太平洋上に転移してきた異世界の国家、聖リリタール王国で爵位を賜った達也は王国内で竜牧場や農園の経営を開始するなどスローライフを堪能。現代日本より馴染んでしまっていたのだが、その間も周辺国家が聖リリタール王国への影響力拡大を画策していた。平和裏に取引できる相手には商社マンとして聖リリタール王国に赴任してきた中学時代の友人である熊野を公私を問わずバックアップし、この期に及んで武力介入を画策する相手は徹底的に叩きつぶしていく……。
異世界から現代日本へ帰還した勇者のその後の物語。
異世界の国と国交を築くときの面倒くささ、関税やら検疫やら国内産業の保護やら業界団体の圧力やらワケの分からない人権保護団体やら障害は多く、解決の道は遠いのです。
『お前らは、鶏か何かか？』
思っても口には出せない佐倉総理。
個人的には『ガリバー旅行記』の後継作品と思っているのだけれど、異世界からの帰還者の目を通しての現代文明批評譚。面白いんだけれど、とりあえずは３巻まで。４巻が出ないと大石県ネタが進まないんだよね。
さて、今回は、切れ者とは言わないけれどまともな総理大臣が売国奴の与党政治家や欲にまみれた野党議員たちの手綱を取るのに苦労して、マスコミは無責任なお涙ちょうだい番組をねつ造して政府のやることに頭から反対し、政権運営に四苦八苦する話……かな？ 国が業界団体の圧力で動きが取れない間に商社が地道に仕事を始めます。
商社の活躍はこれからだ！
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