交渉人 (幻冬舎文庫)五十嵐 貴久幻冬舎このアイテムの詳細を見る |
今回は、五十嵐貴久『交渉人』を紹介します。本書は交渉人(ネゴシエーター)が活躍する話である。犯人と交渉することによって、人質を解放していくのが目的である。中心人物は、何年か前に交渉術を学んだ遠野麻衣子である。たどたどしながらも石田がくるまで犯人の交渉に臨むのである。その際に交渉術みたいな物が垣間見れる。1章から3章までは、事件がおき、それから交渉の過程が描写されている。結構リズミカルに事が進んでいくことになるので、結構読みやすいように思える。4章でどんでんがえしされ事態が変化することになる。4章だけ別の部分として感じるところである。
犯人たちの真の目的がわかったときには、医療過誤の問題って訴えても難しいんだなという感じがする。医者はミスがあったときには隠そうとする。その状態で患者側が医者側を訴えようとしてもほとんど難しい。麻衣子のいっていることは確かにその通りだと思うし、正論だと思う。しかし、その患者側の気持ちというものはかわいそうだと思う。自分でももしかしたらそういうことをしているかもしれない。