花”)。甘めのつゆで煮られた豚肉は、食べやすいようにちゃんと下処理(筋切り)がしてあり、主人の仕事の丁寧さがここにも。付いてきたたくあんと中華スープを挟みながら、つゆ多めの丼ぶり飯をワシワシと掻き込んだ。旨い。次は自家製の麺を試してみたいなァ。隣の若者が注文していた「中華そば」が旨そうだったので「ワンタンメン」でもいいかな。(勘定は¥650)

この後の記事はこちら (2)(3

 


 

↓ 以前にも訪れた一宮市本町の鈴木禎次設計「オリナス一宮(旧・名古屋銀行一宮支店)」(大正13年・1924・建造)。この日は何故かコスプレ連中がずっとたむろしていて外観の写真は撮れなかったが、試しに中を覗いてみたらホールを見学させてもらえた。とても綺麗に整備されていて素晴らしい。

 

 

 

 


 

大脇屋 (大脇屋本店)

愛知県一宮市新生3-16-12

 

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津島屋 @愛知県一宮市

2016年09月07日 | 愛知県(尾張・老舗)

一宮市近辺の近代建築を巡った際に寄った和菓子の老舗「津島屋」。賑やかな駅前から南に下った、緑の多い「地蔵寺」の脇に店を構えている。建物の壁面には、「創業明治十一年 御菓子所 津島屋桃陰」とある。”桃陰”というのが屋号なのか、あるいは雅号なのかどうかは知らないが、店の中に入っても各時代の歴史ある写真が飾ってあり、格調の高さを感じさせる。ガラスケースの中には様々な和菓子が並んでいたが、その中から好物の「草餅」と「やぶさめ」という最中を選んだ。

「草餅」の皮はとても滑らかで、中はつぶ餡。季節柄か、よもぎの香りこそやや少な目だがシンプルで間違いのない旨さ。一方の長方形をした最中の「やぶさめ」は艶のあるこし餡が入っていて、甘みも強め。どうして「流鏑馬(やぶさめ)」なのかなと思っていたら、同じ一宮の「真清田神社」に流鏑馬神事があるのだった。どちらも華やかさこそ無いものの、質実剛健といった感じで旨い菓子だった。(勘定は¥292)


 

 

↓ 「一宮市建設部維持課分室倉庫」(旧・伝染病隔離病棟)」(大正11年・1922・建造)。現役で使われているのが凄いが、元病棟らしく木造平屋建。こんな建物の存在はshortwoodさんのブログで教えてもらわなければ全然知らなかった。

  

↓ 「旧・起第二尋常小学校奉安殿」(昭和4年・1929・建造のち移設)。当然小学校の敷地内にあるだろうとウロウロしてしまったが、隣の三条神社境内に移されている。奉安殿とは戦前に両陛下の写真(御真影)と教育勅語を納めた御堂のこと。※国の登録有形文化財

↓ しばらく見ないうちに「一宮市役所西分庁舎(旧・名古屋銀行一宮支店)」(大正13年・1924・建造)が改造されて、4月から「オリナス一宮」として生まれ変わっていた。

 

↓ 建物の横と裏に遊歩道やトイレ、広場が造られ、建物は多目的イベントスペースや会議室として使われていくのだとか。これも古い建物を残すために知恵を絞った解決策。素晴らしい。

 


 

御菓子所 津島屋桃陰 (津島屋本店)

愛知県一宮市本町通8-18

 

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