カエルが楽しく笑う庭

両生類を主体として彼等を取り巻く都会の自然環境と、投稿者のつれづれなる思い

<big>乱調な今年の春の足音</big>

2009-03-27 11:05:10 | 自然風景
☆「美は乱調にあり」などと言って安閑としていられない、この破天荒な陽気 


Imgp2636Imgp2658_09326_14393月末の東京で瞬間的に雪が降る、など可笑しい天候が続いていますが.....。

我が家の庭の中の植物は、確実に春を告げています。

今日の暫く振りの青空に、順調に育っているアオシダレの枝が映えています。

このアオシダレは我が住いの齢と同じく今年で42歳。

出芽は薄紅色、やがて若草色に変わり、秋には赤く紅葉して見る者を飽きさせません。

Imgp2662_09326_1445Imgp2657_09326_1736アオシダレもボケも移植を余儀なくされたとき大幅に幹を切られましたが、ボケの花の色は以後も変わりません。

ボケの花は大きいもので、差し渡し約4センチ5ミリ。

今は亡き父が生前「アオシダレの木の繊細な枝葉が雨に濡れる風情を美人に例えて語った」と後で知人から聞かされました。

木の全ての葉先に雨の雫が溜まってキラキラ光り、それはそれは美しいのです。

父は此の木を植えてから2年後に亡くなりましたから、妻と子のために遺してくれたことになります。

毎年この木を眺める恩恵に浴している私は、果報者と言ってよいかも知れません。

Imgp2643_09326_1415Imgp2647_09326_1724Imgp2646_09326_1738Imgp2641_09326_1442日本名は花ニラ、英語名はSpring star flower。南アメリカ原産でユリ科に属し、明治時代に輸入されたとか。今は日本のあちこちで見掛けますね。

花の大きさは3~4センチで葉はニラの匂いがします。色は純白が多く、薄紫の濃淡のも見られます。

時は春。

乱調な気候にもめげず決して春を忘れない草木に倣って、仕事に・趣味に・家事に・雑事に向かって、さあー元気よく始動全開!


<big> 我が家の三匹の→猫 →ネコ →寝子 </big>

2009-03-21 20:08:55 | 「笑む庭」風景
☆ ネコ族は一日18時間寝るの?


Imgp2539_09319_1044Imgp2540_09319_1045Imgp0426チャコ♀とコッコ♂(共に今年の春で1歳)は兄弟で、とても仲好しです。

チャコは生後数ヶ月のとき、何かで片目を負傷しました。餌で誘き寄せて猫ケージに確保して、動物病院へ連れて行った時は重傷で「一日遅かったら命が危なかった」と獣医さんから言われました。眼球が化膿し切っていたのです。

さぞかし痛かったでしょうに! 最後には痛みのせいか、汚い駐車場のブロック塀にも登れませんでした。片目の野良で生きるのは難しいでしょう。それで地域ネコ保護者の友人と協議の上、彼女と野良経類ぐるみ二匹を、素人の私が家で飼うことに決まりました。

南向きの腰窓ぎわで日向ボッコをしているチャコとコッコです。

チャコちゃんは器量好し。人間だったら美少女です。




Imgp2493_09317_530Imgp2490_09317_519Imgp2550_09319三匹は競って往来に面した窓から外を眺めます。

チャコは、いつも女の子らしく順番待ち。

真ん中は、ブシ♂(今年の春で2歳)の横顔写真です。

鼻ペチャさんですね。

ブシは寝るのが大好き。食べて寝て。遊んで寝て。また寝る.....。

寝相がハンパでないのです。自由奔放、おまけに大爆睡。

        立派なヒゲと、普通の耳と、頑丈そうな足裏と、太くで重そうな尾っぽの写真です。






























Imgp0428_081031Imgp2553_09319_1052_2Imgp2190_09114チャコもコッコも、床よりも天井に近い梯子の上が好き。

高い場所から往来も見えるし、柔らかい膝掛け毛布を気に入ってるみたい。

コッコの目はカメラに収まり難くて、ほとんどの写真で目をつむっています。

やっとの事で撮ったのは、押し入れの上段で毛布と私の古ダウンベストに包まって寝る前の顔です。

三匹は、ボケの木に括り付けたミカンを食べにくるメジロを真剣に観察中。

窓の外を往き帰する人間や犬や猫や車やバイクや自転車やメジロやスズメやヒヨドリやカラスを眺めるのに忙しい日課を送る、もと正真正銘の野良ネコ三匹です。


<big>厭でも春が.....</big>

2009-03-20 12:53:05 | 「笑む庭」風景
☆ "If winter comes can Spring be farbehind"
英国ロマン派詩人であった Percy Bysshe Shelly (1792ー1822)の「Ode to the West Wind 」(西風の賦)の一節。

冬が来る度、その昔「冬来たりなば春遠からじ」と訳された英詩文が私の口から出ます。そして高校生時代にWilliam Wordsworth(1770ー1850)の詩を含め、盛んに英詩を愛誦した懐かしい想い出が甦ります。

春は必ずやって来ます。小鳥はさえずり、花は咲き、カエルは繁殖期を迎えます。
然し良い事ばかりでなくて、春の嵐とともに大量の黄砂が大陸から吹き寄せ、国内の植林杉の花粉が半端でなく舞狂います。

例外に洩れず、私は花粉アレルギー。厄介な症状から逃れられない時期を過ごさなければならない春。
これは豪州、米国、英国に住んでいたときには起らなかった事態です。

逃れる為の一策が早寝早起き。夜行性の内ネコ三匹の面倒と、同じく夜行性の庭のカエル達を観察していますので,この方が都合が良いのです。


Imgp2519_09318_531Imgp2518_09318_531_2Imgp2522_09318_540Imgp2535_09318_549日の出前の空が青くなる時間帯を好む私は、3月18日の早朝に玄関の引き戸を開けて表へ出ました。その瞬間、待っていました!とばかりにウグイスの美声が目の前の桑の木の上から二声。薮鳴きでなく本鳴きでした。

急いで部屋に戻りカメラを取って引き返した時には、もう姿がありませんでした。仕方なく、さっきウグイスの姿を見掛けた電灯を灯した斜め向かいの家の上に伸びた桑の高木を写しました。今は葉のない桑の木ですが、虫を食べに来るのでしょうか、しょっちゅう様々な野鳥が訪れます。

なんの小鳥か、木の中に一羽。近くの電線にも番らしい二羽。
        でも、肝心のウグイスは何処かへ行ってしまいました。














Imgp2562_09319_09319_1103Imgp2557_09319_1057Imgp2563_09319Imgp2560_09310_1102Imgp2566_09319_1110春は我が家の庭にも、やって来ます。

先ず沈丁花が庭中に芳香を漂わせ、ボケが強烈な紅い花を咲かせ、シダレザクラの優しい花が風に揺れます。

お気に入りの伝統の日本春蘭の花が、僅かに頭をもたげます。いつも頭(こうべ)を項垂れたような、この地味な春蘭は私の気持ちを穏やかにしてくれます。

別名ジジババ。その昔は、武蔵野の台地の傾斜地の林の至る所に、ひっそりと自生していたとか。


<big>「カエル笑む庭」のヤマアカガエル達</big>

2009-03-19 10:09:43 | 「笑む庭」に棲むアカガエル達
☆2009年3月14日(土)夜明け前


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庭の小さな敷き藁の上に、♂ヤマアカガエルが並んで雨に打たれていました。

やがて一匹になっても大人しくジッとして、カメラに収まってくれました。

きっと、藁の感触が気に入っていたのでしょう。

野生生物は自然素材が好きなのですね。

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水の中でも仲好く並んで泳いでいました。

繁殖期なのに、まだメスに逢えないオス達です。

脚先が紅くなっているのに、夜な夜な鳴いているのに、まだメスが現れてくれません。

メスは居ないのでしょうか。

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痺れを切らして,他のオスに抱きついてしまいました。

間違えられたオスは解除音を発して、オスであることを相手に知らせました。

カエルの世界も結婚相手不足で、婚活が必要な御時世になったみたい。

庭の温湿度計が、春雨に濡れています。


<big>今年も頑張る「カエル笑む庭」のカエルさん達</big>

2009-03-15 02:59:27 | 「笑む庭」に棲むカエル達
☆"美しい繁殖期のヤマアカガエルさん達"

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惚れ惚れするくらい美しい雄たちです。

繁殖斑が鮮明になるからでしょうか。

雄が雄に、間違って抱きつかれて当惑しています。同じ睡蓮鉢の中の金魚もビックリ!

美しく変身した上に美しい声で鳴いて雌たちを誘うのですね。カエルならずとも人間まで魅了するのですから、自然って何て強力な武器を両生類の雄に与えたのでしょうか。

人間の女性である私でさえ、いつもヤマアカガエルの雄に魅惑されっ放しです。




☆"笑む庭のアズマヒキガエルただ一対の番(つがい)の産卵"

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* 嗚呼、オッチョコチョイの悲しさ! 誤操作により、解説文が抹消されてしまいました。
  

なまじ知ったかぶりな文章など、無いほうが良いかも知れません。



<big>"猫も蛙も私も元気いっぱい"</big>

2009-03-10 10:15:03 | ネコ部屋とカエル笑む庭
ー 機器支障の対応が遅れて、更新が大幅に遅延しました(長期休止の気楽さを堪能しましたが)ー


☆ ネコ部屋の猫たち



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我が家に来て5ヶ月にもなるのに、三匹のうち私が触れるのは黒猫のコッコだけです。
コッコは、ネコ部屋で偶々うたた寝した私の鼻先を舐めて私を目覚めさせたり、体当たりを私に喰わせたりして親しみを著わしますが、他の2匹は少し離れたところから私を観察しているだけです。

ダウンジャケットの中に出来たネコ団子には仰天しました。

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暫くすると、ブシがネコ団子から弾き出されていました。

ブシは肥満気味に加えて身体が大きいので、居心地が悪くて自分から出たのかもしれません。

私はネコ部屋を仕切る唐紙の外から必ず声を掛け、しばしばネコ部屋を出入ります。


Imgp2134_08110_1212終いにはチャコ一匹だけになっていました。彼女は仲間二匹の残り体温を楽しんでいる様子です。

私の体型に合わなくなった豪州製のダウンコートを始末しないで良かった。
堅牢な生地に良質な羽毛入りなのでネコ達のお気に入り。温かそうな色も気に入っているのかも。

いま彼等は、二つの古い行李の中で眠っています。二つ折りにした純毛の毛布と、このジャケットに伝わる湯たんぽの温もりが、毛布とジャケットの下から伝わってくるからでしょうか。




☆「カエル笑む庭」に変調な春が.....。

昨夜は暫く振りの雨。
気温が10℃まで上がったので、睡蓮鉢の中でヤマアカガエルの雄達の雌を誘う歌声競争がありました。

体長5センチ前後の華奢な体躯の全身を振り絞るような声です。(顎の両脇を膨らませて鳴くのですが)
手狭ながら庭の風情ある木々から春の雨雫がしたたる夜陰に響く声は、私を魅了して余りあります。

彼等の鳴き声を文字に置き換えることは出来ません。
私は敢えて鳴き声を録音しませんでした。

あの声は、春の雨に濡れる草と木・気温湿度・頬を撫でる微かな風・という設定のもとで味わうもの、と考えるからです。    ほのかに沈丁花が匂い、紅いボケの芽が膨らみ、桃色のシダレザクラが咲き始めている、という背景を伴って.....。

鳴き声を色に例えたら、山吹色でしょうか。私の大好きな色合いで鳴き競うヤマアカガエルの雄の数は五六匹。

庭があって,木があって、水草を浮かべた水鉢があって、大小取り混ぜた庭石と落ち葉に覆われた土があって、
愛らしいカエル達が生き生きと活動している値千金のごとき小さな空間!

やがて気度が下がって鳴き声が止むまで、庭に面した掃き出し窓を開け放して、私は貴重な短い春の夜を存分に愉しみました。