「終身刑は死刑より残酷か」

2008-08-30 | 死刑/重刑/生命犯
 議員立法で死刑と無期懲役の量刑ギャップ(差)を埋める終身刑導入の動きに、“待った”がかかった。保岡興治法相は「終身刑は残酷な刑」と述べ、受刑期間が長期化する無期刑の運用見直しの検討を打ち出した。終身刑は死刑より残酷か否かー。26日再開した「量刑制度を考える超党派の会」でも議論が白熱した。 . . . 本文を読む

大澤真幸=資本主義を超える普遍性を求めて

2008-08-29 | 社会
 前月のこの欄でも示唆したように、中国の経済成長がーそして北京五輪の成功がーわれわれに強く印象づけるのは、資本主義の圧倒的な普遍性である。本来は資本主義に対する代替的選択肢(オールタナティブ)として構想された社会主義の下にあってさえも、資本主義は繁栄するのだ。言い換えれば、資本主義は、その対抗馬であるはずの社会主義をも包摂できるような、中立的な機構だということになる。  ヴェーバーの研究が含意し . . . 本文を読む

共謀罪の足音

2008-08-28 | 社会
 『欲望という名の電車』や『エデンの東』を手がけ、マーロン・ブランド、ジェームス・ディーンを発掘したアメリカの映画監督エリア・カザンは、その一方で「タレコミ屋」の後半生を生きなければならなかった。1950年代はマッカーシズムと呼ばれた赤狩り=反共旋風が吹き荒れ、ハリウッド関係者の中の共産党員や同調者が密告され、当局に売られる不信と嫌悪の時代だった。 人間はなぜ権力の前にひれ伏して仲間や友 . . . 本文を読む

アフガン復興泥沼 増幅する「反外国」   安全確保は“自前”NGOジレンマ

2008-08-28 | 国際
〈来栖のつぶやき〉>外務省海外法人安全課は「政府は全土に退避勧告を出している。それでも渡航するのは個人の自由で、政府が守るのは難しい」としている。   マザー・テレサの言葉が思い起こされる・・・。崇高な志を抱き、実行する伊藤さんたちのような有為な若者に比して(対して)、この国は、そして私も、何と破廉恥で「冷酷、愛において貧しい」者であることだろう。  http://www.k4.dion.ne . . . 本文を読む

東風の資本が、西風を圧倒しているにすぎない。理非おしきる無量無辺=辺見庸

2008-08-26 | 社会
北京五輪メーンスタジアムを視界いっぱいに入れたら立ちくらみがした。・・・資本の水路が各所でひらかれ、ついに地金をだしたもの。それは「乏しきを憂えず、均しからざるを憂う」といった中国古来からの価値観とおよそ反対の、あくことのない物質的欲望である。北京から汗のにおいが消え、東京やニューヨークと大差ない商業的つくり笑いがあふれている。索漠とした空虚感も。そう、東風はいま西風を圧倒している。だが、東風は新しい人間的価値観ではない。「東風の資本」が、西風を圧倒しているにすぎない。中国は資本に負けたのだ。・・・五輪を開催した北京に、私はいわくいいがたい違和感をおぼえ、そのわけを探りあぐねていた。いま、やっとわけがわかった気がする。これはある種の自己嫌悪なのだ。資本という食人的関係性から逃れられない「われわれ」への。東風の資本は西側を圧倒しつつある。だが、資本の運動にはもともと西も東もありはしない。いまは魯迅にならい、こう祈ろう。「人間を食ったことのないこどもは、まだいるかしら?せめてこどもを・・・」 . . . 本文を読む

共謀罪 再浮上の気配 政府サミットで新設公約

2008-08-26 | 政治
 共謀罪。秋の臨時国会で再浮上しそうな状況だ。というのも、先月の主要国首脳会議(G8北海道洞爺湖サミット)で政府は対外的に共謀罪新設を公約。「衆院での再可決」という機会も総選挙後には可能性が薄いためだ。 共謀罪 再浮上の気配   命の重さ ないですか=重度障害者の逸失利益「ゼロ円」 沖縄密約国賠訴訟(西山記者) 27年目のロス疑惑ー洞爺湖サミッ . . . 本文を読む

<無期の仮釈放>法相が基準見直し示唆 省内に勉強会設置

2008-08-26 | 死刑/重刑/生命犯
 保岡興治法相は22日の閣議後会見で、無期懲役受刑者の仮釈放について「運用を透明化、明確化して、死刑に次ぐ刑のあり方を適正にしたい」と述べ、省内に勉強会を設置して現在の基準を見直す考えを明らかにした。  受刑者の仮釈放は、全国8カ所の地方更生保護委員会が、法務省令に沿って反省態度や更生意欲などを基準に決定している。無期懲役受刑者も10年以上経過すれば認められる。  保岡法相は「死刑と無期懲役の間に . . . 本文を読む