西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

黒川紀章氏が12日午前、心不全のため死去、享年73歳。

2007-10-12 | 名古屋・豊田の思い出
建築家の黒川紀章さんが亡くなった。享年73歳で「若い」。黒川さんは愛知県・蟹江町の出身、東海高校を出て、大学は京大工学部建築学科西山夘三研究室1957年(昭和32年)卒、私の7年先輩だ。京大建築では「花の32年組」と言われ、黒川さんは、三村浩史さん(京大名誉教授)、住田昌二さん(大阪市立大名誉教授)、故・湯川利和さん(奈良女子大学名誉教授)等と同期だった。京大同期(工学部紅一点)の前の奥さんと結婚し、人も羨む夫婦だったのに離婚して女優の若尾文子さんと再婚した。これは(「紅一点」に憧れの)同期生には不人気だったようだ。黒川さんは京大を卒業した後、有名建築家になるには東京に出ないと駄目と割り切って東大大学院(丹下健三研究室)に進んだ。丹下研では磯崎 新さんらと一緒だった。私は、1966年京大大学院を修了して豊田高専に就職したのだが、その前後(院生時代かも)に西山研の卒業生も含めた「蒲郡ゼミ」で黒川さんに会った。当時、東京でいかに仕事にありつけるか努力中で建設省に就職した京大建築同期生にアプローチしていることを語っていた。万博の前である。
まあ、東海高校、京大、東大の人脈をフルに活用するなど、機を見るに敏だったが、晩年、東京知事選や参議院選挙に出て落ちたのは、一寸「晩節を汚したかな」ともふっと思う。建築作品やその背景の設計思想・理論等については別に検討したい。でも「この世」ご苦労さんでした、今頃、西山先生、丹下先生らと「あの世計画論」を喋っているのだろうか。

黒川さんについての私の関連ブログ:http://blog.goo.ne.jp/in0626/e/e4bb1298e9699fd85c1a98dc53a6d502

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2 コメント

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Unknown (ikomaru)
2007-10-13 12:01:40
最近テレビ(しかもバラエティー)で良くお見かけするなと友人らと話題にしていた矢先の訃報でした。
黒川記章という建築家は私たち世代には馴染みが薄いのですが
高畑町にある写真美術館は周辺の雰囲気(新薬師寺の裏)に馴染んでいて好きです。先週も久々に足を運んでみたのですが、カメラを持った方々で賑わっていました。


久しぶりコメントmerci! (ichiro)
2007-10-13 15:24:33
写真美術館は色々言われて地下に埋め込んで低くなりました。まあikomaruさんの評価も一理ですね。
JR奈良駅近くの「コミュニティ住宅」は一寸頂けませんねー。(一度NPOの話、したいと思いますが・・)

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