中国の空母ワリヤーグ 「単なるポンコツ」「くず鉄の集まり」等の評価も

2012-01-18 | 国際/中国/アジア

中国の空母「単なるポンコツ」「くず鉄の集まり」等の評価も
ポストセブン2012.01.11 07:00
 中国初の航空母艦として注目を浴びている「ワリヤーグ」だが、実は空母の本来の役目である戦闘機を艦載できず、「たんなるポンコツ」とか「無用の長物」「くず鉄の集まり」との侮蔑的な評価をする軍事専門家もいる。
 ワリヤーグは現在のウクライナが売却したものであることはよく知られているが、軍事問題専門誌「ジェーン防衛週報」や米軍事・安全保障サイト「グローバル・セキュリティー」によると、ウクライナから引き渡されたワリヤーグには当初からエンジンが積載されていなかった。本来ならば、蒸気タービンエンジンを2基積載し、最高速度は29ノット(時速53.7km)のはずだが、肝心のエンジンがなかったというのだ。
 このため、中国はエンジンを自前で用意しなければならなかったものの、中国は蒸気タービンエンジンや、さらに進んだガスタービンエンジンを国産化できなかったため、ワリヤーグには船舶用ディーゼルエンジンを装備した。しかし、船舶用ディーゼルエンジンは蒸気タービンエンジンなどより容積が大きい割には、出力(馬力)が小さく、ワリヤーグの最高速度は19ノット(時速約35km)でしかない。通常の空母よりも10ノット遅いのだ。
 中国が対抗心を燃やす米海軍の空母は30ノット(時速54km)以上の速力がある。艦載機が発進するさい、米軍の空母は30ノット以上の速力で向かい風を作り、艦載機に十分な揚力を与えて発進させているが、ワリヤーグはそれができないため、空母として致命的な欠陥を持っているのだ。
 さらに、大きな問題点が最近指摘されている。一般に空母は滑走路が短いことから、母艦に帰還する艦載機が着陸する際、速やかに停止させるためのフックや制御ワイヤなどの着艦関連装置が装備されているが、ワリヤーグにはこれらの着艦関連装置が備え付けられていないことが分かっている。現状では、空母してはまったく使えないことになる。
 それらの装置を調達すればよいのだが、旧ソ連邦製の空母の着艦装置を製造しているロシア企業が中国への売却を拒否しているという。その理由は、中国がロシアの戦闘機などを許可なくコピーして製造していることに不快感を持っているためだという。
 実際、ワリヤーグの艦載機として考えられているのは「殲15」戦闘機と伝えられるが、これはロシア製の空母艦載機である「スホイ33」のコピーだと伝えられており、中国としては「身から出た錆(さび)」としか言いようがない。
 かくして、ワリヤーグはエンジンに致命的な欠陥をもち、肝心の艦載機の着艦関連装置がなく、さらに艦載機も模造品であるなど、「空母としては無用の長物で、たんなるポンコツでしかない」との評価が定着しつつあるのである。
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中国初の空母「ワリヤーグ」が訓練用にしか使えない理由2011-08-31 | 国際/中国 
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中国初の空母「ワリヤーグ」が「遼寧」と命名され、就役 「海軍大国」内外へアピール 2012-09-25 | 国際/中国/アジア 

            

中国の空母「ワリヤーグ」、海軍に配備 国防省発表、日本を威嚇?
産経ニュース2012.9.25 14:35
25日、中国遼寧省・大連港に停泊する中国初の空母「ワリヤーグ」(共同)
 中国国防省は25日、ウクライナから購入し、中国遼寧省大連で改修した中国初の空母「ワリヤーグ」が正式に海軍部隊に配備されたと発表した。艦名は「遼寧」で、就役したとみられる。どの部隊に配属されたかは不明。
 遼寧は科学研究・試験と訓練用と位置付けられ、実戦での戦闘能力はないとされる。だか、この時期に配備を正式発表することで、沖縄県・尖閣諸島を国有化した日本を威嚇する政治的な意図もありそうだ。中国は空母保有国として遠洋戦力の増強を図る構えだ。
 艦載機を使った訓練などに乗り出すほか、上海の造船所での2隻の国産空母建造に使うデータ収集を本格化させる。
 関係者によると、大連に停泊している遼寧の艦上で25日午前、海軍関係者のほか、国家指導者が出席する式典が開かれた。胡錦濤国家主席や温家宝首相が出席したとの情報もある。(共同)
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中国初の空母「遼寧」就役 海軍大国内外へアピール
産経ニュース2012.9.25 19:23
 【北京=矢板明夫】中国がウクライナから購入し、改修と試験航行を重ねた中国初の空母、「ワリヤーグ」が25日、「遼寧」と命名され、正式に就役した。胡錦濤国家主席と温家宝首相が同日、就役式典に参加し、艦内を視察した。10月1日の建国記念日(国慶節)と、10月中にも開かれる5年に1度の共産党大会の前に、同空母を就役させたのは、中国が海軍大国の仲間入りを内外にアピールし、国威を発揚させたい狙いがあるとみられる。
 中国国営新華社通信によると、就役式は同日午前10時(日本時間同11時)に開始。中央軍事委員会主席を兼務している胡主席が同空母の艦員に軍旗と、「遼寧」と書かれた命名証書を手渡した。温首相は国務院(政府)などを代表して、「(遼寧の就役は)全軍、全党、全国人民を鼓舞し、中国の国防力と総合国力を増強したものだ」との内容の祝電を読み上げた。軍人ではない温首相がこのような軍の行事に出席することは珍しく、中国政府が同空母を重要視していることがうかがえる。
「遼寧」は就役後、訓練用空母として使用されると伝えられているが、中国軍事科学学会常務理事の羅援少将は25日、中国メディアに対し、「中国海軍の作戦体制の空白を埋める意味があり、必要な時は実戦にも使える」と語った。
 また、同空母は当初、南海艦隊の海南島基地に配置される予定とされていたが、最近になって、北海艦隊の青島港に配置される可能性も浮上した。
 名前は、同空母が改修のために2002年から係留されていた大連港がある遼寧省から取った。これまでに「北京」「毛沢東」「台湾」などさまざまな案が浮上し、一部軍関係者は中国が領有権を主張する沖縄・尖閣諸島の中国名「釣魚島」を強く主張していた。
 中国海軍の潜水艦は古代王朝の名前「漢」「晋」「宋」などで命名されているのに対し、今後、次々と就役するとみられる空母は省や直轄市の名前で命名されるとみられる。上海で建造中の国産空母は、「上海」や「広東」などと命名されるのではないかという推測も上がっている。
 「遼寧」の就役を受け、中国は北東アジアで唯一の空母保有国となった。中国軍が最近進めている外洋拡張路線を背景に、日本などの周辺国に対し軍事圧力として利用する可能性もある。
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