くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「たったひとりの伝説」斉藤洋

2009-02-14 06:42:34 | YA・児童書
個人的に斉藤洋ブームがきているので、目についたものを読んでいます。
「たったひとりの伝説」(理論社)は、戦時中の南の島で「大地」という楽園に迷いこんだという祖父の思い出を追っていく少年の物語。
「いつか銀色の夢を見る者」(長い個有名詞だ)は昔は人間だった。長い長い年月、あの中で眠って今の姿になったのだ、と知って、結構ショックでした。
だって、迷い込んだ一等兵の孫が訪ねてくるよりも前から眠り続ける米兵が、まだスタートラインなんだよ?(この間50年です) かなり長い時間をかけないと彼らの仲間にはなれない訳でしょう?
一瞬仲間に入ろうかと思った少年に、いつか銀色の夢を見るものは、余り賛成ではないようだったというのは、なんだか悲哀のようなものを感じませんか。彼は銀色の夢を見ることができたのか……。その日を、今も待っているのか。
全体的にはコミカルでおもしろかったのですが、何しろブルジョアな主人公なので、おじいちゃんが会社の若い人を脅すシーンはちょっとどうかなーとも思いました。
 「たったひとりの伝説」とは、きわめて個人的な体験を綴ったものだと少年は考えているようです。おじいちゃんが自分の昔体験したことを手帳に書き、それをすっかり忘れていたように、彼もこのことを思い出せない日がくるかもしれません。でも、それでもかまわないと。
わたしも、いつもはある程度本を傍らに置いて書くのですが、図書館に返してからもう一週間以上経ってしまい、細かいところを忘れてしまったことをお詫びします。
すみません、主人公の名前も覚えていなくて……。

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1 コメント

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Unknown (ミリオン)
2024-05-23 22:56:28
こんばんは。
嬉しいです。頑張って下さい。今日の朝は、「虎に翼」の第39回を見ました。
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