いつからだろう
自分の考えに迷いが無くなったのは
子供のころは、迷ってばかりいた
正しい答えが知りたくて
世の中には正解があって 不正解を選んでしまうと
幸せから遠ざかってしまうのだと思っていた
ある時から気が付いた
人生には正しいも間違っているも無いのかもしれないこと
苦しんで死んでいく人 穏やかに眠るように死んでいく人
願わくば苦しみなく死んでいきたいと願ってしまうが それすらも経験という枠の中で考えれば
どちらも 貴重なものであるのかもしれない
昔 コンクリート詰めで殺害された少女が見つかった事件があった
数人の少年たちに 監禁され拷問を受け 最後には殺されてしまった
彼女は間違った選択をして そんな最後を迎えたのかもしれないが
果たして間違った選択であったのか
私が穏やかに死んでいったとして 誰の記憶の残り続けるというのか
彼女の死は 何十年たった今も私の胸を締め付ける
私と同じ思いの人間は 他にもいるのだろうと思う
彼女は彼女自身にとっては 意味のない死に方だったのかもしれないが
人々に多くの事を投げかけ 多くの事を考えさせられ
そのなかで 生き方を変えた人もいるだろう
人生の選択には正しいも間違いも無いのではないか
そう気が付いた時から迷いがなくなった
自分の答えを自信をもって話せるようになった
そして その答えが正解でも不正解でもないことを 知っている
そして そのことが一番重要だということを 知っている