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立ち枯れ

 先週、中央道を走っていて不思議だったのは、山の木々がすべて緑で、先月末に私が「山枯れ?」という記事で指摘したような多くの木々の葉が枯れて茶色くなっているようなところはどこにも見えなかった。「不思議だなあ・・」と妻と話したものだが、それは樹木の相が愛知県と山梨県では違っているためではないだろうか、と素人考えで思った。
 するとその夜娘から妻に電話が入り、あれこれ話すうちに、山枯れの話題になった。
「ちょっと調べてみてよ。いいネタになるかもよ」
と、冗談めかして話したものの、本気で理由を知りたい様子だった。

 今週になって娘から返事が来たらしく、妻がかいつまんで教えてくれたことによると、もう富山の方では新聞に取り上げられていて、けっこう問題になっているのだそうだ。もっと詳しいことを知りたくなった私はネットで検索してみた。すると、「富山新聞」のHPに以下のような記事を見つけた。

 『ナラやカシなどの樹木を立ち枯れさせるカシノナガキクイムシの被害が今年、富山県東部を中心に拡大し、富山、黒部市では過去最悪の被害となっている。昨冬の暖冬に加え、山間部での対策を十分にできなかったことが原因とみられ、県森林政策課は「伐採や薬剤注入による駆除を続けたい」としている。
 カシノナガキクイムシは成虫の体長が約5ミリで、コナラやミズナラ、カシワなどの樹木に穴を開けて病原菌(ナラ菌)を持ち込む。菌が広がると樹木の道管が破壊され、水切れ症状を起こして葉が変色するなど、高い確率で枯れてしまう。
 県内では、2002年に南砺市福光地域でカシノナガキクイムシが初めて確認され、その後、各地で広がった。今年に入って被害に遭った木材の量は、黒部市で前年の約2・6倍、富山市で約2倍、魚津、滑川市で約1・6倍と、県東部を中心に各地で過去最悪となっている。黒部市や富山市大沢野、八尾、大山地域の山間部では、赤茶けた樹木が多数見られる。
 県森林研究所は、被害が増えている要因に昨冬の暖冬を挙げ、「カシノナガキクイムシの幼虫は100日ほど雪の中に埋まると約6割が死ぬが、雪の少ない冬は死ぬ率が4割に減少する傾向がある」と分析している。
 また、県森林政策課は、人家周辺の駆除を優先したため、山間地まで対策が及ばなかったことも被害拡大の一因とみている。被害に遭った樹木の除去に加え、県森林整備・林業再生基金を活用した伐採や薬剤注入による予防にも取り組んでおり、「被害が著しい地域の巡回を続け、拡大を食い止めたい」(同課)としている』


 そして我が市の山の様子とウリ二つの写真が載っていたので、間違いなく「カシノナガキクイムシ」が猛威をふるっているのだろう。そんなことは専門家が見れば一目瞭然なはずだが、今のところ我が市では何も対策を講じていないように見える、大丈夫だろうか・・・。

 


 ほぼ毎日通る山間の県道脇に一本の立派な木が立っているが、無残にもすべての葉が茶色くなってしまって、今にも裸になってしまいそうだ。幹の直径が1m近くあるこの大木がこのまま立ち枯れてしまったら危険だろう、いつ倒れて来るのか分からない。

 私もこんなところでブツブツ言っているだけでなく、何らかの行動をとるべきだろう・・。何ができるか真剣に考えてみよう。
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