付け焼き刃の覚え書き

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「シャーロック・ホームズの宇宙戦争」 マンリー&ウェイド・ウェルマン

2007-10-25 | 破滅SF・侵略・新世界
 ウェルズによる火星人の侵略がいつあったのかについては諸説があるけれど、いちばん有力な説によれば1902年の火星大接近期だったそうです。いや、マンリー・W・ウェルマン&ウェイド・ウェルマンの『シャーロック・ホームズの宇宙戦争』で仕入れたネタなんですが……。
 シャーロック・ホームズといえば、他のパロディ作品でも吸血鬼ドラキュラや切り裂きジャックと戦ったりしてますが、『シャーロック・ホームズの宇宙戦争』では火星人の襲来という古今未曾有の難事件に対して名探偵ホームズが、変わり者の天才科学者チャレンジャー教授らと協力し、いかに解決に尽力したかを、その予兆ともいえる「水晶の卵」事件から描いていきます。
 『宇宙戦争』の細かな描写や通りすがりの人物たちが、コナン・ドイルやウエルズの諸作品の登場人物や事件にぴたりと……ジグゾーパズルの一片のように収まっていく有様は見物です。
 逆にいえば、この作品を堪能するには、『宇宙戦争』はもちろん、ドイルのホームズ物やチャレンジャー教授物からウエルズのSF短編まで読み込んでいた方がいいということですね。

【シャーロック・ホームズの宇宙戦争】【マンリー&ウェイド・ウェルマン】【鈴木康士】【創元SF文庫】【名探偵】【火星人襲来】【水晶の卵】

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