現状維持は退化の始まり

『このままでは駄目だ』
十年以上も前に放たれた父の台詞。
どういう状況で言われたかはもう覚えてないのだけど、私に対して言われた台詞なのは妙にハッキリと覚えている。
何がどう駄目なのか、あの時は大して気にもしてなかったけれど、今の私から思えば確かにそうだったのかもなと思える。
あの時は丁度独り暮らしを始める少し前。
実家という安寧の場所でぬくぬく生きてきた私には成長という伸び代は無く、現状維持な生活だった。
毎日それなりに楽しく生きているけれど、大きく変わる事もない日々。
しかし父の放たれた台詞と共に状況は変わり始め、私は独り暮らしを始める事になった。

まだ人生大して振り返る程生きている訳ではないけれど、ここから私は目眩く成長していった事を実感している。
今の私はこの時を無くして存在しないと断言しても良い位様々な経験、体験をしてきた。
沢山の気付きと共に私は今ここに居る。
あの時父から発せられたあの台詞は、父個人というよりも、もっと奥から発せられた言葉だったのかもしれないと思う。
まさに人生のターニングポイントだ。

そんな独り暮らしの日々もすっかり慣れ尽くした今、再び私は人生のターニングポイントを向かえようとしている。
今度は他力的主導ではなく、私自身での選択で。
正直不安もあるけれど、全てを変えた新天地に飛び込んでみたい気持ちもある。
これは全ての人に言える事だけれど、自分自身の伸び代に限界は無いのだ。
己が望めば望むだけ伸び代は創造されていく。
私もまだ見た事の無い自分の伸び代を創っていきたい。
その為には勇気も必要。
様々な可能性をこの身を以て感じてみたいのだ。

私は現状維持ではなく進化を望む。