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琴欧洲

 大相撲初場所は千秋楽、横綱同士の相星決戦で白鵬が朝青龍に勝ち優勝を決めた。朝青龍が2場所出場停止明けで出場した今場所は、良くも悪くも朝青龍にスポットが当てられ続けたが、白鵬が「負けられない」気持ちを前面に出した気迫あふれる相撲を取り続けて優勝したのだから、相撲ファンとしてはまったくもって納得いく結果になった。場所も一時の閑古鳥が鳴いたときと比べれば、大いに盛り上がり、これで昨年は色々と問題が噴出した角界もしばらくは安泰か、と思わせるような千秋楽だった。
 しかし、結局は優勝は逃したといっても、朝青龍の存在の大きさを思い知らされただけだの場所だとも言え、そんな彼に白星を提供し続けた他の力士、特に大関陣の不甲斐なさには一言文句をつけたくなる。千代大海は一勝もできず途中休場、魁皇も勝ち越したものの両横綱には歯が立たず、琴光喜は場所前に胆石の手術をした影響で稽古不足が目立ち、千秋楽で何とか勝ち越すという、まったくの体たらく・・。まあ、この3大関に私はもう多くを望んではいないのだが、残る大関、琴欧洲には常に優勝争いに絡むだけの相撲を期待しているだけに今場所の不甲斐なさは、いくら角番脱出できたとは言っても、物足りなさでいっぱいだ。


琴欧洲は昨年琴欧州から改名したらしいが、まったく知らなかった。1983年2月19日生まれというから現在24歳、そんなに若いのか・・。身長は204cm、体重は145kgという立派な体格に恵まれており、その風貌は、明武谷という私が子供の頃に活躍した力士を髣髴とさせる。 多分素質的には素晴らしいものを持っているのだろうが、大関昇進後は精彩を欠いた相撲がしばらく続いている。序盤よくても、途中で黒星がかさんでいつの間にか戦線離脱、ここ何場所そんなことを繰り返している。ブルガリア出身だけあって、先日私が記事にした明治「ブルガリアヨーグルト」からの化粧回しが、異彩を放っているが、肝心の相撲で成績を上げられないのだから、どうしようもない。今場所私が見た彼の相撲は、朝青龍戦、勝ち越しを決めた鶴竜戦、そして白鵬戦と千秋楽の魁皇戦の4番であるが、いずれも体の大きさを生かしきれてない、中途半端な相撲であった。たまたま解説をしていた北の富士親方が言うように、小さな相撲になってしまっていて、見ていてまるで面白くない。立会いの厳しさも感じられないし、組みとめた後の攻めの鋭さ、激しさというものがまるでなかった。引退間際の力士のようで、大関昇進前の彼の勇姿を見知っている私は、どうしてこんなになってしまったのか?と思わず口に出てしまったほどだ。いくらケガをしているとは言え、琴欧洲にはスケールの大きな相撲を取って欲しい。もうあれこれ考えず、ひたすら稽古を積んで、何とか白鵬、朝青龍に並び立つほどの力を発揮してもらいたい。
 そんな私の琴欧洲への思いを込めて、17年名古屋場所8日目に朝青龍を破った取り組みの映像を YouTube で探してきたので、貼っておく。



 願わくば、今年中に琴欧洲が横綱に昇進し、白鵬、朝青龍とともに三つ巴の横綱決戦が見られるように!
 頑張れ、琴欧洲!!

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