腰に違和感を感じていたり、腰痛に悩まされておられる方は10人に1人と言うことです。
つまり、日本人の1000万人ほどが腰を痛めているということにもなるでしょう。
腰痛の原因には、普段の運動不足による筋力の低下やギックリ腰、腰椎の異常などが挙げられるでしょう。
相撲取りの方などは、大きな体、重い体重にも関わらず、腰痛で休場すると言う話はほとんど聞かれませんね。
これは毎日に渡って相手に負けないように、自分の体重を支えられるように、筋力を鍛えているからに他なりません。
現代においては車の普及、交通網の整備も加わり、歩くことが非常に減少していることが筋力の低下を招き、腰痛に至っていると考えられているのです。
ところが、腰痛の原因は食生活にもあることが明らかになって来ました。
十分な食べ物の摂取により、栄養状態も格段に良くなっていますから、筋肉や靭帯の元になるタンパク質の摂取も不足には至っていないと思われます。
しかし、糖質の過剰摂取によって腰痛が発症しているようです。
それでは、なぜ毎日のように食べている糖質で腰痛が起こってくるのでしょう?
腰痛と糖質に付いて詳しく見て行きたいと思います。
糖質とは
糖質とは、炭水化物から食物繊維を除いたものと言う定義があります。
つまり、私たちが毎日のように食べている白米のご飯やパン、うどん、ラーメン、パスタと言った炭水化物は糖質と食物繊維から成り立っていると言えるでしょう。
そして、糖質が多く含まれているものには穀類があり、イモ類があり、砂糖があるのです。
エネルギーの源とされる炭水化物ですが、炭水化物に糖質が多く含まれていることを考えると、エネルギーの源は糖質そのものであると考えることもできます。
この糖質が、どうして腰痛と関係があるのでしょう?
糖質と腰痛
毎日、ごはん、パン、ラーメン、うどんと言った炭水化物をたくさん食べる。
さらに砂糖を多く摂取することは糖質の過剰摂取になり、体に不都合が起きてくると言われております。
実は次のようなことが知らず知らずに起きてきているのです。
● ビタミンB群が消費される
・空腹感を満たすためには炭水化物をたくさん食べるとします。
炭水化物の多くは糖質になりますから、糖質の過剰摂取に当たります。
糖質は代謝の過程でビタミンB群を消費してします。
このようなことから、炭水化物のごはん、パン、ラーメン、うどんなどお腹をいっぱいにすれば、自ずとビタミンB群は消費されますから、体からはビタミンB群の不足を招いてしまいます。
● 糖化最終生成物(AGEs)が作られる
・糖質を摂取すると、血糖値が上がります。
上がれば膵臓からはインスリンが分泌されますから、血糖値は下がって行きます。
摂取する糖質が多いほど血糖値の高い状態が継続しますから、インスリンの分泌量も当然増えて来ます。
しかし、炭水化物を毎日多く摂り過ぎているとインスリンの分泌量も低下し、血糖値は上がったままになってしまいます。
つまり、体内では糖質を処理できなくなり、その余った糖質とタンパク質が結合する事態が起こってくるのです。
いわゆる糖化が起こるのです。
そして糖化最終生成物(AGEs)が生成されるに至るのです。
この糖化最終生成物は老化物質になり、骨に溜まれば骨はもろくなりますから、骨折しやすくなります。
また、関節の軟骨に溜まれば、変形性関節症や腰痛の原因にもなってしまうのです。
このようなことから、糖質の過剰摂取は糖化反応を招き、糖化最終生成物を生成させ、腰痛の原因にもなると言うことになります
それでは糖化最終生成物が作られないようにするためには、どのようにすればいいのでしょう?
糖化最終生成物が生成されないためには?
糖化最終生成物が生成されないためには、次のように対処すべきでしょう。
● 炭水化物を減らす!
・糖質か過剰にならないように、パンやラーメンと言った炭水化物の摂取量を減らします。
● 食事の時は野菜を先に食べる!
血糖値の上昇が緩やかになるように、食事の時は野菜を先に食べるようにします。
● 糖質依存にならないようにする!
・糖質(砂糖など)は依存症になり易いので、依存症に陥れば糖化が起きやすくなりますから、お腹が空いたと言って安易に糖質に手を出すと、体に糖化が起きると言うことになります。
● 食事を抜かない!
・朝食を抜いたり、昼食を抜いたり、夕食を抜いたりすると次の食事までの時間が長くなり、食事後の血糖値が急上昇しやすくなるので、糖化が起きやすくなります。
● ゆっくり食べる!
・急いで食べると、血糖値の上昇も早くなりますから、ゆっくり食べることで糖化は鈍ると考えられます。
● 甘い菓子類は摂らない!
甘い物には砂糖が含まれていることが多く、糖質の代名詞的な砂糖が含まれているお菓子を食べると言うことは、体が即糖化に突き進むと考えていいでしょう。
● 生で食せるものは生食!
糖化はコゲですから、生で食べられるものをわざわざ糖化状態にして食べれば、体はより糖化するると考えてもいいでしょう。
● 清涼飲料水は飲まない!
清涼飲料水にはたくさんの砂糖が含まれておりますから、飲めば飲むほど糖質の過剰摂取になるので、体の糖化は避けられなくなります。
● 焼き料理、揚げ料理には酸をつける!
焼いた魚や揚げたチキンなどを食べる時には、レモンや酢に浸しながら食べると糖化が抑えられますので、生成される老化物質は少なくなります。
● 食後は運動をする!
食後に運動をすると、血糖値が上がり難くなりますから糖化が起き難くなると考えられます。
体を糖化させると言うことは、女性の場合では肌の弾力を低下させたり、シワやシミの原因にもなります。
もちろん男性女性問わず、腰痛の原因に糖化が関与しておりますから、あらゆる体のトラブルに糖化が関わっていると言うことになりますので、糖質の摂取が過剰にならないように十分注意をしてください。
最後に
女性は骨粗しょう症になり易いですが、この原因も骨に糖化最終生成物(AGEs)が溜まったことによるものですから、女性の甘い物好きが原因の場合もあります。
以上のことから、腰痛に悩まされている方や腰の調子が変と言う方は、糖質の摂取を少なくすると改善する可能性が十分あります。